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更新日:2020.01.08 / 掲載日:2017.08.01
【日産】燃費向上を目指す地道な技術進化ミラーボアコーティングとは

goo-net編集チーム
日産のエコテクノロジーにエンジン内部に被膜を作る「ミラーボアコーティング」があります。
ミラーボアコーティングには、日産の地道な低燃費化を実現するための最新技術のひとつです。
エンジンの内部構造を見直したことにより、一歩進んだ低燃費や走行性能の向上を実現させました。
ミラーボアコーティングの特徴
通常のエンジンは、筒状のシリンダーブロック内に鋳鉄製のシリンダーライナーをピストンとの間に挟み、摩擦を減らすと同時に気密性や放熱性を向上させます。
ミラーボアコーティングは、この厚さ2mm鋳鉄製ライナーの代わりに、溶かした鉄をシリンダーのボア内に直接吹き付け、0.2mmの厚さに研磨してさらに鏡面加工します。
そうすると、ピストンが上下動する際の摩擦抵抗が大幅に下がります。
結果的に1.2%の燃費向上に繋がりました。
低燃費への取り組みは、世界共通のテーマでもあり、各自動車メーカーで命題として掲げるコアな技術開発要素です。
その多くは、エンジンを新設計し、空気抵抗を小さくするためのデザイン変更など大掛かりなものです。
しかしながら、細部にまで目を向けるとパーツレベルの改良や見直しにより、ひとつひとつはわずかではあっても、積み上げることで燃費性能の向上に繋がる重要な技術です。
ミラーボアコーティングは、特別なパーツを新たに加えることがありません。
ミラーボアコーティング技術の効果
ミラーボアコーティングは、多くの効果をもたらします。
エンジンのフリクション(摩擦)による機械的損失が30~40%減少します。
当初はレーシングカーや高級スポーツカーである、GT-Rなど一部の車両にのみに採用していた技術でした。
しかし、溶けた鉄を吹き付ける前に、エンジンブロック内のアルミ表面に独自の前処理技術を行うことで、作業効率のアップとコストダウンに成功し、ハイブリッドカーを含め幅広い車種のエンジンにも応用されるようになりました。
ミラーボアコーティング技術の主な効果は次の通りです。
1.熱伝導率が大幅にアップ
ミラーボアコーティングの厚さはわずか0.2mmであり、ピストンとシリンダーボア内部が密着し熱が伝わりやすくなるため、冷却性能が向上します。
その結果、ノッキングが起こりにくく、エンジン効率がアップし、燃費性能やパワーも向上しました。
2.軽量化
従来のシリンダーライナーが不要となり、エンジンの軽量化に繋がりました。
3.燃費の向上
ピストンの摩擦が軽減することで機械的損失が減少し、併せて燃費性能が向上しました。
4.走行性能の向上
エンジンの回転がスムーズになり、主にドライバビリティが向上しました。
ミラーボアコーティング技術を採用した車種
ミラーボアコーティング技術はGT-Rにはじまり、ジューク、ノート、セレナなどの一般の量販車種にも導入が進んでいます。
他の車種へもマイナーチェンジやフルモデルチェンジを期に、ミラーボアコーティング技術を採用したエンジンの搭載が拡大するでしょう。
「見えないところをピカピカに」というのが、ミラーボアコーティングのキャッチコピーのひとつです。
決して派手な技術ではありませんが、エンジン内部の摩擦を減らすことにより、低燃費はもとより、走行性能の向上まで実現し、今後のエンジン開発に大きな可能性を見出してくれました。
一部の特殊なレーシングカーだけの技術ではなく、現在は一般的なファミリーカーにも応用され、今後も日産のコアな技術として拡大していくことでしょう。