徹底分析中古車相場
更新日:2020.12.03 / 掲載日:2020.12.03

【BMW 4シリーズ】新車時の半額の予算から探せるプレミアムクーペはいかが?

 先日、BMWの4シリーズがフルモデルチェンジを受けた。エクステリアは、それまでの横長キドニーグリルを廃止し、迫力ある縦型となったのが大きな話題となった。今回の全面改良により、2シリーズ、4シリーズ、8シリーズとBMWのクーペがほとんど刷新されている。人気の中心はSUVにある一方、高級クーペは所有欲を満たしてくれる贅沢なチョイスなので、一度はオーナーになってみたいクルマであろう。

 そこで今回は先代4シリーズにフォーカスを当ててみたいと思う。デビュー当時の新車価格は600万円オーバーの高額モデルだが、登場から7年が経過した現在は当時の半額程度にまで下がっている。新型は個性が強すぎるかな……と感じている人も、先代を探してみるのはありだろう。年式別中古車平均価格、グレード別中古車平均価格を探りつつ、買いのモデルを探ってみたい。

BMW 4シリーズってどんなクルマ?

 2013年9月、新型ミドルクーペのBMW 4シリーズが国内で展開された。事実上3シリーズクーペ/カブリオレの後継という位置付けで、クーペ/カブリオレ、MPVタイプのモデルは偶数ナンバーの車名が与えられることになり、3シリーズから独立して4シリーズが生まれたのである。ちなみに、それまでの1シリーズクーペも、2シリーズという新たな名称が与えられている。

 BMWは3シリーズの時代から、セダンとクーペはボディパネルの共通性が少なかった。一見すると似ているものの、前後ライトの形状をはじめ、クーペはオリジナリティの高い造形が魅力だった。4シリーズも同様に、3シリーズとは異なるデザインが与えられている。また、カブリオレに加え、今回初めて4ドアの「グランクーペ」が登場。2ドアは実用性に欠けると考えていたユーザー層も取り入れることに成功した。

 エンジンラインアップは、2.0L 直4ターボ、3.0L 直6ターボを中心に構成され、8速ATを組み合わせる。セダンの3シリーズで選べたディーゼルやPHEVが用意されなかったのは、スペシャルティカーゆえ。また、高性能版の「M4」は、4ドアセダン「M3」と同様に専用の3.0L 直6ターボ(当初は431馬力)を搭載し、6速MTまたは7速DCTを組み合わせている。

BMW 4シリーズの年式別中古車平均価格は?

 まずは4シリーズの改良遍歴を振り返ってみたい。2013年9月の発表時に展開されたグレードは、2.0L 直4ターボの「428i」と3.0L 直6ターボの「435i」。それぞれ、標準車のほか内外装や装備の違いによって「スポーツ」、「ラグジュアリー」、「Mスポーツ」が用意された。2014年1月、2.0L 直4ターボのエントリーモデル「420i」を追加。「428i」の最高出力が245馬力なのに対し、「420i」は184馬力となっている。同年2月には、リトラクタブルハードトップを備えたカブリオレと「M3/M4」が登場。前者は「435iクーペ」と同じエンジン、後者は431馬力の3.0L 直6ターボを搭載する。さらに5月には4ドアのグランクーペも設定された。そして11月、4シリーズ全車に、前方の車両との車間距離を維持しながら加減速を行い、車両停止まで制御する「アクティブ・クルーズ・コントロール」が採用された。

 2016年4月、新世代モジュラーエンジンに置き換えられた。排気量は同じだが、「428i」は「430i」に改称されて最高出力は252馬力になり、「435i」も「440i」に改称され、最高出力は306馬力から326馬力に大幅アップした。2017年5月、4シリーズはマイナーチェンジ。ヘキサゴナルヘッドライトの採用により、外観デザインをリフレッシュ。室内は、TVチューナー、HiFiスピーカーも新たに標準装備された。同年8月には、クルマ、ドライバー、そして周辺環境をITネットワークでつなぎ、さまざまなサービスを受けられるBMWコネクテッド・ドライブが標準装備となった。それらを踏まえ、年式別中古車平均価格を見ていこう。

年式別中古車平均価格
年式中古車平均価格
 2014年式  278万円 
 2015年式  285万円 
 2016年式  318万円 
 2017年式  351万円 
 2018年式  383万円 
 2019年式  396万円 
※中古車平均価格はグーネット2020年11月27日現在のデータによる。
※M4を除く

3年落ちで新車価格から250万円~300万円安くなっている

 クーペは中古車物件が少ない傾向にあるなか、4シリーズは中古車が豊富に流通している。その要因は、グランクーペの人気にありそうだ。クーペに欠かせないエレガントなデザインはそのままに、後席へのアクセスに優れた4ドアのグランクーペがヒットし、中古車が豊富に流通しているのである。グランクーペは、新車価格がおよそ600万円~900万円だったが、たとえば2017年式の平均価格は351万円となっており、わずか3年で250万円~300万円ほど安くなっている。一方2017年式以前の前期型、特に物件が豊富な2015年式は平均価格が285万円と、さらに安い。物件数は前期型がより豊富だが、どの年式でも充実しているので、予算に応じた年式のクルマが探せるだろう。

BMW 4シリーズのグレード別中古車価格相場は?

 グレード構成は、2.0L 直4ターボの「420i」、「428i(2016年以降は430i)」、3.0L 直6ターボの「435i(2016年以降は440i)」、そして高性能版「M4」が用意される。なお、グランクーペは4WDの「420i xDrive」も設定される。ボディタイプの割合は、グランクーペが60%、クーペが32%、カブリオレが8%と、グランクーペの割合が多い。ここでは、グランクーペのグレード別中古車平均価格を見ていきたい。

グレード別中古車平均価格
グレード中古車平均価格
420i314万円
420i xDrive352万円
435i305万円
※中古車平均価格はグーネット2020年11月27日現在のデータによる。
※グランクーペのみ。

中古車はグランクーペの「420i」が大半を占めている

 年式は幅広く選べたのとは一転し、グレードには大きな偏りがある。先にも述べたようにグランクーペが中古車の半数以上となり、そのなかでも「420i」が大部分を占める。6気筒ターボの「435i」、「440i」は極めて少なく、むしろこちらは2ドアクーペのほうが目立つ状況。「420i」は、さらに「Mスポーツ」と「ラグジュアリー」という2タイプが存在するが、物件が多いのは前者。つまり、「420i グランクーペ Mスポーツ」がもっとも探しやすいグレードだ。

BMW 4シリーズの中古車価格相場のまとめ

 中古車で300万円台といえば、やや割高に感じるかもしれない。しかし、3~5年落ちのプレミアムクーペがこの価格帯で入手できるとすれば、むしろお買い得とも言える。特にグランクーペは走り、デザイン、実用性が揃っており、街中でも映える存在。なお、先日のフルモデルチェンジでこれから相場が下がる可能性も期待できるから、スペシャルティクーペが欲しい人は、今から動向をチェックしておこう。

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グーネットマガジン編集部

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