中古車購入チェックポイント
更新日:2021.08.10 / 掲載日:2021.08.10
自動車購入時にチェックしておきたい部分を解説車両チェックマイスターへの道

実際に中古車販売店を訪れた際にどんな部分をどうチェックすべきか。
クルマの部位ごとに見ておくべきポイントを紹介していこう。
(掲載されている内容はグー本誌2021年9月号の内容です)
【車種別チェックポイント】 スズキ アルト ラパン編

軽自動車ながら、他車とは異なる独特の個性を持つモデル。メンテナンス履歴や外装の傷の有無などは確認しておくべき。
[先代型]中古車中心相場:10万から80万円 新車販売時期:2008年11月から2015年6月
[現行型]中古車中心相場:60万から140万円 新車販売時期:2015年6月から
愛らしいフォルムや自分の部屋のように寛げる心地いい室内。さらに、いたる所にウサギのマークが散りばめられるなど、ラパンは軽自動車ながら独自の世界観を持つ個性派として人気を集めている。
初代や先代型には、男性向けのスポーティグレードもラインアップされていたが、基本的なターゲットは女性。そのため運転が苦手な人でもスマートに扱えたり、ドライブを快適にするための機能が充実している。
致命的なトラブルを引き起こす要因は少なく、丁寧に扱われてきた可能性が高い車種でもあるが、メカニズムに疎いオーナーが所有していた可能性は念頭に置くべきだろう。エンジンオイルの交換頻度や定期点検の履歴などをチェックしておくことで、メンテナンス不備による不具合の発生という懸念は払拭されるはずだ。また、軽自動車ということで、前オーナーがそれほど運転が得意でなかったこともあり得るので、外装の傷なども確認しておきたい。
アルトをベースにしているが内外装にチープな印象はなく、独特の作り込みも相まって相場価格は高め。グレードや内外装色の組み合わせなど、バリエーションも多彩なことから、それぞれに価格が異なるので選択はなかなか難しいが、自分に合った1台を見つける楽しさがある。
【チェックポイント1】 CVTのフィーリング

変速時やアクセルを踏み込んだ際に違和感がないか試乗して確認したい。CVTが初めて採用された先代型や、過走行車は特に注意。
【チェックポイント2】前後シート表皮の状態

表皮が汚れたり、乗降時に擦れる座面外側のヤレだけでなく、シートの隙間にゴミなどが蓄積していないかどうかも確認しておこう。
【チェックポイント3】ルーフに色褪せはないか

個性を主張するツートーン仕様は人気だが、直射日光が当たるルーフは退色しやすい。低年式車の場合は特に注意が必要となる。
【チェックポイント4】樹脂パーツの劣化状態

現行型はバンパー下部や、サイドシル、フェンダーまわりに樹脂パーツが採用されている。色褪せや劣化の状態をチェックしておこう。
【チェックポイント5】ドアノブ周辺の擦り傷

女性ユーザーの多かったクルマということで、ドアノブ周辺にネイルやアクセサリーによる傷が付いてしまっていることが多い。
【チェックポイント6】広さと使い勝手をチェック

荷室の広さに直結する後席には、前後スライド機構が備わっていない。室内高や広さも含めて、用途に合っているか確認しておくべき。
エンジンは自然吸気のみの設定、動力性能に不足がないかを確認
エンジンは自然吸気のみの設定、動力性能に不足がないかを確認
車重の軽さと効率的なCVTの制御も相まって市街地走行では動力性能に不満はない。ただ、登坂路や高速道路ではパワー不足が否めないので、その場合は先代型に設定されているターボ仕様を検討するといいだろう。