ミニバン王者トヨタ エスティマ　パワーも室内も超進化！！

【本記事は2006年2月にベストカーに掲載された記事となります。】1月16日、3代目エスティマがデビューする！注目はなんといってもエンジン。新型エスティマ搭載の3.5L V6エンジンは、ミニバン史上最強の280ps！先代の3Lから280ps／35.0kgmを発生する新型3.5L V6エンジンに変更。240psのエルグランド、250psのエリシオンを大幅にしのぎスポーツカー顔負けだ！！いっぽう圧倒的に大衆の支持を集めるだろう2.4L直4は先代よりも10ps／0.5kgmアップの170ps／23.0kgm。こちらもオデッセイの2.4Lの標準エンジンやエリシオン2.4L、アルファードよりも10ps以上、上回っている。

エクステリアは一見キープコンセプトだがプラットフォームを一新。全長が15mm、全幅が10mm拡大。逆に全高を40mm低くした。この低床プラットフォーム、さらにホイールベースは50mm延長したことにより居住性は大きく向上。室内長は60mm、室内幅は20mmも拡大。室内高は40mm全高が低くなったのにもかかわらず10mm小さくなっただけの1255mmを確保。ヒップポイントを30～40mm下げているので実質的なヘッドクリアランスが変わっていないのが凄いところ。

シートアレンジは7人乗りと8人乗りをラインアップするが、注目は7人乗りの収納式オットマン付きの超ロングスライドシート。なんと800mmもスライドしファーストクラス並みに足を伸ばせるのが嬉しい。新型エスティマの進化は凄いのだ！

ここで新型エスティマの価格を見ていきたい。先代エスティマにあった240万9750円のJグレードがなくなり最も安い2.4Xグレード（8人乗り）が266万7000円と先代のXグレードに比べ4万7250円のアップ。パワーアップしたエンジンやサードシート床下収納機能など装備を考えればお買い得。そのほか7人乗りと8人乗りでは異なるがGが2万6250円～2.4アエラスSパッケージの最高14万7000円の価格アップ。いっぽう3.5Lは3L時代のGから7万3500～11万5000円のアップ、アエラスで13万1250～17万3250円のアップ。装備・性能を考えたら安い！

ライバル車比較付きエスティマ徹底研究CHAPTER1　ライバルと比較してどう違う？　エクステリア新型エスティマのエクステリアの特徴は一見、現行モデルのキープコンセプトに思えるかもしれないが、プラットフォームを一新、全高を40mm低くなったワイド＆ローフォルム、すべてのピラーをブラックアウトしてルーフが浮いているようにみせる“フローティングルーフ”など躍動感溢れるデザインといえる。標準ボディのG／Xとアエラスとの違いはまずフロントバンパーとリアバンパー、サイドパネルだ。アエラスはエアロバンパーとサイドクラディングパネルが装着し、スポーティさを強調。そのほかヘッドランプやグリル、リアライセンスガーニッシュなどで差別化を図っている。さてライバル車とのボディサイズの違いを検証してみたい。新型エスティマはなんといってもBOXタイプとしては1730mmと最も全高が低いのが特徴で、アルファードやエルグランドのような、そびえ立つバカでかさはなく、控えめ。このあたりは好感を呼びそう。全長は4.8mを切るが、室内長や幅はアルファードと互角。エリシオンをしのぐ。

CHAPTER2　インパネ＆シートアレンジはどうだ　インテリア新型エスティマのインパネは曲線を多用した先代に比べ、センターメーターは変わらないものの、緩やかにラウンドして左右のドアパネルにつながるパネルを採用し、クラウンなどに見られるようなシンプルでクリーンなイメージでまとめられている。シフトレバーも先代のコラム式からセルシオやクラウンと同じゲート式に変更。高級感のあるベージュ／木目調パネル（G／X／アエラスGパッケージ）とハイテクとスポーティさを強調したグレー／黒木目調パネルの（アエラス／アエラスSパッケージ）2種類が用意されている。いっぽう居住スペースはどうか？ 先代よりも全高を40mm低くし、床面は20mm低いが、室内長を60mm拡大したことにより、1～3列目のヒップポイント間距離を45mm拡大。室内長はエリシオンよりも75mm長く、室内高は10mm低いだけと充分な広さを確保している。シートアレンジはサードシートが床下格納となるオデッセイ以外は跳ね上げ式かチップアップ＆スライド。ラゲッジ容量でもサードシートが床下格納のため、ライバルを圧倒する。

CHAPTER3　直4、2.4LとV6、3.5L！　走りはどうだ？新型エスティマに搭載されるエンジンは2.4L直4と3.5L V6の2種類。まず2.4L直4は先代と同じ排気量だが10ps／0.5kgmのアップ。ミッションは4ATから7速CVTに変更になったぶん、1クラス上のダイナミックな走り、加速性能は大幅にアップすると予想される。エスティマ2.4のライバルはどうか？ 同じ2.4Lでも200psのオデッセイアブソルートには走りでは劣ると予想されるが、ベーシックな160psのCVTモデル比較はエスティマ2.4Lが10ps／0.8kgm、燃費でも0.2km／L上回る。アルファードの2.4Lは11ps／0.5kgm、燃費でも0.1km／Lエスティマのほうが上回る。エリシオンの2.4Lもエスティマ2.4Lよりも10ps／0.8kgm、燃費でも2.2km／L上回る。そしてエルグランド2.5は16ps／0.7kgmエルグランドのほうが上回るが燃費は3.5km／L悪い。しかし車重が40kgエスティマ2.4より重い。エスティマ2.4より走りが上回るのはオデッセイアブソルートだけといっていいだろう。いっぽうのエスティマ3.5はレクサスGS／ISから2GR-FSEから直噴機構を外したもので実に280ps／35.0kgmとミニバン史上最強のエンジンだ。ライバル車で唯一3.5L V6を搭載するエルグランドと比較すると、トルクこそ1kgmエルグランドのほうが上回るが最高出力は40psもエスティマのほうが上回り、しかも車重が110kgもエルグランドのほうが重いためその差は明らか。エスティマ3.5は加速フィールや静粛性、ドライバビリティの面でもライバル車を圧倒するのは間違いないだろう。まさにミニバンの王者！

新型エスティマは標準グレードとエアロパーツがウリのアエラスに大別される。標準グレードは量販が見込まれるXグレードと上級グレードのG。アエラスは先代では最も人気があったグレードでエアロパーツや17インチアルミホイール、助手席側電動スライドドア、スマートエントリー＆スタートシステムが装備されており、ライバル車の中級グレードとほぼ同等の装備を誇る。

アエラスSパッケージは225／50R18インチタイヤやアンバー照明メーター、3本スポークステアリングなどで一段とスポーティにふったグレード。アエラスGパッケージはスポーティな外観はそのままにグレージュ内装＆茶木目パネル、リアオートエアコンなどスポーティかつ豪華装備を満載する。注目装備としてはワイドビューフロント＆サイドモニター、自動的に車庫入れを行なうインテリジェントパーキングアシストを新採用したほか、キーインテグレーテッドウオッチや大型ムーンルーフなどエスティマならでは快適便利装備が満載。

Powered by ベストカー