輸入車
更新日:2024.09.13 / 掲載日:2024.09.13
アウディ A6 ブランドを復活させた名車の系譜。いま買うなら、狙い目の中古車は?

アウディ A6|語り継がれる名車の系譜 vol.45|
文●ユニット・コンパス 写真●アウディ
※中古車参考価格はすべてグーネット2024年8月調べ。
※写真は一部本国仕様の場合があります。
(掲載されている内容はグーワールド本誌2024年10月号の内容です)
アウディの中核モデルであるA6は、第二次世界大戦後、アウディというブランドを復活させた名車「100」のDNAを受け継いでいる。
先進の技術で時代をリードしてきたラグジュアリーカー
アウディを象徴する名車のDNAを受け継ぐ
20世紀に登場した自動車は当初はアメリカで産業として花開いたが、欧州では貴族や富裕層をターゲットに性能と豪華さを競っていた。だが、1929年の世界恐慌が巻き起こした波乱はメーカーの経済基盤を揺るがし、企業は合併によって生き残りを図る道を選ぶことになった。
アウディとDKWから始まった連帯は、ホルヒ、ヴァンダラーと輪を広げ1932年アウトウニオン(自動車連合)を設立。大衆車から高級車までをカバーするドイツ第2位の自動車メーカーへと成長した。技術力をアピールすべく、F1の前進であるグランプリレースに参戦した。
戦争とその後の混乱によって分解状態となったアウディが復活したのが1960年代。68年にはフラッグシップである「100」を発売。現在の「A6」へとつながる名車である。
クリーンなスタイリングに効率的なエンジンを搭載し、前輪駆動の採用で車内の空間効率を高めた「100」は、自動車の進化の針を一気に進めることとなった。また、ボディバリエーションでさまざまなライフスタイルに対応したことも、現代に通じる先見性の高さであった。
まさに「技術による先進」というアウディの社是を具現化した存在である「A6」。この夏ドイツで発表された最新モデルは電気自動車として登場。時代の先端を走るラグジュアリーカーであり続けている。
アウディ A6はこんなクルマ

ドイツで7月に発表された「A6 e-tron」。アウディは命名ルールを変更し、今後は偶数モデルが電気自動車で、奇数モデルが内燃機関を搭載する。「A6 e-tron」は、ポルシェと共同開発したPPEプラットフォームを採用。

ボディタイプはスポーツバック(右)のほかワゴンのアバント(左)もラインアップされる。

搭載するリチウムイオン電池の容量は100kwWh。一充電航続距離はモデルによるが、最大で756km(欧州仕様)となる。

ドライバーの前に広がるMMIパノラマディスプレイがインテリアのハイライト。助手席側にも専用のモニターを用意する。
[アウディ A6が名車になった理由]先進的なテクノロジーで時代を切り拓いてきた
アウディ復活のきっかけとなった高品質なサルーン

戦後、アウディがプレミアムブランドとして再出発するきっかけとなったのがこの「100」。先進的な技術を積極的に採用したモデルで、一躍人気モデルに。アウトウニオンのDNAが正しく継承されることとなった。
時代を変えたクワトロ4WDの走破性能

「クワトロ」開発のきっかけとなったのが、雪道テスト中の出来事。アウディ車よりはるかに非力なはずの軍用4WDが優れた能力を発揮するのを見た開発チームが乗用車向け4WDのアイデアを考案。1980年に実用化した。
世界を驚かせたジャンプ台を逆走するCM

アウディの技術力を人々の記憶に強く焼き付けたのが、「100CS クワトロ」がスキーのジャンプ台を逆走するTVCM。傾斜37.5度、勾配率80%の急勾配を赤いアウディが登る映像は、4WDの有用性を一気に印象づけた。
上質な暮らしを想起させるアバントの存在

1982年に登場したC3こと3代目100は、現代的な乗用車の基本を確立したモデルだ。市販車として初めてCd値0.30を達成している。そしてワゴン版のアバントも登場。さまざまなライフスタイルに適応するラグジュアリーカーだ。
SUVブームの呼水にもなった隠れた名車

SUVが備える多様な使い勝手の良さをアウディの伝統であるアバントをベースに表現したのが、A6をベースに作られた「オールロードクワトロ」。欧州車らしい高速走行と悪路走破性を両立。新しいジャンルを開拓した。
サーキットで培ったテクノロジーを盛り込んだRS

アウディが備える高性能でスポーティなキャラクターを受け持つのがRS(レーシング・スポーツ)シリーズ。A6をベースにしたモデルは、アウディを代表するラグジュアリーツアラーで、裕福なドライバーに受け入れられた。
新車といま買いの中古車たち
アウディ A6 セダン

アウディを代表する存在であるA6。最新モデルでは48Vマイルドハイブリッドシステムに最新世代のクワトロを融合。さらなる安全性と快適性を実現した。安全装備も最高レベルにある。
新車価格:795万円~1140万円(A6 セダン 全グレード)
アウディ A6 セダン

日本には2019年から導入されている8代目A6。インターフェイスを中心にデジタル化が進み、操作の多くはタッチパネルとなった。中古車は台数は少ないが、価格がこなれていて魅力的。
中古車参考価格帯:350万円~770万円(19年〜24年 A6 セダン 全グレード)
アウディ A6 セダン(先代)

先代モデルが販売されていたのは2011年から2019年まで。ボディサイズもデザインも現行型に近いため新鮮味がある。中古車は年式的にも走行距離がかさんだ個体が多いことに注意したい。
中古車参考価格帯:110万円~350万円(11年〜19年 A6 セダン 全グレード)
アウディ A6 アバント(先代)

パワートレインや装備はセダンと同等。V6または直4ターボを搭載する。A6アバントは人気モデルなので中古車物件もセダンとほぼ同数流通している。価格についても差がない状況だ。
中古車参考価格帯:110万円~320万円(12年〜19年 A6 アバント 全グレード)

ライタープロフィール
1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。
また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。
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