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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.05

(ティーダ+X-トレイル)÷2=デュアリス SUVのカタチをしたハッチバック デュアリスが目指すファミリーカーの新世界

レディッシュカッパー(新色)

レディッシュカッパー(新色)

【本記事は2007年6月にベストカーに掲載された記事となります。】説明を聞いて初めて知ったのだが、デュアリスは純粋なSUVではなく、ハッチバックとSUVのクロスオーバーカーなのだそうだ。クルマ界は今、なんでもかんでも混ぜ合わせるクロスオーバーが流行っているが、デュアリスもそのひとつ。よくあるパターンと言えばそうだが、これがけっこういい感じなのであった。より具体的に言うと、ティーダとX-トレイルを足して2で割ったようなクルマ。開発スタッフは「新しいカタチのハッチバック、セダンと思ってほしい」と言う。それでも最低地上高は205mmもあり、この点では本格的なSUV級で、X-トレイルの200mmを超えている。

4WDではなくFFがメインとなる構成

エンジンはMR20DE、直4、2Lのみの設定。2000rpmで最大トルクの90%を発生

エンジンはMR20DE、直4、2Lのみの設定。2000rpmで最大トルクの90%を発生

英国サンダーランド工場で生産されるデュアリスは、欧州では1月下旬からキャシュカイの名前で販売されており、3カ月で6万台を受注する好調なスタートをきっている。FFと4WD(現行X-トレイルと同じオールモード4×4)を用意するが、欧州での販売は7割がFFで、これは日産の狙いどおり。日本でもメインはFFを想定しており、9割が4WDというX-トレイルとの差別化を図りたいとしている。ボディサイズは全長4315×全幅1780×全高1615mm、ホイールベース2630mm。全長が短いことと、X-トレイルよりも全高が60mmも低いところにこのクルマの性格が表われていると言えるだろう。エンジンはMR20DE型、直4、2LDOHCのみで137ps/20.4kgmのスペック。トランスミッションは新開発のエクストロニックCVT-M6で、6速マニュアルモード付き。ASC(アダプティブシフトコントロール)機能を新採用し、運転スタイルや走行状況に応じて、実に700通りの変速パターンのなかから最適な変速タイミングを採るシステムだ。なお、10・15モード燃費はFFで14.2km/L、4WDで13.8km/Lと優秀。サスペンション形式はフロント/ストラット、リア/マルチリンクで、名門ザックス社と共同開発したハイスピードダンピングコントロールショックアブソーバを採用し、優れた操安性と乗り心地のよさを両立している。この乗り心地に関してはシートの作りも大きく貢献しており、シート中央は柔らかく、サイド部を硬めにした設定で、高い快適性を確保している。

上級のGグレードに超大型ガラスルーフ

Gには超大型のスタイリッシュガラスルーフを標準装備。UVカットの6mm厚合わせプライバシーガラスを採用

Gには超大型のスタイリッシュガラスルーフを標準装備。UVカットの6mm厚合わせプライバシーガラスを採用

デュアリスのキャラクターはインテリアにも表われている。ブラック基調にシルバーの加飾を施したインパネはスポーティで、普通、SUVでは広々感を強調する室内もセンターコンソールを高くしてドライバーとパッセンジャーの独立感を強調。また、インストパネルやドアトリムにはソフトパッドを多用し、上質感を演出している。4315mmというショートボディだが、後席ニールームはRAV4の561mmを超える565mmを確保しており(身長178cmの男性をモデルとした日産社内データ)、実際に座ってみても、広々とはいかないが不満のない広さを確保している。2Lエンジンのみの設定となっているデュアリスはグレード構成もシンプルだ。FF、4WDともにGとSの2グレードで、上級のGには長さ1037mm、幅880mmの超大型ガラスルーフが標準になるのが特徴(開閉はできない)。また、Gではオートライトシステム付きキセノヘッドランプ、本革ステアリング、インテリジェントキー、イモビライザー、フルオートエアコン、17インチアルミホイールなどが標準装備となる。Sには右記上級装備は付かないものの、必要十分な装備は揃っているので、予算に応じて選べばいい。なお、両グレードともにオーディオレス仕様となっている。

195万3000円からの価格設定

ハッチバックの軽快さとSUVの力強さを兼ね備えたスタイル。フロントからリアへ滑らかに流れるルーフラインと、ホイールアーチのくっきりとした盛り上がりが特徴だ。リアシートは背もたれを分割可倒式としている

ハッチバックの軽快さとSUVの力強さを兼ね備えたスタイル。フロントからリアへ滑らかに流れるルーフラインと、ホイールアーチのくっきりとした盛り上がりが特徴だ。リアシートは背もたれを分割可倒式としている

さて、その価格だが、FFの20S=195万3000円、20G=222万750円、4WDの20S FOUR=216万3000円、20G FOUR=243万750円で、SとGの価格差は26万7750円、FFと4WDの価格差は21万円となる。オプションもまたシンプルで、メーカーオプションはナビパッケージ(カーウイングスナビゲーションシステム+バックビューモニター+サイドブラインドモニター+ステアリングスイッチ+CD一体AM/FM電子チューナーラジオ)=34万6500円と安全パッケージ(後席中央ヘッドレスト+後席中央3点式シートベルト+カーテンエアバッグ+前席サイドエアバッグ+VDC)=13万6500円の2種類のみ。ただし、今や必需品のカーナビやオーディオなどはディーラーオプションでも安いのが選べるので、34万6500円のナビパッケージを選ばなくても大丈夫。欧州ではキャシュカイとしてすでに売られているデュアリスだが、フランスでの価格は2Lガソリン仕様で2万400~2万6800ユーロ。1ユーロ、164円換算で、なんと約335万~約440万円なのだ。むこうじゃ高級車というわけ。それが日本では195万3000円から用意されるのだからお買い得。国内販売計画は月2000台で、大ブレイクもありそうな期待を抱かせるクルマである。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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