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更新日:2018.12.29 / 掲載日:2017.12.04
トヨタ クラウンハイブリッドdebut!! 走りも燃費も『良し』!!
初の本格的なハイブリッドモデル設定

エクステリアは右写真のフロントマスクではロイヤル風の横桟グリルにアスリートと同じスポーティなデザインのフロントバンパーが組み合わされるものとなり、ハイブリッド専用のフロントマスクを作り出す。
【本記事は2008年6月にベストカーに掲載された記事となります。】2月18日、クラウンシリーズのフルモデルチェンジと同時に発表されたクラウンハイブリッドだが、やっと5月6日から発売が開始された。クラウンには2世代前に「マイルドハイブリッド」と呼ばれる簡易ハイブリッドモデルがラインアップされていたが、モーターのみの走行モードがないなど、あくまでも「マイルド」ハイブリッド。本格的なハイブリッドモデルの設定は今回が初。クラウンハイブリッドの価格は595万~619万円。3.5アスリートの価格が487万円、3.0ロイヤルサルーンGの価格が528万円ということを考えると、それなりにお高い。595万円の仕様は「スタンダードパッケージ」と呼ばれるもので、標準仕様に対して本革シートがファブリックシートに変更されている。また、スタンダードパッケージではプリクラッシュセーフティシステム、ナイトビュー、18スピーカーのトヨタプレミアムサウンドシステムなどのオプション装着が選択できないなどの違いがあるが、HDDカーナビはスタンダードパッケージでも装備されているし、10スピーカーのスーパーライブサウンドシステムも標準装備。24万円の価格差は本革シート代。レクサスGS450hが一番安くても683万円と考えると、100万円以上安い!!
ハイブリッドシステムはレクサスGS450hと同じ

エンジンは3.5L、V6だが、アスリート用とはチューニングが異なり、若干パワーが抑えられている
ハイブリッドを構成するシステムは基本的にレクサスGS450hと同じFR用THSIIということになる。ハイブリッド用に専用チューンされた3.5L、V6エンジン(296馬力、37.5kgm)に最高出力200馬力、最大トルク28.0kgmを発揮するモーターを組み合わせたシステム。モーターには2段変速リダクションギアが接続され、低速域でのトルク増大と、高速域での伸びを広範囲でカバーするようになっている。バッテリーは288Vのニッケル水素タイプで、ハイブリッドシステムのパワーコントロールユニットの可変電圧システムにより650Vまで昇圧されている。これによって発揮されるシステム出力は345馬力にも達し、クラウンシリーズとしては、3.5アスリートの315馬力を凌ぎ、最もパワフルなモデルともなっているのだ。システム出力もGS450hとまったく同じ数字となっている。

インパネの造形は基本的にクラウンシリーズ共通。だが、メーターパネルは世界初の全面液晶となっている。シートは本革仕様が標準設定となっている
しかし、細部のチューニングはGS450hとは違えられており、パワー(動力性能)優先のGS450hに対してクラウンハイブリッドは燃費も重視したものとなっている。10・15モード燃費はGS450hの14.2km/Lに対してクラウンハイブリッドは15.8km/L。車重の違いなどはあるにせよ、10%以上も燃費を向上させている。これによって犠牲になった動力性能は、0→100km/hタイムが5秒6から6秒2に若干後退したというもの。でも、6秒2という0→100km/hタイムは充分速く、動力性能面で不満を感じることは皆無といっていいだろう。実用燃費は、GS450hが燃費テストでコンスタントに12km/Lをマークしたことを考えれば、13~13.5km/L程度はマークするはずだ。
ハイブリッドは世界初の全面液晶メーターを採用

全面液晶メーターはご覧のとおり。左が通常時の表示モードで、右がスポーツモード時の表示。スピードメーターは右側で、指針表示の中にデジタル表示が組み合わされる
インテリアは基本的にクラウンシリーズと同じ造形ながら、ハイブリッドならではのポイントとして、世界初となる全面液晶メーターの採用がある。メーターパネル全面を液晶表示としたのはこれが世界初にして唯一。液晶表示としたことで、必要に応じてさまざまな情報を表示することが可能となっている。通常の表示では右側がスピードメーターを表示し、左側には一見タコメーター風のデザインのハイブリッドパワーメーターが表示される。これは出力状態、回生状態を視覚的に表示するもの。新しさを感じるのはナイトビュー使用時で、メーターパネル全体がナイトビュー画面となり、速度表示ははじに小さくデジタル表示されるようになる。通常時はブルーをベースにした配色だが、スポーツモードではレッド表示となるなどの演出も忘れてはいない。

ハイブリッド拡大戦略をとるトヨタだが、クラウンにもついに本格ハイブリッドが投入されたことで、ますますハイブリッド拡大に拍車がかかりそう。月販目標台数は800台と控えめだが……。