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更新日:2020.01.08 / 掲載日:2017.08.22
【トヨタ】エアコンの空調制御で燃費向上を図る技術S-FLOWについて

goo-net編集チーム
S-FLOW(Save energy + airflow control)とは、2011年にトヨタが世界に先駆け初めて導入した燃費向上を図る気流制御技術です。
初搭載されたレクサスGSを皮切りに、プリウス・エスクァイア・ヴォクシーなど、トヨタを代表する車種に搭載されています。
S-FLOWの開発により、トヨタは燃費の向上とインテリジェントな室内空調コントロールを実現しました。
今回は、低燃費でありながらドライバーと同乗者に快適な空間を提供してくれる、トヨタのエアコン制御システム「S-FLOW」のメカニズムについて解説します。
エアコン制御システムS-FLOWの機能
「S-FLOW」は、運転席/助手席、前席/後席など、独立したコントロールを行う高機能なオートエアコンをさらに進化させた、インテリジェントな機能を持つエアコン制御システムです。
従来のエアコンは、乗っている人数や乗っている席に関係なく車内全体を空調していました。
もちろん手動で送風されないようにすることはできますが、基本的には車内全体の温度をセンシングして空調の調整を行います。
ドライバーしか乗っていない時でも同じようにエアコンが作動するため、燃費を大きくロスする原因のひとつになっていました。
S-FLOWは、車のどの座席に人が乗っているかをセンサーが感知し、乗っている席だけ自動空調するシステムです。
エアコンをS-FLOWモードにすると、基本的にはフロント席への送風が優先され、車に乗っているのがドライバーだけの場合は1席集中モードに切り替わり、自動的に運転席だけを空調するようになります。
外気温度や設定温度にも自動的に対応するので、1席集中モードでも通常のS-FLOWモードでも、車内の快適な温度は維持されます。
S-FLOWのメリット
S-FLOWにより、エアコンの無駄な動作を抑えることで、エンジンからの動力への負担が減り、燃費の向上に寄与します。
また、S-FLOWのメリットは燃費の向上だけではなく、搭乗人数によって空調がコントロールされるため、エアコンの過剰作動がなくなり動作音も抑えられ、車内の静音性が向上します。
S-FLOWは、「動力のパワーロスを抑える」「燃費の向上」だけでなく、「快適な空調環境と静音性」も両立する、インテリジェントな気流制御技術です。
S-FLOW技術により、省燃費、快適な空調環境と静音性、ドライバビリティの向上など、さまざまなメリットが生まれました。
日本の気候や道路事情を考えると、乗車人数に関わらず、一年中快適なドライブが愉しめるエアコンの進化は、重要なコアテクノロジーと言えるでしょう。
今後もますます「S-FLOW」技術は進化し続けることでしょう。