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更新日:2020.01.08 / 掲載日:2017.09.18
【日産】自動ブレーキと自動操舵まで行う「緊急操舵回避支援システム」とは

goo-net編集チーム
緊急操舵回避支援システムは、
日産が2012年に発表した、衝突回避支援を目的とした安全技術のことです。
日産の安全目標である「Vision Zero (ビジョンゼロ)」という言葉のもと、
セーフティ・シールドをコンセプトに研究されてきました。
今回は日産の緊急操舵回避支援システムについて解説します。
日産の安全技術「緊急操舵回避支援システム」について
人間は危険な状態に陥ったとき、正常な判断力や実行力を発揮できなくなることも多く、
こういった危機的状況ではブレーキだけで危険を回避することは難しいです。
緊急操舵回避支援システムは、このような危険な状態を即座に察知し、
安全な方向に自動で舵を取りながら危険を回避してくれます。
緊急操舵回避支援システムは衝突リスクを即座に検知する
日産が衝突を回避するシステムの開発をしていくにあたり、
ブレーキ制御・自動ステアリングの他に、周囲に障害となるものがないかを探知して、
システムを作動させるべきかを判断する技術が必要だということがわかりました。
そこで、車両の前側にレーダーとカメラ、左右と後側にレーダーを2基、
車体の周りにレーザースキャナーを5基搭載し、そこから集めた情報をもとに、
車載コンピュータ(ECU)が、
「避けることができない衝突の危険」を探知・判断する技術を開発したのです。
ECUは、周りの車がどの辺りをどのくらいの速さで走っているか、歩行者がいるかどうかを識別し、
リアルタイムで情報を処理しながら、
ステアリング操作することで起こるであろう軌跡についても即座に予測することができます。
緊急操舵回避支援システムが障害物を回避するプロセス
緊急操舵回避支援システムは、ECUにより周囲の情報を正確に把握したあと、
障害物や歩行者のない方向に回避できるように自動でハンドルを操作します。
もし衝突までに時間の余裕がある場合は、音と光で運転者に警告をし、
それでもドライバーが操舵できず、危険回避に不十分だと判断した場合に、
急ブレーキ・自動操舵を発動し回避行動に移ります。
このようなプロセスを経て、障害物などが突然現れた際などの緊急時において、
衝突の回避を支援してくれます。
緊急操舵回避支援システムは、
緊急時に冷静な判断・行動がとれなくなったドライバーの回避行動を、
精密なセンサーとコンピュータにより助けてくれる安全システムです。
日産が目標としているセーフティ・シールド・コンセプトのもと、
交通事故の死亡者・重傷者ゼロの達成を目指し、さらに研究が進められていくでしょう。