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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.05
スズキ SX4セダン試乗 欧州車テイストを感じさせる実用派セダン
正統派実用セダン

写真奥のSX4が躍動感あふれるフォルムを主張しているのに対し、手前のSX4セダンは全体的にフォーマルな雰囲気に変更されている
【本記事は2007年9月にベストカーに掲載された記事となります。】ハッチバックモデルのSX4の元気なイメージから一転、カジュアルからフォーマルな使い方までOKのSX4セダンは正統派実用セダンとして登場。肝心の走りのほうはどんなものなのか、試乗する機会があったのでさっそくインプレッションをお届けしたい。
コンフォートドライビングセダン

インテリアに関してはベースのSX4と同じだが、シート表皮はセダン用に新開発されている
昨年7月に国内デビューしたSX4は、同年3月から欧州をはじめ世界各国で販売されたグローバルカー。フィアットとの共同開発でイタルデザインによるスタイリッシュフォルムと軽快な走りがウリのクロスオーバーハッチバックだ。セダンはそのハッチバックのフロントまわりのウェッジシェイプデザインを生かしながら、安定感とスピード感を併せ持つ流麗なヨーロピアンスタイルが特徴。SX4セダンのコンセプトは「コンフォートドライビングセダン」で、メインターゲットとなるのは子供の手がかからなくなり始めた40~50歳代の年輩層のユーザー。SX4の16インチからセダンは15インチにサイズダウンさせ、ダンパーのチューニングも乗り心地に振ってある。このため、セダンはSX4よりロードノイズが低減されており、長距離ドライブに配慮されている。
ボディサイズ

トランクはこのクラス最大となる515L(VDA容量)を実現している。さらにリアシートが6:4分割可倒式でキャビンとトランクがつながり、長尺物の収納時に便利になっている
フロントマスクはバンパー、グリルともにセダン専用デザインで、ハッチバックのSX4に比べてかなり落ち着いた印象を与える。というより正直地味なエクステリアになったような感じがする。ボディサイズは全長4490×全幅1730×全高1545mmと、このクラスでは最大の全長と全高を誇り、SX4と同様に3ナンバーサイズの全幅となる。SX4に比べて全長で355mm延長されているぶんはそのまま後席居住性の向上と、515Lというクラス最大の容量を持つトランクスペースにあてられている。9.5インチの一般的なゴルフバッグが5人分まるまる入るというのは大きなポイントだ。
ベースのSX4と比べて乗り心地はどうか?

SX4が205/60R16タイヤ採用に対し、セダンでは控えめな195/65R15サイズのタイヤを履く。セダン専用のダンパーのチューニングと合わせて快適な乗り心地を実現している
■ベースのSX4と比べて乗り心地はどうか?市街地の一般道を走行してみると、セダン用のダンパーチューニングと15インチタイヤの採用から軽めのハンドリングで、街中をふつうに走るにはまったく過不足はない印象。搭載されるエンジンはSX4と同じ1.5Lの直4DOHC VVT(110ps/14.6kgm)で、坂道に5名フル乗車での走行だと若干もの足りなさを感じるかもしれないが、それ以外では実用上は問題ないと思う。この後に乗ったSX4の2Lモデルと比較すると明らかに乗り心地が向上しているのがわかった。室内にはセダン専用の吸音材、制振材が追加され、騒音対策もバッチリ。その効果がきちんと出ているようだ。ただし、SX4譲りの特徴的でスポーティな欧州車を感じさせる走りはセダンでも充分に味わえる。
並みいる競合ライバル車たちと比べて価格はどうか?

■並みいる競合ライバル車たちと比べて価格はどうか?SX4セダン1.5Gの価格は165万9000円。ティーダラティオ15M(166万1100円)やカローラアクシオ(169万500円)とほぼ同価格ながらオートライトシステムにディスチャージヘッドライト、カーテンエアバッグにフロントサイドエアバッグ、ESPにフォグランプまで標準装備される。このあたりの装備はライバル車はメーカーオプション設定になっているので、お買い得感はある。ただし、ライバル車がCVTなのに対し、SX4セダンは4ATを採用。燃費にも影響しているのがチト気になる。