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更新日:2020.01.08 / 掲載日:2017.08.28
【シトロエン】量産車初!ステアリング(ハンドル)連動ヘッドライトとは

goo-net編集チーム
シトロエンの夜間の視界性を高める画期的な技術に、
ステアリング(ハンドル)連動ヘッドライトというものがあります。
ディレクショナルヘッドライトとも呼ばれ、
ステアリングを切った方向にライトの照射角度が動く、量産車初の技術です。
LEDヘッドランプの登場にともない、ようやく他自動車メーカーでも採用されはじめた、
ステアリング連動ヘッドライトについて説明します。
ステアリング連動ヘッドライトの特徴
シトロエンのステアリング連動ヘッドライトは、
ハンドルを切った方向にヘッドライトの照射角度が移動する仕組みです。
通常のヘッドライトは、常に車の向きに対して照射角度が一定です。
シトロエンのヘッドライトがハンドルに連動する夜間走行の安全性を高める技術は、
1967年に量産車初として「シトロエン DS」に採用されました。
当時から車の安全性能や快適性能の向上に取り組んでいたシトロエンならではの着眼点と言える、
ざん新なアイディアでした。
流れるようなボディライン、
油圧を使ったしなやかな乗り心地を実現する「ハイドロニューマチック」など、
常に新しいアイディアと革新性、開発力を持ったシトロエンならではの安全技術です。
ステアリング連動ヘッドライトの実用化を半世紀も前に、
量産車に採用していたという点は驚くべき先見性と言えるでしょう。
わずか51台の生産で幻の車とされ映画にもなった、
1940年代後半のアメリカのタッカー・トルベートにサイクロップス・ライトと呼ばれる、
フロント中央に取付けられた補助灯が装着されていました。
ステアリングに連動し進行方向を照射することで夜間の高い安全性をアピールしていましたが、
ボディ中央に1灯だけの装着だったことで、
当時のヘッドライトのスペックを補うための装備だったようです。
ステアリング連動ヘッドライトの開発の背景
シトロエンのハンドルに連動するライトの発想は、夜間走行時の死角を解消することでした。
夜間の直線走行だけなら、ハンドルに連動するライトの必要性はありません。
ただし、薄暗い郊外や山岳路を走行する場合、
車の進行方向をヘッドライトがステアリングに連動して照射してくれれば、死角の解消になります。
この暗闇の死角部分に障害物や人影があれば、発見が遅れて事故につながります。
当時の道路事情を考えると効果は大きかったと思われます。
コーナーが続く道路では、常にライトを点灯しても、
ドライバーにとって暗闇を見ながらの運転になります。
ストレスもかかり、疲労の要因にもなりかねません。
フランスでは南イタリアと国境を接する最高峰のモンブランを擁するなど、
山岳路も多いのが特徴です。
さらに高い技術力を持つフランスのヘッドライトメーカー「シビエ」との技術交流など、
ステアリング連動ヘッドライトを開発した背景がうかがい知れます。
シトロエンの「ステアリング連動ヘッドライト」のアイディアは、
ランプの進化とともに改良が進められ現行車に搭載されています。
現在はヘッドライトが動くタイプではなく、ハンドルと連動して、
反射板を制御し照射方向をコントロールしたり、
指向性に優れるLEDの照射をきめ細かくコントロールするなど高い視界性が主流となりつつあります。
また、最新のモデルではナビゲーションシステムと連動し、
カーブの曲率に合わせてヘッドライトをコントロールする、
インテリジェント機能を搭載するタイプも実用化されています。
シトロエン車以外では、「アダプティブヘッドライト」と呼ばれ、
安全装備として急速に広がっています。
シトロエンが「ステアリング連動ヘッドライト」を量産車にはじめて装備してから約50年ですが、
これからも夜間走行に欠かせないヘッドライトの進化は続くでしょう。