輸入車
更新日:2019.09.04 / 掲載日:2019.07.12
【アルファロメオ ジュリエッタ】100万円台前半~おしゃれなスポーツコンパクトはいかが?

ここ最近、アルファロメオが熱い。その話題の中心にいるのが、ジュリアとステルヴィオのコンビだ。ジュリアはミドルクラスのセダン、ステルヴィオはSUVというボディタイプの違いこそあれど、いずれも最新プラットフォームを採用し、60年代のアルファを思い起こさせるスポーツ性能を身につけている。これら最新のアルファロメオはいずれもまだ高いので、たとえ中古車でもなかなか手が届かない。その一方、ミトやジュリエッタのようなコンパクト系なら、驚くほど低価格で購入できる。そこで今回のテーマはアルファロメオ ジュリエッタ。これはジュリアの妹分というポジションで、VWゴルフとほぼ同等のサイズを持つ5ドアハッチバックである。アルファロメオと聞くと高級モデルというイメージを持つひとも少なくないが、車種によってはかなりリーズナブルで、走りもしっかりと楽しめるのだ。
アルファロメオ ジュリエッタってどんなクルマ?
2012年2月に日本導入となったコンパクトなハッチバックがジュリエッタ。この名にピンとくるひとは、なかなかのクルマ好きだろう。というのも、1950年代にも「ジュリエッタ」というモデルが存在し、クーペやスパイダー、さらにはザガート製ボディを持つスペシャルモデルも、知るひとぞ知る名車だったからだ。そんな、過去の偉大な名前を冠したのが、新生ジュリエッタというわけ。
新しく生まれ変わったジュリエッタは、5ドアハッチバックのボディを持つ。それまでの147のポジションを受け継ぐモデルで、ネーミング以外、往年のジュリエッタとの共通項は少ない。それでも、伝統の縦型グリルやアルファらしい滑らかなボディライン、ヘッドライトやリヤコンビランプの造形は、いわゆる実用車系のブランドとは異なる個性を放つ。
デビュー当初のエンジンラインアップは、170馬力の1.4L 4気筒ターボと235馬力の1.75L 4気筒ターボの2機種。後者は「クアドリフォリオ ヴェルデ」と呼ばれるスポーツモデルに搭載され、ライバルのゴルフGTIをも上まわる出力を誇る。トランスミッションはデュアルクラッチ式6速AT(アルファTCT)のほか、3ペダルの6速MTがしっかり選べるのも、クルマ好きの心をつかんでいる。
アルファロメオ ジュリエッタの年式別中古車相場は?

日本に導入されてから、今年で7年目となるジュリエッタ。モデルライフを通して大掛かりな改良は行われず、年式ごとの仕様に大きな差はない。とは言え内外装の細かな仕様変更は行われており、2014年6月に最初の一部改良を受けた。この際フロントグリルが小変更され、フォグランプベゼルがクロームになるなど、リッチな見た目となっている。また室内はインパネまわりの意匠が変わり、ステアリングデザインも新しくなった。
次の改良は2017年2月に行われた。前回の改良では小変更に留まったエクステリアが、今回ひと目でわかるほどのデザイン変更を受けたことがトピック。なかでもフロントグリルがより大きく強調されたものになり、ジュリアとの関連性を強調している。またブランドロゴのデザイン、メーター類が変更されると同時に、全グレードにクルーズコントロールとナビゲーションシステムを標準装備。なお、このタイミングでスポーツグレード「クアドリフォリオ ヴェルデ」が「ヴェローチェ」に名称変更された。その後2019年1月には、限定車の登場とともにラインアップが整理され、「ヴェローチェ」の1グレード展開となっている。
以上を踏まえ、中古車平均価格を見ていきたい。
年式 | 中古車平均価格 |
2012年式 | 119万円 |
2013年式 | 142万円 |
2014年式 | 162万円 |
2015年式 | 199万円 |
2016年式 | 229万円 |
2017年式 | 285万円 |
2018年式 | 323万円 |
初期型ならば100万円を切る物件も存在
物件は、高年式ほど数が少ない。とくに2015年式以降、顕著にボリュームが減っている。また、高年式はまだまだ相場が高く、100万円台の予算で買えるのは2015年式以前が中心だ。とくにデビュー当時の2012年式は物件が充実し、平均価格は119万円という手頃なプライス。なかには車両本体価格が100万円を下まわる個体もある。
アルファロメオ ジュリエッタのグレード別中古車相場は?

ジュリエッタのデビュー時、エントリーグレード「スプリント」と、バイキセノンヘッドライトやヘッドライトウォッシャーなどの装備が充実した「コンペティツィオーネ」、そして高出力エンジンを搭載するトップグレード「クアドリフォリオ ヴェルデ」(後にヴェローチェに改称)という構成だった。前者は1.4L 直4ターボ、後者は1.75L 直4ターボを搭載する。2013年には、1.4L 直4ターボ搭載の上級モデル「スポルティーバ」が登場。こちらには、専用エンブレム、18インチホイール、レザーシートを採用した豪華な仕様。なお、ほかにもナチュラル色のレザーシートを採用した「クラシカ」や、多彩な限定車がリリースされている。さらに2017年のマイナーチェンジでは、1.4L 直4ターボが「スーパー」という名称に変更されたことも覚えておこう。今回は、物件が充実した前期型の基本グレード4モデルの中古車平均価格を見ていきたい。
グレード | 中古車平均価格 |
スプリント | 111万円 |
コンペティツィオーネ | 123万円 |
スポルティーバ | 164万円 |
クアドリフォリオ ヴェルデ/ヴェローチェ | 215万円 |
価格が手頃で装備が充実する「コンペティツィオーネ」がオススメ
2017年の改良前の基本グレードが「コンペティツィオーネ」で、初期型の物件が多く、平均価格は123万円に留まる。エントリーグレード「スプリント」も安いが、こちらは物件数が少なめで、相場も「コンペティツィオーネ」とさほど変わらない。一方、2013年に登場した「スポルティーバ」は、相場が少し高めだが物件が充実していて買いやすい。予算を抑えるなら「コンペティツィオーネ」、ゆとりがあるなら豪華な「スポルティーバ」が狙い目だ。また、ジュリエッタをホットハッチとして捉えるなら、「クアドリフォリオ ヴェルデ」も選択候補に入ってくる。こちらも物件が充実している。
MT車の比率は?
ジュリエッタは、「クアドリフォリオ ヴェルデ」に6速MTを設定していた。走り好きならマニュアルで乗りたいと思うひとも多いはず。そこで6速MTの比率を調べたところ、全体の半数近くを占めることがわかった。スポーツモデルのMT比率は、思いのほか多いようだ。
アルファロメオ ジュリエッタ中古車のまとめ

クルマ選びの際、いつもの国産車だけでなく、輸入車を候補に入れると選択肢がグンと広がる。そのなかでフォルクスワーゲンのようなドイツ車は人気で選びやすいが、イタリア車、フランス車も視野に入れると楽しい。今回紹介したアルファロメオ ジュリエッタは、個性的かつスポーティでありながら、低予算でも探せるクルマの筆頭とも言える。とくに初期型「コンペティツィオーネ」は、100万円台前半の予算から狙えることもあり、オススメしたいモデルと言えよう。