中古車購入
更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.01
超低燃費で超広々、そして超お買い得 「超」セダン、カムリ誕生
クラウンよりも室内が広く、SAIよりも安く燃費がいい

かっこうだっていいぞ。評判のいいマークXにも負けないプロポーションのよさだ
【本記事は2011年9月にベストカーに掲載された記事となります。】8代目となるカムリはハイブリッド専用車1980年に誕生して以来、今回が8代目となるカムリ。2代目からはFFとなり、パッケージングに優れたミドルサルーンとして人気を獲得したが、1996年に誕生した5代目のカムリグラシアから、3ナンバーボディとなって北米がマーケットの中心になっていく。全世界で2010年までに1450万台も販売しているグローバルでのベストセラーだ。そのいっぽうで日本では、2010年1年間で1176台(1カ月平均98台)しか売れずと「忘れられた存在」となっていた。しかし、新型カムリは違う。「クラウンよりも室内が広く、SAIよりも安く燃費がいい」という売り文句が、その性能のすべてを物語る。
新開発となる2AR-FXE直列4気筒2.5Lのハイブリッドシステム

2AR-FXEはハイブリッド専用エンジンでシステム出力205psとパワフルで静粛性もあわせ持つ
新開発となる2AR-FXE直列4気筒2.5Lのハイブリッドシステムは160ps、21.7kgmのガソリンエンジンに105kW、270N・mという強力なモーターを組み合わせたもので、システム出力は205ps、10・15モード燃費は26.5km/L、JC08モードで23.4km/Lというすばらしい数字を獲得した。2AR-FXEはSAIが採用する2AZ-FXEよりも一歩進んだハイブリッドシステムで、アトキンソンサイクルとクールEGRを組み合わせ、高い燃焼効率を獲得、電動式ウォーターポンプによる省電力化も行なわれている。ちなみにSAIの2.4Lハイブリッドはシステム出力190ps、10・15モード燃費は23.0km/L、JC08モードで19.0km/Lなので、システム出力で8%ほど上回り、10・15モード燃費でも15%以上よくなっている。またマークX2.5Lの10・15モード燃費は13.0km/Lだから、このクラスのガソリンセダンに比べて2倍以上と思えばいい。それでいて価格は304万円からとSAIの338万円からよりも34万円も安いのだから、SAIの行くすえが心配になってしまう。
走りも楽しめる

燃費がよくても走りがかったるくては……という人は、0~100km/h加速8.1秒という数字を聞けば納得だろう。これはマークXの2.5Lの8.4秒よりも上回っているのだ。もちろんティアナの2.5Lやアコードの2.4Lを大きく凌ぐ数字だ。
トランク容量大幅アップ

クラウンよりも室内は広く、ラゲッジもハイブリッドのデメリットを感じさせない
新型のハイブリッドシステムはリチウムイオン電池ではなく従来からのニッケル水素電池のタイプだが、従来、後席と駆動用バッテリーの間にレイアウトされていたDC-DCコンバータを分離。エンジンルーム内のパワーコントロールユニットと一体化することで、トランク容量は大幅にアップし440Lとハイブリッドセダンとしては最大級の広さ(ちなみにSAIは415L、クラウンハイブリッドは376L)を確保する。マークXの480Lと比べても遜色はなく9.5インチのゴルフバッグ4個をきっちり収めることができるからハイブリッドのデメリットを感じさせない。ちなみにトランクスルー機構ももうけられていて、ハイブリッドシステムの小型化が図られたおかげといえる。