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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.01
リンカーンらしい重厚なSUVがワイルドな新型MKXへと進化したぞ!
MKXがモデルチェンジし、全面的に改良
【本記事は2011年4月にベストカーに掲載された記事となります。】フォードの最上級ブランドであるリンカーンは、キャデラックとともに双璧をなすアメリカンプレミアムブランドの雄だ。現在、本国では5車種がラインアップされているなかで、フルサイズSUVのナビゲーターと中堅CUVのMKXという2モデルの、フォードジャパンによる正規輸入車が、2008年より日本に導入されている。そのMKXがモデルチェンジし、全面的に改良された。まず見た目がかなり変わって、リンカーンの現行ラインアップの共通顔であるスプリット・ウイング・グリルが与えられたのが特徴。これはリンカーンの往年の名車に由来するものだ。これに合わせてテールランプもウィングシェイプっぽいものとされた。従来の格子状のグリルや横一文字のリアガーニッシュも個性的でよかったが、新型はより存在感が増した。
居住性と動力性能

フルサイズSUVだが、パワーとトルクに優れた3.7Lエンジン採用で、走りは爽快そのものだ!
インテリアの高級感もかなりのものだ。ソフトで肌触りのよいプレミアムレザーやウォールナットウッドパネルなどの素材を用い、細部のつくりこみがクラフトマンシップを感じさせる。全体の造形も美しく、新鮮味があって好印象だ。また、新しい装備である「マイ・リンカーン・タッチ」に注目。これはインパネ中央のカラースクリーン上で各種情報や機能をスマートフォン感覚で操作できるという先進のアイテムで、わかりやすく、表示がユニークで面白い。ただし、カーナビについては、これからよいものが用意されるよう期待したいと思う。ゆったりとした快適な乗り心地もMKXの持ち味。ボディサイズはレクサスRXと同等で、前後席とも居住空間が充分に確保されていて、特に横方向の広さを感じる。ラゲッジルームの広さもかなりのもので、パワーリフトゲートが標準装備されるところもありがたい。エンジンは、マスタングの3.7L版と同じもので、低回転域ではとてもスムーズな回転感を持ちつつも、回すとアメ車っぽいドロドロとした音を奏でるという二面性を持っているところが興味深い。また、6速ATにはシフトノブ上で+/-を操作できるスイッチが備わったのも新感覚で面白い。
同クラスのドイツ勢よりもはるかにお買い得
AWDシステムは、通常はFF状態で、状況に応じてリアにも駆動力を配分するタイプ。さらに、リアの左右輪の駆動力を制御することでアンダー/オーバーステアを最適に制御し車両安定性を高める機能も備わる。日本で輸入車というとドイツ勢が圧倒的に強いわけだが、最近のアメ車の実力はおしなべて高く、むしろドイツ車にはない味に胸を打たれること多々あり。このMKXもまさにそうで、しかも同クラスのドイツ勢よりもはるかにお買い得だ。まずは、このクルマの存在をまだ知らない人に、ぜひひとりでも多く知らせたいと強く感じた次第である。