徹底分析中古車相場
更新日:2021.12.06 / 掲載日:2021.06.15
BMW X3(3代目/G01)の中古車選びで知っておきたい特徴とグレード構成

兄貴分であるBMW X5にも劣らぬ存在感と、日本の交通事情でも使いやすい大きさのミドルクラスSUVがBMW X3。初登場は2004年6月で、当時はBMW Xシリーズのエントリーモデルとしてデビューした。その後、さらに小型のX1が登場したことで、ジャストサイズのSUVとして進化。2011年には2代目、2017年には3代目が登場し、日本でも人気のモデルとして認知されている。今回は3代目(G01)の遍歴を振り返り、グレード別の装備内容を見ていこう。
BMW X3(3代目/G01)ってどんなクルマ?


2017年10月、BMW X3がフルモデルチェンジを受けた。立体感のある大きなキドニーグリル、ボディサイドに採用されたエアブリーザーなどにより、X5に近いタフなルックスに仕立てられた。インテリアはクローム加飾を用いることで、ラグジュアリーに進化。リアドアパネル、センターコンソールには「X」と「X3」文字のエンボス加工を施すことで個性を主張している。
エンジンは、当初2.0L 直4ガソリンターボ(xDrive20i)、2.0L 直4ディーゼルターボ(xDrive20d)を搭載。トランスミッションは先代と同じく8速ATと4WDを組み合わせる。装備面では、音声認識やタッチスクリーンが搭載されたiDriveナビゲーションシステム、BMWコネクテッドドライブ、運転支援機能を備えたドライビングアシストプラスが盛り込まれたのがトピック。
先代モデルと比較すると?
ボディサイズは、全長4720mm、全幅1890mm、全高1675mmと、先代と比べてややサイズアップ。また、スポーツバージョンとして「M40d」を設定したことも注目点。これはMパフォーマンスと呼ばれる高性能モデルで、3.0L 直6ディーゼルターボを搭載し、326馬力/69.3kgmという強力なパワー&トルクを発揮する。X3にスポーツバージョンが設定されるのはこれが初。さらにガソリン仕様のMパフォーマンスモデル「M40i」、さらに高性能な「X3M」、PHEVの「xDrive30e」を追加するなど、豊富なパワートレインも3代目X3の大きな特徴となっている。
改良遍歴は?
2018年5月、「xライン」と「Mスポーツ」にヘッドアップディスプレイを標準装備し、安全性を向上。
2018年9月、ラインアップにMパフォーマンス「M40d」を追加。前述のとおりエンジンは専用の3.0L 直6ディーゼルターボを搭載する。エクステリアは、フェリックグレーのキドニーグリル、エアインテーク、ミラーキャップを採用するほか、ブラッククローム仕上げのデュアルエキゾーストで見た目も差別化されている。
2019年6月、より高性能なハイパフォーマンスモデル「X3 M」が登場。こちらはダブルバーグリルをはじめとする専用内外装に加え、3.0L 直6ターボエンジンを搭載。標準モデルが480馬力、「コンペティション」では510馬力にも達する。
2020年3月、もうひとつのMパフォーマンスである「M40i」が追加された。前回はディーゼルモデルだったが、今回追加されたのはガソリンモデル。3.0L 直6ガソリンターボを搭載し、387馬力/50.9kgmを発揮する。エクステリアは、セリウムグレーのキドニーフレーム、エアインテーク、エアブリーザー、ミラーキャップが特徴で、「M40d」と同様Mスポーツサスペンションなどで走りの性能も強化されている。
2020年4月、X3として初のPHEVモデル「xDrive30e」が登場。184馬力の2.0L 直4エンジンに109馬力のモーターを組み合わせ、システムトータルで292馬力を発揮する。34Ahのリチウムイオン電池を搭載し、一充電当たりの航続距離は44kmを達成。0~80%までの充電は普通充電で3.5時間。また、センターコンソールには「eDrive」ボタンを搭載し、走行モードの切り替えも可能となっている。
2020年11月、「M40i」、「M40d」、「X3M」に48Vマイルドハイブリッドテクノロジーを搭載。これにより発進および加速時の出力特性を高め、燃費効率も改善している。
BMW X3(3代目/G01)の主要グレード

3代目X3のラインアップは、エンジン別に見ると2.0L 直4ガソリンターボの「xDrive20i」、2.0L 直4ディーゼルターボの「xDrive20d」、3.0L 直6ガソリンターボの「M40i」と「X3M」、「X3M コンペティション」、そして2.0L直4+モーターのPHEV「xDrive30e」が用意される。さらに、M系モデル以外は、スタンダード仕様に加え、「xライン」、「Mスポーツ」の3種のトリムから選べる。ここでは各トリムの違いについて紹介しよう。
最低限の装備が与えられるスタンダード仕様
エクステリアは18インチのダブルスポークアロイホイール、アダプティブLEDヘッドライト、インテリアはマルチファンクション・スポーツレザーステアリング、3ゾーンのオートマチックエアコン、オーディオビジュアルシステムを標準装備するなど、スタンダード仕様ながらも快適装備が充実している。またドライビングパフォーマンスコントロール、アクティブクルーズコントロールも標準となっている。
豪華仕様の「xライン」
クローム仕上げのキドニーグリル、サイドエアインテークフィニッシャー(マットアルミニウム仕上げ)、19インチのYスポークアロイホイール、エアブリーザーなどでエクステリアを豪華に彩る「xライン」。インテリアは、専用ロゴ付きドアシルプレート、ヴァーネスカレザーシート、ブラックハイグロストリム、ステンレススチール製のラゲッジルーム・シルプレートを標準装備。シートカラーは、ブラック、モカ、コニャックから選べる。
スポーティな装備が充実する「Mスポーツ」
エクステリアは、Mエアロダイナミクスパッケージ、ダブルスポークの19インチの専用アロイホイール、クローム仕上げの専用テールパイプトリムを採用し、ほかのモデルと差別化されている。インテリアはスポーツシート、ブラックのクロスレザーコンビネーションシート、シフトパドル付きステアリングを標準装備。また、Mスポーツサスペンションを採用することで、よりスポーティなドライビングが楽しめるモデルとなっている。
※上の記述は、2017年発売モデルについてまとめたもの。年式によって装備内容が異なる場合があります。
まとめ

3代目X3はより豪華かつ快適になり、上位のX5にも劣らぬ魅力を持ったモデルとなった。より安心のカーライフを求めるなら、保証が充実した認定中古車という選択肢もある。故障した場合、保証期間内であれば無償で修理対応が受けられるのがメリット。もちろん、認定中古車以外にも良質な車両が揃うため、ミドルクラスSUVの購入を検討しているなら、ぜひ検討したい1台と言えよう。