中古車購入チェックポイント
更新日:2019.06.12 / 掲載日:2019.06.12
【グー連載コラム】車両チェックマイスターへの道 (2019年6月)

実際に中古車販売店を訪れた際にどんな部分をどうチェックすべきか。
クルマの部位ごとに見ておくべきポイントを紹介していこう。
(掲載されている内容はグー本誌2019年7月号の内容です)
【車種別チェックポイント】日産 GT-R編

※写真はすべてNISMO
KEY POINT
精密な造りがなされているため、社外品による改造が施されたモデルは避けたほうがベター。維持費も高額になると覚悟して購入すべき。
中古車中心相場
430万から1100万円
新車販売時期
2007年12月から
スーパースポーツカーとして精密な造りがなされ、それゆえユーザーの手に渡ってからの保守や管理に対しても徹底されているモデル。改造に関してはデビュー時より寛容になったが、依然として取扱説明書には「改造禁止」の表記があり、改造によって生じた故障は保証対象外となる。見た目で判断できない改造についても、車両状態記録装置により走行データが記録・蓄積されているのでごまかすことはできない。たとえ改造していなかったとしても、法で定められた点検整備や日産が指定・推奨する点検整備の実施、部品の不使用に起因する不具合に関しては、保証の対象にならない。
じつにシビアだが、それゆえ整備履歴や改造の有無などが把握しやすい。こうした情報について不明点がある車両は、相場より安い価格設定でもないかぎり、避けたほうが賢明と判断していいだろう。
さらにGT-Rは、物件を手に入れた後も、一般的なクルマより気をつかうことになる。メンテナンスは、日産ハイパフォーマンスセンター、または特約サービス工場で行うのがベターだし、部品はオイルなどの消耗品にいたるまで特別指定部品が設定されている。このクルマがいかに特別なモデルであるかを心得たうえで選択することが重要だ。
【チェックポイント1】エンジンはノーマルか?

エンジン内部までイジられた車両は避けたほうが賢明。その他、吸排気系やコンピューターを換えていた可能性なども探っておきたい。
【チェックポイント2】 ATに異音や動作不良は?

初期型(2007から2010年式)の場合、AT内部の油圧を制御する部品の劣化や不具合について対策されているかどうか確認しておこう。
【チェックポイント3】キズつきがちなホイール

大口径かつ低扁平なタイヤを装着しており、幅寄せしたときにキズをつけてしまうことがよくある。特にリム部分は重点的にチェック。
【チェックポイント4】飛び石や下面のキズは?

バンパーは飛び石による細かなキズのほか、低めの最低地上高の影響でアンダースポイラー下面にすり傷が付いていることもある。
【チェックポイント5】 高額なタイヤの溝を確認

溝が残っていたとしても消耗が早く、寿命は2万km前後。交換は工賃込みで30万から40万円程度の出費になることを心得ておきたい。
【チェックポイント6】メンテ履歴は要チェック

消耗品であっても一般的なクルマに比べると高額となる。5年以上経過している車両の場合は、交換履歴をしっかりと確認したい。
指定工場で整備を受けてきたディーラー系販売店物件は安心
指定工場で整備を受けてきたディーラー系販売店物件は安心
GT-Rの能力を安全かつ安心して楽しみたいなら、日産ハイパフォーマンスセンターでチェック、整備、部品交換が実施され、新車同様の品質を維持する「認定中古車」を選ぶのがオススメだ。
撮影/フォッケウルフ
※中古車価格はグーネット 2019年5月調べ。記事中の価格は参考であり、中古車価格を保証するものではありません。