中古車購入
更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.05
NEW ボルボC70 奄美の空の下で 気分よ~しッ
思いっきりエクセレントで贅沢な乗りもの

3分割ルーフのためヘッドクリアランスも余裕のクーペ
【本記事は2007年3月にベストカーに掲載された記事となります。】VWイオスやマーチCCなど、このところ電動トップのクルマが増えてきた。どのくらい売れているのだろうか、と調べてびっくり! 表を見ていただければわかるとおり、希少車と言ってよいレベルなのだ。なんで売れゆき伸びない? と、思いながらも数が少ないんだから、思いっきりエクセレントで贅沢な乗りものなんだなァ。こりゃ買う価値あり!!
まるでカラクリを見ているような開閉動作

3分割されたハードトップの開閉は30秒。まるでカラクリを見ているような開閉動作だよ
そんなことを考えていたら、ボルボが新型C70の試乗会を奄美大島で行なうという。こら電動トップの使い勝手をチェックするにゃ最高の場所でしょう! 実際、鹿児島で飛行機を乗り継いで奄美大島の空港に着陸すると、冬なのに絶好のオープン日和であります。迷わず屋根を開ける! といってもスイッチ押して30秒待つだけ。信号待ち中だってクルマから降りずに開閉可能。まぁサンルーフの親分くらいの気軽さをイメージしてもらえばよかろう。閉じた状態でも内装材付きのハードトップとあって閉塞感はないけれど(2ドアクーペの室内と同じ)、開けた時の開放感ときたらすばらしい! 電動トップモデルのわりにAピラーが短いため、運転手の“上空”から開くのも気に入った! 奄美大島のような空気のおいしい場所だと、お腹に溜め込んだ砂が抜けていく感じ。じゃ島巡りといきましょう! 海沿いの道を走り出すと、快適至極。今やオープンモデルといってもボディの剛性感は充分。多少荒れた路面を通過したって不快なブルブル感がない。風の流れ方すら簡単にコントロール出来るようになったのだろう。窓さえ閉めていれば(正確には上げておけば、か?)、風の巻きこみも気にならないレベル。これなら「髪がぐしゃぐしゃになる」とオープンカーを敬遠する気難しいヨメもイヤがらないかと。もし風を存分に味わいたいなら、窓ガラスを下ろしてしまえばOK。
まったく不満ない走りをしてくれます

NAの直列5気筒、2.4Lは140psで過不足な
途中、野生のヤギの群れを発見。スポーティドライビングも楽しいけれど、オープンにしてノンビリ風を楽しみつつ走っていると、見えなかった景色に気づく。オープンにしていなければ山の中にいたヤギは発見できなかったろう。180度+αの視界がすばらしい。搭載されているエンジンは、2.5L横置き5気筒のターボ付き220馬力と、2.4L NA140馬力の2タイプ。これまでの常識なら気持ちはターボ付きに傾くも、今やECO&スローがカッコよい。というか140馬力のターボなしでまったく不満ない走りをしてくれます。オープンを選んだ時点から、目を三角にする走りは諦めましょう。名瀬市内の魚屋に寄ると、巨大なイカ(コブシメという南洋の名産)を発見! イカ好きオヤジとしちゃ辛抱タマラズ買おうかと真剣に悩む。ぜひ喰ってみたいぞおい! このクルマ、その気になれば巨大イカを氷詰めした発泡スチロールもトランクに収納可能。いや、ルーフさえ折り畳まなければ、普通のクーペくらいのトランクスペースを持つ。しばし悩むも断念す。なんせ今回は試乗会。8kgもあるイカなんか無理だワな、基本的に。
投資に見合う価値は充分にある

3分割されたハードトップの開閉は30秒。まるでカラクリを見ているような開閉動作だよ
ちなみにC70はルーフを閉めた時もカッコよい。ボルボによれば「ルーフの部分を3分割収納にしているためです」。電動トップのクルマの多くが2分割タイプ。これだとルーフからCピラーにかけてのラインを上手に作れないのだという。確かにクーペと言われても納得できるスタイルだし、ヘッドクリアランスも充分にとれている。もちろんフルオープンにした状態が一番カッコいいのは説明するまでもありませんが……。プライスリストを見ると、ほぼフル装備のターボなしエンジン車で469万円。内容と雰囲気そしてその希少性を考えれば、その投資に見合う価値は充分にある。