輸入車
更新日:2020.09.16 / 掲載日:2020.09.16
【シボレー カマロ】隠れた人気車!? 伝統的アメリカンクーペの相場と買い時は?
スペシャルティカーと呼ばれる一大ジャンルを築き上げたフォード マスタング。そのライバルとして、北米で1967年モデルとして登場したのがシボレー カマロだ。その後、数々のフォロワーが生まれたが、スペシャルティカーといえばマスタングとカマロを思い浮かべる人は多いはず。ちなみにスペシャルティカーとは、乗用車のシャシーをベースにスポーティな外観と走りを与えたクルマのことだが、以前と比べてこのような車種は減少傾向にある。
だからこそ、電動化の時代がやってくる前に一度は乗ってみたいのがこのジャンル。電動化されてもクーペやカブリオレが消滅することはないと思われるが、大排気量エンジンを積む内燃機関車を楽しめるのは、今がラストチャンスの可能性もある。そこで今回のテーマはシボレー カマロ。じつはこのモデル、隠れた人気モデルで中古車市場において高値安定なのをご存知だろうか。ここでは先代モデルを中心に、その相場動向と買い時を探っていこうと思う。
シボレー カマロってどんなクルマ?
1967年モデルとして登場したシボレー カマロ。クーペボディにさまざまな排気量の直6またはV8を搭載し、大ヒットモデルとなった。アメリカではモータースポーツでも活躍したが、日本には当時わずかな数の導入に留まった。1970年モデルからは全面改良を受けた2代目、1982年モデルからは3代目、そして1993年モデルで4代目が登場する。なお、この4代目は2002年モデルまで生産が続けられたが、一度ここでカマロは生産終了となった。
しかし2010年モデルとして、7年ぶりにカマロは復活。5代目となるカマロは、初代をオマージュしたデザインが特徴で、21世紀に蘇った初代カマロと言わんばかりの秀逸なスタイリングである。シャシーは、GM各ブランドで幅広く使われていた後輪駆動のゼータ・プラットフォームを採用。エンジンは3.6L V6と6.2L V8を搭載する。また、映画『トランスフォーマー』の劇中に登場したことでも話題となり、コラボレーションの限定車も登場している。なお。日本での発売日は2009年12月で、当時の新車価格は430万円~535万円。
2016年12月には、新型カマロ(2017年モデル)が登場した。先代のイメージを継承しつつ、複雑な曲面やラインを取り入れてマッシブなエクステリアが大きな特徴。エンジンは6.2L V8に加え、2.0L 直4ターボにダウンサイズしたものを設定。こちらは軽くなったボディのおかげで、今までにない軽快な走りを身につけた。
シボレー カマロの年式別平均価格から見た狙い目の年式は?
ここでは、先代カマロの改良遍歴を簡単に振り返ってみたい。2009年12月に発表された当初、308馬力の3.6L V6を積む「LT RS」、405馬力を発揮する6.2L V8を積む「SS RS」を設定。ボディはクーペのみだった。2010年2月には、「ラリーイエロー」のボディカラーに、ブラックのストライプを施したトランスフォーマー仕様の限定車も登場。2011年7月、コンバーチブルを追加。2012年1月の改良ではV6エンジンの出力が327馬力に高められたほか、パフォーマンスサスペンションを導入するなど走りの性能も向上した。
2013年11月にはマイナーチェンジが行われ、フロントまわりのデザインを一新。グリルが小型化され、ヘッドランプ形状もリニューアルされた。また、左右にプロジェクタータイプのフォグランプを装備。リヤにはLEDライトを採用し、高級感をアップ。室内も小改良を受けた。なお、本国には「ZL1」や「Z28」のような高性能バージョンが存在したが、日本に正規導入されることはなかった。それらを踏まえ、年式別中古車平均価格を見ていこう。
年式 | 中古車平均価格 |
2010年式 | 281万円 |
2011年式 | 264万円 |
2012年式 | 305万円 |
2013年式 | 375万円 |
2014年式 | 338万円 |
2015年式 | 371万円 |
2016年式 | 454万円 |
物件の中心は2010年式~2013年式の前期型
全体的に物件が少なく、年式による価格差はそれほど大きくない。物件の中心となるのは2010年式~2013年式、つまり前期型で平均価格は300万円前後となっている。一応200万円台の物件も存在するが、走行距離は5万~10万kmと多走行が中心となっている。年式ごとの仕様に大きな差はないから、年式そのものにこだわらず、コンディション重視でクルマを選ぼう。
シボレー カマロのグレード別平均価格から見た狙い目のグレードは?
先代カマロのグレードは、「LT RS」、「SS RS」、「コンバーチブル」の3モデルが基本。トップモデルの「SS RS」は6.2L V8、それ以外は3.6L V6が搭載される。そのほか、トランスフォーマー仕様をはじめとする限定車が定期的に導入された。ここではカタログモデルの3モデルについて平均価格を見ていこう。
V6モデルの物件が充実する
上の表を見ると、V6のほうがV8よりも若干高い。グレードによる中古車の価格差が小さく、コンディション重視の価格設定となっているようだ。また、物件数は圧倒的にV6が豊富で探しやすい。一方、コンバーチブルはクーペよりも高値となるケースが多い。せっかく先代カマロに乗るならパワフルなV8を味わいたいところだが、コンディションのよいV8に巡り会うのは難しい。
シボレー カマロの中古車価格相場のまとめ
先代カマロは、多くのファンがいるモデルゆえ極端な値崩れはしていない。しかし、2013年の改良前の前期型ならば、300万円前後の予算でも購入可能。グレードは、3.6L V6エンジンを搭載する「LT SS」が充実している。なお、最後に現行型カマロの相場を見ていこう。現行型が登場したのは2017年11月。登場からおよそ3年だが、中古車平均価格は514万円と、まだまだ高値を維持している。価格の下限は450万円程度で、物件数は先代よりも豊富。新型が気になるなら、あえてこちらを探してみるのも手だろう。