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更新日:2020.01.08 / 掲載日:2017.08.07
【トヨタ】トヨタの新しいクルマづくりのコンセプトTNGAとは

goo-net編集チーム
ダイムラーとベンツによる内燃機関エンジンを搭載する車が誕生して130年を超えました。
その間、個々のパーツは進化しても、車の主要基幹部分である、タイヤ、シャシー、エンジンといった構造は変わりません。
2015年、トヨタは新たに商品力を高め、コストダウンを徹底するために、プラットフォームを基幹とした新たな車づくりの指針である「TNGA」を発表しました。
それはどういうものなのか、私たちのカーライフにどう繋っていくのか、見ていきましょう。
トヨタ「TNGA」とは
「TNGA」とは、「トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー(Toyota New Global Architecture)」
の頭文字に由来した呼称で、何か新しい技術や装置を開発したわけではなく、トヨタ自動車の車両作りの方針(エンジニアリング・アーキテクチャー)となる基本的な考えです。
その取り組みは主に5つの領域(要素)を目指しています。
1.「走りの質感:DRIVING QUALITY」
誰もが運転しやすい、ドライバーの意思をそのまま車が受け入れてくれる上質な乗り味
2.「快適性:COMFORTABLE」
ドライバーを刺激し、ずっと乗っていたい居心地の良さ
3.「使い勝手の良さ:USER-FRIENDLY」
直観的なインターフェースにこだわり、優れた道具としての使いやすさ
4.「所有する誇り:PRIDE OF OWNERSHIP」
最先端のデザイン・環境性能・存在感が所有感する誇りを刺激する
5.「安全・安心:SECURED」
車に守られている、安心感のある世界トップレベルの安全性能とドライビングの楽しさ
これらの領域に対して、高い満足度を得られるように、「デザインによって生まれかわるクルマ」をはじめ、「低フロア化」、「目には映らないボディの進化」、「自然界に学んだ空力性能」、「追い求めた最高の走り」など46項目にわたる開発要素を追求し、従来のプラットフォーム(骨格)の概念を大きく変えることで、プラットフォームをモジュール化することで生産技術を進化させ、クルマを進化させるための開発の取り組みです。
TNGAの今後の展望
「TNGA」のよるプラットフォームの改革は、よくアスリートが体幹を鍛えて体のブレを無くすという考え方を取り入れていますが、まさに「車の体幹」を見つめ直すという、「これからのクルマ作り宣言」とも言える開発の取り組みです。
車種を超えてプラットフォームをモジュールすることで、開発の無駄を省き、部品調達の共用化によりコストダウンが可能となり、競争力が増すことに繋がります。
また電子プラットフォームを刷新することで、そこで動かすプログラミングに必要な工数が大きく減少します。
いまや世界中で生産されているトヨタ車ですが、販売される国(仕向け地)に向けた各国向けのプログラムを組むことは、大変な工数を要するものです。
このベースになるプログラムを基本プログラムだけ統一して、そこに各国事情に合わせた部分を加える(パッチをあてる)ようにすれば、その工数は大幅に減ることになります。
「TNGA」は2015年12月発売の4代目プリウスに初めて採用されました。
前述の46項目の徹底した見直しによるプラットフォームのモジュール化によって、さらに魅力的な質の高い車が世に登場してくることでしょう。