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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.01
小型でキュートなチンクエチェント(フィアット500)が2気筒ターボ採用でパワフル&低燃費
ツインエア(2気筒エンジン)モデルが登場

あのフィアット500と500C(カブリオレ)に先進的なツインエア( 2気筒)エンジンが搭載された
【本記事は2011年4月にベストカーに掲載された記事となります。】フィアット500(チンクエチェント)といったら、アニメファンには『ルパン三世』でおなじみのハズ。小粒で愛らしいスタイル、実用的で走ればキビキビしたこいつは、世界で大ヒット。それが50年ぶりにフルチェンジし、’08年、日本導入された時、昔と変わらないイメージに感激したもんだ。それから3年、ついに、というか、実にエポックメイキングなツインエア(2気筒エンジン)モデルが登場。ワシが20代の頃に愛用したヨタハチ(トヨタスポーツ800)が懐かしく思い出され、これは乗らねばと試乗会へ出かけた。「おお~、このフィールじゃ。懐かしいぞ」2つのピストンが相反して上下運動しているのが、しっかり伝わってくる。とはいっても大型の2気筒バイク的な単純、明快なフィールとは違う。フィアット革新の乗用車エンジンだけに、NVもそれなりに抑えられている。エンジンは気筒数が少なくなるほど、とかく振動は不利となるもの。新型マーチも3気筒になって、やっぱり振動の大きさが気になった。それが2気筒になれば、さらに不利になるのがフツウだ。
元気なスポーツハッチ

エクステリアに大きな変更はないが、ツインエアターボエンジンの搭載で、さらにフィアット500らしい軽快なドライブフィールとなった
そういった意味では、ツインエアの振動は大きめだが、走らせてみればエギゾーストサウンドとシンクロして、むしろ爽快な気分。剛性の高いボディと手応えのしっかりとしたステアフィールもあり、元気なスポーツハッチといった気分が味わえる。ツインエアは2気筒、875ccと小排気量だが、インタークーラー付きターボで85ps/14.8kgmを発生する。しかもわずか1900回転で最大トルクに達する実用ターボとあって、街乗りも元気いっぱい。1.4Lモデルより加速感も大きい。
ツインエアは低フリクション設計を徹底

875ccの2気筒ターボエンジンは、85ps/14.8kgmを発生し、21.8km/Lという低燃費
2気筒のメリットはなんといっても軽量なこととコンパクトさだが、ツインエアは低フリクション設計を徹底し、さらに電磁油圧式の吸気バルブ開閉システム(マルチエアシステム)の採用でパワー、低燃費、ドライバビリティを併せ持った先進的なエンジン。低燃費運転に徹するなら、最大77ps/10.2kgmに変化するエコノミーモードがあるし、アイドリングストップする「スタート&ストップシステム」も標準装備する。燃費は、ツインエアPOP(215万円)が21.8km/Lで、1.4LPOPの13.8km/L、1.2LPOPの19.2km/Lを上回っているのだ。
所有するだけでなく乗るのもワクワク

乗用車的な上質な走りとは異なるが、ツインエアは実に楽しかった。ユニークで、走る楽しさとエコを両立し、所有するだけでなく乗るのもワクワクしてくるのだ!オープン好きには、キャンバストップの500C(279万円)も用意される。