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更新日:2020.01.08 / 掲載日:2017.09.26
【日産】高効率と高性能を備えた量産型可変圧縮比エンジン「VCターボ」とは
goo-net編集チーム
VCターボとは、日産が開発した世界初の量産型可変圧縮比エンジンのことです。
2016年のパリモーターショーで発表・初公開されました。
今回はインフィニティブランドから誕生した革新的なエンジン「VCターボ」について解説します。
VCターボの高効率と高性能の秘密「可変圧縮比技術」とは
VCターボは、高性能の2Lガソリンターボエンジンの持つパワーと、
ディーゼルエンジンの持つ高トルクの効率性を両立したエンジンです。
これは、世界初の「可変圧縮比技術」を採用したエンジンとなります。
可変圧縮比技術とは、走行状態やドライバーのインプットデータをもとに、
ピストンの上死点(クランクの回転力が発生しない上の地点)の位置を、
途切れなく変化することが可能なマルチリンクシステムを使うことで、
最も適した可変圧縮比に変化することができる技術です。
この技術により、圧縮比を8:1(高性能)から14:1(高効率)の中で、
自由に変えることができるようになりました。
VCターボの持つパワーと特長
4気筒VCターボエンジンは、最高出力が200kW(268hp/272ps)であり、
最大トルクが390Nmです。
これは6気筒ガソリンエンジンと同程度の性能であり、効率性については上をいくものと言えます。
また、これだけのパワーの高性能を持ちながら、
ディーゼルエンジンのような従来型内燃機関エンジンに比べ、騒音・振動ともに小さく、
6気筒ガソリンエンジンと比較して小型で重量も軽くなっています。
VCターボの技術は、内燃機関エンジンにとって、
液体冷却・燃料噴射・触媒コンバータ・ターボなどの、
パワートレインの技術と同じくらい画期的な技術であると言えるでしょう。
VCターボを開発したインフィニティブランドが見つめる未来
世界初となる可変圧縮比技術を採用したエンジン「VCターボ」は、
2018年から新型車に搭載される予定になっています。
インフィニティモーターカンパニー社長であるローランド・クルーガーは、
VCターボ=可変圧縮比技術の発表にあたり、
「内燃機関エンジンの効率を最適化する上での新たな革命的ステップ」、
「エンジン開発における大きな飛躍」と述べています。
内燃機関エンジンの効率を最適化し、
高効率と高性能を両立したエンジン「VCターボ」を開発したことは、
エンジンの未来へ向けての新しい一歩と言えるでしょう。
今後の日産を牽引していくであろうVCターボは、
この先各方面から注目されるベンチマークとして発展・活躍していくでしょう。