輸入車
更新日:2019.09.04 / 掲載日:2019.05.24
【プジョー 208】フレンチコンパクトの定番モデル「208」が買いの理由とは?

コンパクトカーを探す際、多くの人はまずトヨタやホンダのような国産ブランドから探すだろう。ディーラー網が充実し、気軽にサービスを受けやすい国産車は、やはり安心。しかし、国産の人気モデルはなかなか相場が下がらず、中古車として購入するメリットが少ないケースも目立つ。一方でイタリア、フランス製のコンパクトカーは、日本で展開されるディーラーの数こそ国産ブランドに及ばないが、新車時からの値落ち率が大きく、お買い得に買えることをご存知だろうか。
そこで今回紹介するのは、プジョーのコンパクトモデル「208」。すでに次期モデルの予約受注がヨーロッパで開始され、日本でのフルモデルチェンジもそれほど遠くない。それゆえ現行型の相場がかなり下がっており、モデルチェンジ後はさらに安くなる可能性もある。今回、現行型プジョー208の魅力と中古車相場を掘り下げてみよう。
プジョー208ってどんなクルマ?
2012年11月に導入されたプジョーのコンパクトカーが208。伝統ある「ニーマル(20)」シリーズの最新モデルとして登場した208は、先代の207とほぼ同サイズのボディでありながら、室内空間と荷室を拡大して居住性をアップ。さらに注目なのは、フローティンググリルをはじめとするプジョーの新しいデザインアイコンを採用したことだろう。この方向性は508ですでに導入されたもので、ちょっとやんちゃなブランドイメージから、一段大人びた雰囲気に様変わりしている。また、メーター類の視認性を高める小径ステアリングを採用したインテリアも見どころ。内外装ともにクオリティが高く、207世代と比べて全方位大きく進化した。
エンジンは、1.2L 3気筒を筆頭に、1.6L 4気筒、1.6L 4気筒ターボを搭載。さらに、207世代では目立たぬ存在だったスポーツモデル「GTi」が、208では派手なエアロと高出力エンジンを搭載し、「GTi」ブランドがリブートされたことも話題となった。とくにプジョースポールが手がけた最上位モデルでは、このクラスのホットハッチとしてトップクラスのスポーツ性能を誇る。
プジョー208の年式別中古車相場は?

年式別の中古車平均価格に触れる前に、プジョー208の改良遍歴に触れてみたい。2012年3月のジュネーブショーでお披露目された208が日本で発売されたのは2012年11月のこと。3ドア・1.2L 3気筒+5速MTの「アリュール」を199万円というお手頃プライスで設定し、その上位に5ドア・1.6L 4気筒+4速ATの「プレミアム」および「シエロ」、そして3ドアの同ターボ+6速MTの「GT」を最上位モデルに置くというラインアップだった。2013年7月には、200馬力のスポーツモデル「GTi」が加わったほか、従来の「GT」に代え、専用内外装を持つラグジュアリーモデル「XY」が登場。さらに2014年1月、「プレミアム」と「シエロ」に1.2L 3気筒+シングルクラッチ式5速ATが搭載されている。
2015年10月にはマイナーチェンジが行われ、後期型フェイズとなる。フロントグリル、パンパー形状が見直され、3Dタイプのリヤコンビランプを採用。またエンジンは、「スタイル」の5速MTには83馬力の1.2L 3気筒が与えられたほか、「スタイル」の6速AT、「アリュール」、「GTライン」にそれぞれ110馬力の1.2L 3気筒ターボ、「GTi」と「GTi byプジョースポール」には208馬力の1.6L 4気筒ターボを搭載し、グレードラインアップが一新された。なお、エントリーモデルの「スタイル(5速MT)」を除く全車に、アクティブシティブレーキを標準装備したことも大きなトピックである。
年式 | 中古車平均価格 |
2012年式 | 84万円 |
2013年式 | 86万円 |
2014年式 | 95万円 |
2015年式 | 124万円 |
2016年式 | 151万円 |
2017年式 | 173万円 |
2018年式 | 191万円 |
100万円以下の予算で探すなら前期型がターゲット
プジョー208は、フレンチコンパクトカーとしては物件数が豊富で、どの年式でも探しやすい。2015年のマイナーチェンジ前後で相場に30万円ほど差があり、価格重視ならば2015年10月以前の前期型がオススメ。とくに物件が充実している2013年式は、平均価格が86万円とかなり控えめ。これは、同年式のホンダ フィットハイブリッドよりも安く、トヨタ アクアとほぼ同等の相場だ。さらに調べて見ると、2012年式~2014年式ならば50万円前後の物件も目立ち、コミコミ100万円でもお釣りがくる場合もあるほど。走行距離は、この価格帯なら3万~5万kmが中心で、意外と低走行車が多いことも魅力となっている。
プジョー208のグレード別中古車相場は?

マイナーチェンジ前後でラインアップが一新されたこともあり、プジョー208のグレード体系はやや複雑だ。エンジン別に見ると、1.2L 3気筒+5速MTの「アリュール(前期型)」と「スタイル(後期型)」、1.6L 4気筒+4速AT(2014年にはシングルクラッチ式5速ATに変更)の「プレミアム」と「シエロ」、1.2L 3気筒ターボ+6速ATの「スタイル(後期型)」、「アリュール(後期型)」、「GTライン」、1.6L 4気筒ターボ+6速MTの「XY」、「GT」、「GTi」というラインアップになっている。それぞれの中古車平均価格は次のとおりとなっている。
1.6L 4気筒+4速ATの「プレミアム」がボリュームゾーン
1.6L 4気筒ターボの「XY」、「GT」は、物件が少なく探しにくい。また、後期型になったタイミングで登場した「スタイル」も、高年式ゆえ相場は高め。それゆえ買いやすいグレードは、自ずと1.6L 4気筒の「プレミアム」または「シエロ」である。両者とも前期型208の中心的グレードで、快適装備が充実している。また、3ドアのマニュアル車であることに抵抗がなければ、前期型の「アリュール」も低価格で買えるので、狙ってみるのもありだろう。一方スポーツモデル「GTi」は、ホットハットとしての評価が高く、さらに100万円台というリーズナブルな価格ということもあってオススメ度の高い1台だ。
プジョー208中古車のまとめ

以上のように、プジョー208は現行モデルでありながら低価格で買える魅力的なコンパクトカーと言えそうだ。とくに同年式の国産車と同程度の予算で入手できるため、初めて輸入車に乗りたいというユーザーにも嬉しい。近々予定されているフルモデルチェンジ後は、さらなる相場ダウンも期待できるから要注目だ。