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更新日:2020.01.08 / 掲載日:2017.11.24
【ダイハツ】ダイヤモンドビードによるシンプルで機能美あふれる燃料タンクとは

goo-net編集チーム
ダイハツが2代目コペンで初めて導入した、
革新的で機能美あふれる樹脂製燃料タンクが話題になりました。
軽量化を実現させ、衝撃性と耐久性を確保するために、
タンク表面にダイヤモンドビードを採用しました。
普段、目にすることがない進化した樹脂製燃料タンクの詳細に迫まります。
樹脂燃料タンクの開発の背景
ダイハツのダイヤモンドビードを採用した樹脂燃料タンクは、
2014年6月に実用化された技術で、軽量化による省エネ化を達成するためにデザインされました。
2シーターオープンカーの「コペン」は、
外版を着脱可能な樹脂パーツで覆うなど徹底した軽量化を施したモデルです。
コペンのような軽自動車の場合、
普通車以上にわずかな“減量”でも動力性能の向上に欠かせません。
さらなる軽量化を実現させるため、従来の金属製の燃料タンクを樹脂製に置き換えました。
樹脂燃料タンクの特徴
ダイハツはタンク表面にダイヤモンドビードと呼ばれるデザインを採用することによって、
肉厚均一化と、従来の金属製の燃料タンクと比較して40%の重量削減に成功しました。
ダイヤモンドビードは、
PCCP(Pseudo-Cylindrical Concave Polyhedral:擬似円筒凹多面体)を応用した技術です。
PCCPとは円筒をつぶしたときに表れるダイヤモンドに似た凹凸の幾何学模様で、
周方向には高い剛性を持つ一方、軸方向が変形しやすい性質を併せ持ちます。
このため、衝撃を受けた際の衝撃吸収性に優れる特徴があります。
ダイヤモンドビートの採用により、
肉厚の均一化、軽量化と高剛性、高い衝撃吸収性を実現しました。
実用的な高剛性・軽量化と機能美を実現した燃料タンクでグッドデザイン賞受賞
機能美あふれる樹脂燃料タンクですが、車の構造上、普段は目にする機会がありません。
しかし、そのデザイン性と機能性などから「2015年度グッドデザイン賞」を受賞しました。
従来の樹脂製燃料タンクでは、金属製から単に樹脂製へと材料が置き換わっただけで、
剛性や加工技術の観点から、決して軽量化に結び付く部品ではありませんでした。
しかし、画期的なダイヤモンドビートを採用することで、
金属製燃料タンクより大幅な軽量化と、衝突時の衝撃吸収性を両立したことが評価されました。
また、ダイヤモンドビードが持つ「原理・原則」に基づいた、
シンプルで機能美あふれるデザインコンセプトも創意工夫として受賞の理由として挙げられます。
ダイヤモンドビードを採用した樹脂製燃料タンクは、
見えないところにもイノベーションを図るダイハツのデザイン技術の大きな成果です。
新しい樹脂製燃料タンクへ果敢に挑戦して実用化を達成したダイハツの技術力の高さを感じます。
トヨタグループの中でも軽自動車をメインとするダイハツならではの先進技術は、
見えないところにも生かされています。