輸入車
更新日:2019.08.22 / 掲載日:2019.04.05
【ルノー カングー】新生活のクルマ選びにおしゃれなフレンチワゴンはいかが?

4月を迎え、新生活がスタートするこの時期、クルマ探しに悩んでいるひとも多いのでは。そんななか、次期愛車候補に加えてほしいのがルノー カングーである。その大きな理由は、なにより価格が安いこと。新車の場合、同サイズのモデルで比較すると国産車のほうが輸入車よりも安い傾向にある。しかし中古車の場合、必ずしもそうとは限らないのだ。国産の人気車種はモデルチェンジ直前まで値崩れしないことが多いが、輸入車(とくにイタリア車やフランス車)は、たった数年で相場が大きく下がる傾向にある。つまり、中古車として購入するメリットが高く、国産車よりもずっと安く手に入るというわけ。しかも街にあふれかえって見慣れた国産車より、デザインが個性的な輸入車のほうが、購入後の満足感が大きいと感じるひとも多いはず。今回紹介するカングーは、シンプルな構造ゆえトラブルのリスクが少なく、使い勝手が高いのが特徴。価格の安さと相まって、ぜひとも注目したい1台なのである。
ルノー カングーってどんなクルマ?
2002年3月、ルノーのコンパクトなハイトワゴン「カングー」が日本に導入された。(本国では1997年に登場)。もともとルノーには、荷室のある商用ワゴン「エクスプレス」が存在していたが、カングーはその後継モデルとなる。しかし、実用小型車のシュペールサンクに籠を付けたようなスタイルだったエクスプレスに対し、カングーは最初からオリジナルのデザインが与えられていたのが特徴で、乗用車としても魅力ある商品だった。
そんななか、2007年にフルモデルチェンジを受けて2代目が登場。新型カングーは、ホイールベースが100mm延長されて室内はさらに広くなった。同時に全長、全幅もひとまわり大きくなり、実用ワゴンとしての使い勝手が高まっている。エンジンは、デビュー当時1.6L 直4のみだったが、後に1.2L 4気筒の直噴ターボも登場。また、カングーは初代からAT車のほかMT車を選べるのも魅力。全高は大きいものの、走りは小気味よく運転が楽しいクルマで、ユーザーから高く評価されていることも忘れてはならない。
ルノー カングーの世代別中古車相場は?

カングーの年式別中古車平均価格を見る前に、改良遍歴を簡単に振り返ってみよう。2009年8月のデビュー以降、大きな改良が行われたのは2013年8月。新型ルーテシアやキャプチャーと同様、ルノーの新しいデザインアイコンが導入され、ヘッドランプ、フロントグリルやバンパーのデザインが大きく改められた。2014年5月には、新開発1.2L 直噴ターボに6速MTを組み合わせた「ゼン」が登場。これはスタート&ストップ機能、エネルギー回生システム、ヒルスタートアシストなど低燃費かつ快適なドライブをサポートする装備が充実したモデル。2016年7月には、「ゼン」に2ペダルMT(EDC)が設定されると同時に、装備をシンプルにして価格を抑えた「アクティフ」も登場するなど、バリエーションが拡大していった。なお、1.6Lモデルは途中でカタログ落ちし、現在は1.2L 直噴ターボモデルのみが新車で販売されている。
年式 | 中古車平均価格 |
2009年式 | 107万円 |
2010年式 | 91万円 |
2011年式 | 111万円 |
2012年式 | 121万円 |
2013年式 | 138万円 |
2014年式 | 163万円 |
2015年式 | 194万円 |
2016年式 | 187万円 |
2017年式 | 218万円 |
2018年式 | 240万円 |
2010年式なら100万円の予算から探せる
デビューから今年で10周年を迎える現行型カングーだが、中古車はどの年式も偏りなく流通している。各々の物件はそれほど多くはないが、高年式でもそれなりの数があることから、飽きられることなくコンスタントに販売を重ねてきたことが伺える。2013年のマイナーチェンジを境にやや相場が上がるが、前期型と後期型では極端な価格差は生じていない。むしろ、走行距離や装備内容が中古車価格に影響しているようだ。もっとも物件豊富なのが2010年式で、相場も低め。ただしこの年式は多走行な物件が多く、低走行にこだわると100万円前後の予算がスタートラインとなる。中古車を探していると50万円前後の格安物件が目に止まるが、車検の有無、走行距離、その他コンディションをしっかりチェックしてから購入に踏み切りたい。
ルノー カングーのグレード別中古車相場は?

カングーは、当初は「1.6」というモデルのみでスタートしたが、2013年8月のマイナーチェンジでは装備内容の違いでエントリーグレード「アクティフ」とスタンダードな「ゼン」というグレード名に変更された。しかし2014年5月、「ゼン」に1.2L 直噴ターボが搭載され、後に「アクティフ」にも同ユニットが与えられている。つまり、グレード名から搭載エンジンが分からないので、中古車を探す際はこの辺りをよく確認しておこう。また、カングーには数多くの特別仕様車が存在する。その代表格が「クルール」で、個性的なボディカラーや専用内外装を採用し、毎年リリースされている。ここでは標準モデルとは別に、クルールの相場も合わせてチェックしてみよう。
グレード | 中古車平均価格 |
1.6(MT) | 95万円 |
1.6(AT) | 130万円 |
1.2ターボ(MT) | 187万円 |
1.2ターボ(AT) | 239万円 |
クルール | 146万円 |
物件豊富で手頃な価格の1.6Lモデルがターゲット
1.2L 直噴ターボ搭載車は高年式が中心となり、物件が少なく価格も高め。中古車で買うメリットが高いのは1.6Lエンジン搭載車だろう。マニュアル、オートマチックの両方が選べるが、前者の方が相場は低め。ただし圧倒的に数が多いのがオートマチック。これらは好みで選んでもよいだろう。2010年~2011年式の低年式なら、100万円前後の予算でも探せるはず。一方、クルールの多くは1.6モデルとなっており、こちらも低年式なら100万円台前半の予算でも狙える。標準モデルには設定されないボディカラーもあるから注目してみよう。そのほか、カングーには「ビボップ」と呼ばれるショートボディ+ガラスルーフの超個性派仕様が存在し、短い期間だが日本でも発売されていた。こちらは、わずかながらに中古車が存在し、価格も標準モデルとさほど変わらない。
ルノー カングー中古車のまとめ

現行型カングーもすでに10年近く販売され、中古車はかなり安くなっている。しかし、さらに低予算で買える先代モデルも選択の候補として挙げておきたい。先代モデルはサイズが小ぶりなので、駐車場が狭いユーザーならば現行型よりも使いやすい。中古車もまだ十分な数が流通しており、全体の平均価格は56万円とリーズナブル。ただし大半は7万km以上の多走行車となっているので気をつけよう。高年式(2008年~2009年式)かつ低走行の条件だと、現行型とさほど変わらない予算となってしまうが、室内の広さよりも取りまわしを重視するユーザーならば、あえて先代を探すのはアリかもしれない。いずれにしても、カングーは100万円の予算で探せる魅力的な輸入車と言っていいだろう。