アウディA6 セダンアバント　磨きがかかった、エレガント＆スポーティ　アウディの躍進は続くか？　A6シリーズマイチェン

【本記事は2009年2月にベストカーに掲載された記事となります。】昨年1～12月のアウディの新車販売台数は対前年比105.4％と、ほかの輸入車メーカーが軒並み30～40％マイナスとなるなかで、この数値は凄い。そんな“いい風”にのるアウディから1月13日、アッパーミドルサルーン、アウディA6がマイナーチェンジしデビューした。アウディA6は、1968年に「アウディ100」でデビュー。今回マイチェンの新型は第6世代で、日本では’04年7月発売開始だったから約4年ぶりのマイチェンとなる。主な変更ポイントは5つ。まずエクステリアがリフレッシュされたのが一番のポイント。フロントバンパーやリアバンパーのデザインが変更され、特にフロントグリルは「顔で勝負」といわんばかりの力強さ。さらにヘッドライト、フォグライトなどが一新され、ダイナミックなフロントマスクヘと変わった。個性を放つ顔のクルマは数あるが、印象深さではピカイチ。新しい顔といえば目が命。ヘッドライトの下には、LEDポジショニングランプが左右6個ずつ内蔵され、ここも今回のマイチェンのトピックになっている。夜見ると白い光りでカッコよさが一際目立つ。

インテリアの変更ポイントはクローム処理が施された新デザインのスイッチの採用。さらに後席シートにはドライバーからの後方視覚を妨げない工夫がなされた新しいヘッドレストを採用。

もちろん、走りを進化させる変更点もある。全車に「フルタイム4WDシステム クワトロ」を採用したことだ。通常は前後40：60の割合でトルク配分を行ない、走行状況に応じて最大フロント65％、リア85％まで変化させる。路面への確実なパワー伝達により、高速での安定した操作性を実現。フロントサスペンションには大径ショックアブソーバを採用。路面状況が悪い道でもスムーズな乗り心地を楽しめ、熟成された足回りにも感心した。そしてエンジンは高性能と低燃費を両立したエンジンへと変更。新開発の3L、3.0TFSIは70年以上の時を経て復活したスーパーチャージャー付きのV6直噴DOHCで、290ps／42.8kgmを発生。4.8LV8並みのトルクで今回の試乗コース、箱根ターンパイクのアップダウンもスムーズに駆け抜ける力強さ。パワフルさだけでなく燃費向上も実現。従来より10・15モード燃費が8％改善（9.7km／L）された点にも魅力を感じる（2.8Lの2.8FSIもあり）。

さらにスポーツモデルのS6にもA6と同じ改良点が与えられた。S6はLEDランプがバンパー付近にあるのがほかの車種とは異なり、新デザインの19インチアルミホイールを採用している点も見逃せない。5.2LV10のパワーユニットは最高出力435psを発生し、0～100km／hが5.2秒と驚異的なパフォーマンスをみせる。

いっぽう、アバントのみだったRS6には待望のセダンが登場。580psを発生する5LV10ターボで、こちらも0～100km／hが4.6秒。（本誌・馬場）

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