車の歴史
更新日:2019.11.29 / 掲載日:2019.11.29

DATSUN 70 BLUEBIRD 1800 SSS(H510)【2】

  • メーターの多さ=スポーティという価値観があった時代のモデルらしく、510も最終型では6連メーターを採用。中央に回転、速度を配し、その右側は上が水温、下が油圧、左側は上が時計、下が燃料となる。

  • 中央に円柱状のホーンボタンを配する細い3本スポークと木製のグリップで構成されたステアリングは、当時の日産車の定番デザインとなる。SSSはホーンパッドの中央にSSSのエンブレムが入る。

  • 小物入れの蓋を兼ねたアームレストが備わるセンターコンソールが標準装備される。4速のシフトレバーにはステアリンググリップと同じ木製のシフトノブが組み合わされている。

  • サイドブレーキはセンタートンネルに配されるレバー式ではなく、ダッシュパネル下に位置するステッィク式を採用。このあたりは小型タクシーとして需要が高かったブルーバードらしい。

  • 運転席のフロア部。アクセルペダルは下側をフロアにリンクを介して固定する、いわゆるオルガンタイプとなる。ブレーキペダルとアクセルペダルの段差はかなりあるのでヒールアンドトーなどは慣れが必要。

1800の登場で より高級化を 目指す

  • 黒でまとめられスポーティなイメージを演出する1800SSSの前後シート。前席は当時でいうところのバケットタイプで、ローバック+ヘッドレストで構成される。

  • 組み合わされるシートベルトは2点式だ。リヤシートはベンチタイプとなるが、フロント同様に2種類の表革を用いて車内全体の雰囲気にマッチさせている。

  • ドアの内張りは1800専用となる。それ以外はフルカバードタイプではなく、ウインドー下の鉄板がむき出しとなる内張りであった。

  • ライバルのコロナの高級路線に対抗して、1800が加わったことでフルカバードタイプに変更されたという。それぞれのハンドルやグリップは前後統一感のある配置がなされている。

  • 天井は吊り下げ式の内張りを採用する。素材はビニールレザーで色はSSSの場合、黒を採用。ルームランプは丸形で天井の中央部に配置されている。スイッチはドア連動を含む3ポジションとなる。

分散したスイッチ位置が 60年代車両らしさ

ウインカーレバーの先端には、プッシュ式のパッシングスイッチが組み合わせられる。

  • ダッシュパネル右端には、ライトとワイパーのプル式スイッチ。

  • ダッシュパネル中央部の上段は、空調関連のスイッチ&レバーと共に、ラジオや灰皿付近を照らす室内灯のスイッチ(左側の丸ノブ)が付く。

  • ハンドルコラムのスイッチは左右別系統の停車灯とハザードランプのスイッチ。

  • センターコンソール前端にはリヤの熱線用のスイッチ。

ボディサイズから想像できぬ 室内空間の広さも魅力

 510ブルーバードはエンジンやサスペンションといったメカニズム面だけではなく、デザインや住空間も、先代から大きく進化し、それらが多くの人から受け入れられブルーバード史上に残るセールスを記録した。

 まずボディのデザインだが、1960年代らしい丸みを基調としていた先代のデザインが不評だったこともあり、直線的で角張ったデザインに変更された。スーパーソニックラインといわれるこのデザインは一目で3ボックスのセダンと分かるシンプルな見た目がポイントとなる。

 室内に目を移すと、セダンらしい広々とした空間が広がる。特に後席は小型タクシーでの使用が多いブルーバードだけに、広いスペースが確保されている。車幅が1560mmしかなく、リヤのホイールハウスが両端に盛り上がるのでフル乗車の3人掛けでは、少し狭さを感じるものの、2人掛けであれば、今でも不快さを感じることはないはず。

 フロントに目を移すと、インパネが高い位置に配置されているのが分かる。ダッシュボードは、乗員を保護する安全対策のためにパッド入りのものをマイナーチェンジで採用するようになる。ちなみに撮影車両である石川さんの1800SSSには吊り下げタイプのクーラーが装着されている(現在でもしっかり実動品)。まだ純正採用こそなかったが、当時はこのように社外品のクーラーを後付けするクルマも多くなってきた。

提供元:オートメカニック

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グーネットマガジン編集部

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