徹底分析中古車相場
更新日:2020.06.10 / 掲載日:2018.10.03

【トヨタ カローラ】これが最後の5ナンバー!? 現行型カローラは買うべきか

 最近は、トヨタといえばアクアやプリウスを思い浮かべるひとが多いが、ひと昔前は何を差し置いてもカローラという時代があった。初代カローラのデビューは、日本の一般家庭にも自家用としてクルマが普及し始めた1966年のこと。まさに日本のモータリゼーション黎明期を支えたモデルと言っても過言ではなく、その後もトヨタの主力車種としてつねに好調な販売実績を残し、現在でも世界中の人々に愛されている。先日は、トヨタからニューモデル「カローラスポーツ」が発表された。これは従来のオーリスに該当するモデルだが、今回から再びカローラブランドの一員になった。これはカローラというネーミングをもっと先の未来まで大切に継続していくという、トヨタの強い意思の表れにも思える。そんなわけで、今回のテーマはカローラ。現行型セダン(アクシオ)とワゴン(フィールダー)に注目し、相場状況を見ていこう。

トヨタ カローラってどんなクルマ?

 1966年に誕生したトヨタの代表的な国民車がカローラである。もっとも新しい世代のカローラは、2018年6月にハッチバックボディ(スポーツ)がひと足早く登場している。一方、セダン(アクシオ)、ワゴン(フィールダー)の現行型は2012年5月に登場し、近々フルモデルチェンジされるのではと噂される。グローバル規格のやや大柄なボディサイズを持つ新型カローラスポーツに対し、日本仕様の現行型アクシオやフィールダーは専用プラットフォームを採用して5ナンバーサイズに収めているのが特徴だ。保守的ながらも高品質かつ使い勝手のよい設計は、登場から6年が経過しても色褪せることなく、2018年上半期の販売台数はトヨタ ノアやホンダ ヴェゼルをも凌ぐ3万9607台で、前年よりも上まわっているというから驚きだ。

 当初は1.3Lと1.5Lのガソリンエンジンのみでスタートしたカローラアクシオ/フィールダーだが、翌年には待望のハイブリッド仕様が追加された。JC08モード33.0km/Lという低燃費を実現し、200万円を切る手頃な新車価格と相まって人気を博した。また、衝突回避支援ブレーキはもちろん、アクセル/ブレーキ踏み間違え防止機構など最新の安全装備も改良でしっかり盛り込むことで、機能面の古さを感じさせないのも現在まで販売台数をキープできた重要な要因となっている。しかし、その人気ぶりゆえ中古車市場ではなかなか相場が下がらなかったのも事実。今回は、いまどの程度の予算で買えるのか、買うべきタイミングなどを考えていきたい。

トヨタ カローラアクシオ/フィールダーの年式別中古車相場は?

 2012年5月にデビューした11代目カローラは、従来型に引き続きアクシオ、フィールダーの2モデル展開となった。それまでと同じく5ナンバーサイズをキープし、アイドリングストップを採用したこともトピックだった。2013年8月には両ボディタイプにハイブリッドを追加。プリウス譲りのハイブリッドシステム「THS II」を搭載し、このクラスではトップレベルとなる33.0km/L(JC08モード)の低燃費を達成している。

 2015年3月にはマイナーチェンジを受け、フロントの開口部が大型化するなど、大胆なイメージチェンジを図った。これに加え、衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ(30km/hの減速を行う)、車線逸脱を警告するレーンディパーチャーアラート、そしてオートマチックハイビームなどを包括した「トヨタセーフティセンスC」を設定し、安全性をさらにアップ。2017年10月の一部改良では、先の改良で導入された「トヨタセーフティセンスC」が全車標準装備となったほか、アクセル/ブレーキ踏み間違え防止をサポートするインテリジェントクリアランスソナー(パーキングサポートブレーキ)も新設定。フロントグリルデザインも小変更され、より一層商品力を高めている。それを踏まえ、年式別中古車平均価格を見ていこう。

