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更新日:2019.11.22 / 掲載日:2019.11.22
【メルセデス・ベンツ CLA】モデルチェンジで値下がりする!? コンパクト4ドアクーペに要

クーペでありながら、4ドアを備えて実用性を高めたモデルが増えている。その先駆けとなったのは2005年に登場したメルセデス・ベンツCLSクラスだが、その後はアウディA5スポーツバックやA7スポーツバック、BMW 4シリーズグランクーペ、8シリーズグランクーペなどのフォロワーが次々と登場し、見渡してみるとその数は多い。そのなかで、今回注目するのは先代メルセデス・ベンツCLAだ。車名からわかるとおり、CLAのメカニズムは基本的にAクラスを踏襲している。Aクラス譲りのコンパクトなボディと、若々しくスポーティなルックスに、デビュー以降気になっていたひとも多いのではないだろうか。CLAは今年の夏にフルモデルチェンジを受け、2代目が登場したことで、現行型の中古車動向にも注目が集まる。ここでは年式別、グレード別の中古車平均価格を掘り下げ、買いのモデルを探ってみたい。
メルセデス・ベンツ CLAってどんなクルマ?
2013年7月、メルセデスの新型クーペとして「CLAクラス」が日本で発売された。流麗なルーフラインを持ちながら、後部座席へのアクセス性を高める4ドアを備えるのが大きな特徴となっており、いざというときにしっかり使える実用性を備えている。ボディサイズは全長4640mm、全幅1780mm、前高1430mmで、現行型Cクラスよりもひとまわり小型。発売当時に搭載されたエンジンは1.6L 直4ターボと2.0L 直4ターボの2機種で、Aクラスと同じくデュアルクラッチ式7速AT(7G-DCT)が組み合わされる。駆動方式はFFが基本だが、4WDも設定される。
安全面では、レーダー型衝突警告システム「CPA」を標準装備。これはいわゆる自動ブレーキシステムで、車間距離が近すぎると警告を出し、その後衝突の危険がある場合には、自動的にブレーキを掛けるというもの。さらにドライバーの居眠りに注意を促す「アテンションアシスト」を標準装備するなど、上級モデルにも劣らぬ安全装備を充実させている。4ドアとは言え、クーペというボディ形状ゆえリヤの居住性(とくに頭上空間のゆとり)は快適とは言えないものの、普段は2シーターとして使い、いざという時の後席と考えれば、実用性だって悪くない。
メルセデス・ベンツ CLAの年式別中古車価格相場は?

ここでは、先代CLAの改良遍歴を振り返り、年式別中古車平均価格を探ってみよう。2013年7月時点におけるグレード展開は、「CLA 180」、「CLA 250」、「CLA 250 4MATIC」、「CLA 45 AMG 4MATIC」の4モデル。価格帯は335万円~710万円と、AMGを除けば比較的手頃な価格のモデルである。2015年6月には、後席の居住性と荷室を拡大した「シューティングブレーク」という新ボディタイプを設定。また、この頃にメルセデスの車名規則が変わり、「CLAクラス」から「CLA」へと表記が変わっている。2015年11月には、AMGモデルは「メルセデスAMG」という独立したブランド展開となり、最高出力は従来から21馬力増の381馬力を達成している。
2016年8月には、CLAシリーズがマイナーチェンジを受ける。外観は、最新のメルセデスデザインが与えられ、ダイヤモンドラジエターグリルを標準装備。さらにLEDハイパフォーマンスヘッドライト、8インチのワイドディスプレイなど、最新モデルにふさわしい先進装備が盛り込まれたのもトピック。スポーティなルックスと、電子制御式油圧アダプティブダンピングシステムが搭載された「CLA 250 シュポルト 4MATIC」が追加されたのも、このタイミングだ。そして2017年7月の一部改良では、装備内容と価格が見直され、「CLA 250 シュポルト 4MATIC」にパノラミックスライディングルーフが標準装備となった。同時に、184馬力の2.0L ターボ「CLA 220 4MATIC」が加わった。
年式 | 中古車平均価格 |
2013年式 | 219万円 |
2014年式 | 247万円 |
2015年式 | 254万円 |
2016年式 | 275万円 |
2017年式 | 290万円 |
2018年式 | 328万円 |
※データはクーペのもの。
5年落ち(2014年式)が物件豊富で買いやすい
先代CLAは、どの年式も万遍なく物件が流通しており、さらに各年式でそれほど相場に差がないのが注目のポイント。しかし、少しでもリーズナブルに購入するなら、2014年式あたりが物件豊富で狙い目だ。5年落ち(2014年式)の平均価格は247万円だが、160万円前後の物件もそれなりに揃っているから、かなり買いやすい。また、走行距離が伸びた物件がそれほど多くないのも嬉しい。
メルセデス・ベンツ CLAのグレード別中古車価格相場は?

デビュー当時のグレードは、1.6Lターボを搭載する122馬力の「CLA 180」、2.0L ターボを搭載する211馬力の「CLA 250」、360馬力の「CLA 45 AMG」が基本構成。2016年のマイナーチェンジでは、「CLA 250 4MATIC」に変わって218馬力の「CLA 250 シュポルト 4MATIC」が登場し、さらに2017年の改良では184馬力の新グレード「CLA 220 4MATIC」も加わっている。各グレードの中古車平均価格は次のとおりだ。
グレード | 中古車平均価格 |
CLA 180 | 266万円 |
CLA 220 4MATIC | 357万円 |
CLA 250/CLA 250 4MATIC | 250万円 |
CLA 250 シュポルト 4MATIC | 351万円 |
CLA 45 AMG 4MATIC | 370万円 |
※データはクーペのもの。
ベーシックな「CLA 180」系がオススメ
先代CLAは、AMGも含めるとグレードバリエーションは意外と多い。しかし、中古車市場には2.0Lターボエンジンを搭載する上級グレードの割合が少なく、ほとんどが1.6Lターボの「CLA 180」となっている。こちらは、標準モデルのほかに「AMGライン」や「スポーツ」と呼ばれるスポーティかつ装備充実の仕様が存在するが、いずれも物件は豊富。探しやすいのは圧倒的に「CLA 180」だが、平均価格は2.0Lターボの「CLA 250」とそれほど大きな差がない。ここでのオススメは物件選択の幅がある「CLA 180」にしておくが、リーズナブルな「CLA 250」を見つけたら、そちらを選ぶ手もありだろう。また、シューティングブレークは、クーペの3分の1程度の物件数となっており、相場もやや高め。居住性重視なら選ぶのはありだが、やや高めの印象が残る。
メルセデス・ベンツ CLAの中古車価格相場のまとめ

以上をまとめると、先代CLAはそろそろ買い時を迎える。ターゲットは5年落ち、3万km未満でアンダー200万円の物件。グレードは1.6Lターボを積む「CLA 180」が、物件数の関係で買いやすい。すでに日本でも新型が登場したことで、今後さらにリーズナブルになる可能性もあるため、コンパクトでオシャレなクーペが欲しいひとは要注目だ。