車の歴史
更新日:2020.02.05 / 掲載日:2020.02.05
TOYOTA ALTEZZA (SXE-10) 【2】

足回りの定番トラブルといえばテンション ロッド。不安定な動きを感じたら要確認
ピンポイントで乗り味を損なう定番トラブルが多い
車体まわりについてはどうだろうか? 「基本的なメンテナンスを受けてきた車両であれば、車体側も大きなトラブルは少ないと思います。強いて挙げればフロントのテンションロッドブッシュが経年劣化により破断してフロントホイールをしっかりと保持できなくなり、走行中に不安定な挙動を示すようになるのが、定番のトラブルとなっています。その他のサスペンションブッシュ類も、テンションロッドブッシュと同じように経年劣化しているのでアルテッツァの走りを楽しみたいオーナーであればすべてを交換してみるのもいいかもしれませんが、テンションロッド以外のものは、明らかな弊害があるわけでないので、そのままにするオーナーが多いのが現実ですね。
その他だと、HIDヘッドライトに装備されるハイトセンサーが昨今よく壊れています。部品代が結構高価なので、壊れると手痛い出費となってしまいますね」
足回り ブッシュ類はテンションロッド以外は問題こそ出ないが、そろそろ交換時期
FRONT
アルテッツァのプラットフォームやサスペンションは2代目アリスト以後のトヨタ車FRが採用したものと共通。
フロントはWウィッシュボーンで、大径ローター+片押し2ポッドキャリパーのブレーキを組み合わせる。
REAR
リヤもフロント同様に、90年代以降のトヨタ製FRに採用されたもので、サスペンションはWウィッシュボーン式となる。
ブレーキはドラムインタイプのローターに対向2ピストンキャリパーを組み合わせる。
前後共にアッパーアームのボールジョイントガタに注意
前後のサスペンションのアッパーアームのボールジョイントにガタがよく出るという。キャンバーやキャスターなどに影響する部分ゆえに、ガタがあると乗り味に大きな影響を及ぼす。
ボールジョイントだけ交換することはできないので、アームごとの交換となる。
ブレーキは固着に注意 ハブは現在までトラブル小
前後のキャリパーは大きなトラブルを抱えていることは少ないが、メンテナンスされていないものは左右パッドの不均一で片効きが発生することがある。キャリパーのオーバーホールやグリスアップで対応しよう。
フロントのテンションロッドのブッシュが切れやすい

鋳鉄製のI型のロアアームを後方からサポートする形で付くのがテンションロッド。そのボディ側は断面積の大きなブッシュが入るのだが、このブッシュが切れてしまっている車両が多いという。ブッシュが切れてしまうとテンションロッドとしてロアアームの前後方向の動きを保持できなくなり安定性を欠くこととなる。
リヤメンバーのマウント部。ゴムの劣化は進んでいるが……

前後のサスペンションはそれぞれサスペンションメンバーが備わり、そこからアーム類が伸びる。リヤのサスペンションメンバーはゴムを介してボディにマウントされており、このゴムも経年劣化してきてはいる。しかしマウントゴムの劣化が原因でなにか不具合が生じることは今のところないそうだ。
ナックルやタイロッッドのボールジョイント不具合は?

ナックル部に繋がるボールジョイント類は特にガタが出やすいという部分はなく、ブーツ切れが発生している車両も少ないそうだ。一般的な整備として、ガタが出ていたら、ブーツが切れていたら交換するというスタンスでメンテナンスを施してやろう。
結構トラブル多発で部品代も高価なハイトセンサー
助手席側の前後サスペンションには、ヘッドライトのセルフレベライザー用のハイトセンサーが備わっている。
このハイトセンサーが壊れることがよくあり、セルフレベライザーが正しく機能しなくなってしまうそうだ。交換自体は安易だが、部品代が少々高い。