年式別中古車平均価格
年式中古車平均価格
 2012年式  94万円 
 2013年式  113万円 
 2014年式  131万円 
 2015年式  153万円 
 2016年式  162万円 
 2017年式  177万円 
 2018年式  204万円 
※中古車平均価格はグーネット2018年9月26日現在のデータによる。
※データはフィールダーのもの。


3年落ち(2015年式)が装備内容と価格のバランスがよい

 物件数がもっとも充実しているのは2015年以前の前期型で、全体の7割近くを占める。たとえば5年落ちの2013年式は平均価格が113万円となっており、5万km前後の低走行車両でも、非ハイブリッド車なら70万円ほどの予算から探せる。しかし、カローラシリーズは実用車ゆえ、多走行や内外装の状態がよくない個体も少なくない。ある程度コンディションを重視するなら、3年落ちの2015年式あたりをターゲットにしたい。とくに後期型ならトヨタセーフティセンスC装着車の設定車があるから、ぜひこちらも注目したいところだ。ただし、この年式では全車標準装備ではないため、中古車を探す際は装備の有無を確認しよう。なお、2016年式以降は物件数がグッと減っており、とくに2017年~2018年式を探すのは難しく、相場もかなり高めとなっている。なお、上の表データは物件数がより豊富なカローラフィールダーのものとなっており、カローラアクシオはこれよりも相場が若干低い。

トヨタ カローラアクシオ/フィールダーのグレード別中古車相場は?

 カローラアクシオ/フィールダーは、ともにガソリン1.3L、1.5L、1.8L、そしてハイブリッドの4つのパワートレーンで大別できる。1.5Lとハイブリッドはボディタイプを問わず選べるが、1.3Lはアクシオのみ、1.8Lはフィールダーのみに設定される。また装備内容によって「S」、「X」、「G」など複数の仕様が存在するから、全体で見るとかなり豊富なグレード構成となるのが特徴だ。そのほか「WxB(ダブルバイビー)」と呼ばれる特別なカスタム仕様も設定され、スポーティなルックスが人気のモデルなので要注目。それらを踏まえ、グレード別中古車平均価格を見ていこう。

グレード別中古車平均価格
グレード中古車平均価格
アクシオ 1.5X95万円
アクシオ ハイブリッドG138万円
フィールダー 1.5G115万円
フィールダー 1.5G エアロツアラー WxB133万円
フィールダー ハイブリッドG エアロツアラー WxB148万円
※中古車平均価格はグーネット2018年9月26日現在のデータによる。

アクシオなら「1.5X」、フィールダーなら「1.5G エアロツアラー WxB」

 カローラを検討するとき、初期投資額を重視するか燃費を重視するかで迷うことになるだろう。つまり、ハイブリッドを選ぶか否かだ。前者なら1.5Lモデルが物件豊富でオススメ。前期型なら70万円、後期型でも100万円程度の予算から探すことが可能。しかし、リセール面や後々のランニングコストを考えると、ハイブリッドも無視できない存在。1.5L車とハイブリッドはリッター当たり10km以上の燃費差があり、走りや静粛性も含めるとハイブリッドの優位性が高い。たとえばカローラフィールダーの場合、ハイブリッドならば前期型なら100万円、後期型は130万円が価格の下限となっており、予算を多めに確保できるならこちらを推したい。なお、1.3Lや1.8Lの物件は非常に少なく、中古車としては探しにくい状況である。

トヨタ カローラアクシオ/フィールダー中古車相場のまとめ

 モデルによって価格差はあるものの、現在は概ね予算100万円を目安に中古車を探せる現行型カローラアクシオ/フィールダー。次期モデルの登場を控えていることもあり、今後も相場は徐々に下がっていくと予想される。しかし、新型はカローラスポーツと同じく3ナンバーに拡大されるという噂もあり、使い勝手のよい5ナンバーにこだわるなら、現行型はこれからも魅力ある選択肢と言えそうだ。新型の情報が出始める今年終盤から来年はじめ頃が、もっともベストな買い時かもしれない。

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グーネットマガジン編集部

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