ホンダプレリュードの中古車購入の際の選び方の参考ポイント

プレリュードは1978年11月の販売スタート以来、ホンダを代表する2+2スペシャリティクーペとして高い人気を集めたモデルです。

国産車初の電動式サンルーフや4輪アンチロックブレーキをはじめ、量産車では世界初の搭載となる4輪操舵システム（4WS）、アクティブ・トルク・トランスファー・システム（ATTS）などの先進装備が装備されているのが特徴です。

2代目モデルは、ダブルウィッシュボーン式フロントサスペンションやリトラクタブルヘッドライトの採用する圧倒的に低いフロントフードが特徴です。ほかにもドアミラーの解禁とともに本来の流麗なフォルムが強調され、確固たるスペシャリティクーペとしての不動のポジションを築きます。

さらに優雅で余裕のある高速クルーズを提供するスペシャリティクーペでありながら、ドライバーを魅了するシャープなレスポンスやトップエンドまで淀みなく爽快に吹け上がるDOHCエンジンを搭載するホットモデルがラインアップに加わったのも2代目モデルからとなっています。

1991年9月にフルモデルチェンジを受けた4代目モデルでは、排気量を2.2Lへ拡大し、低速域から高速域までメリハリのあるトルクフルな走りを提供する可変吸気システム（VTEC機構）付エンジンを搭載し、ワイド＆ローのウエッジシェイプを強調したダイナミックなスタイリングを実現しました。
また、3ナンバーボディの採用により、スペシャリティ度のさらなる向上が図られました。

1996年11月リリースの5代目モデルでは、リッターあたり100psを達成するスポーツエンジンの搭載や、圧倒的にスタビリティの高い走りを可能にする先進的のアクティブ・トルク・トランスファー・システム（ATTS）の採用など、スポーツ性能も大いにブラッシュアップされますが、ミニバンの台頭などを背景に2001年に販売が終わり、約23年の歴史に終止符を打ちました。

ここではプレリュードの中古車購入の際の選び方の参考ポイントとして、主なグレードの特徴、維持費と燃費、中古車の価格相場や価格帯を取り上げてご紹介します。

・Xi
2.2L 直列4気筒SOHCエンジンを搭載するベースグレードです。
駆動方式はいずれも2WD/FFモデルとなります。
搭載するトランスミッションは4速ATもしくは5速MTが選択可能です。

ベースグレードながら、運転席用＆助手席用SRSエアバッグシステムや3チャンネルデジタル制御ABSなどの安全装備、オートエアコンディショナーや電波式キーレスエントリー、パワードアロック、運転席シートハイトアジャスター＆チルト機構付エンジン回転感応型パワーステアリング、AM/FM電子チューナー+ハイパワーカセットデッキ+4スピーカーなどの快適装備が施されています。

また、サイドシルガーニッシュやデュアルエキゾーストパイプ、ボディ同色電動格納式リモコンドアミラーが装備されます。
足回りは14インチタイヤ＆スチールホイールが装着されます。

・Si
2.2L 直列4気筒DOHCエンジンを搭載する中間グレードです。
「Xi」グレードに対して、木目調パネルやウォッシャー付リアワイパーが追加されます。
足回りは1インチアップされ、15インチタイヤ＆アルミホイールが装着されます。

・SiR
VTEC付2.2L 直列4気筒DOHCエンジンを搭載するスポーティグレードです。
「Si」グレードに対して、ホンダAFB（アコースティック・フィードバック）サウンドシステム、カーテシランプ、アクセサリーフォグライトが追加装備されます。

また、黒ステッチ入りのパンチングレザーステアリングホイール＆革巻シフトノブ、ボディ同色サイドシルガーニッシュへ変更されます。
足回りは16インチタイヤ＆アルミホイールが装着されます。

・タイプS
リッターあたり100psを出力する高性能VTEC付2.2L 直列4気筒DOHCエンジンを搭載するホットグレードです。
トランスミッションは5速MTのみの設定となります。

「Si」グレードに対して、ボディ同色フロントアンダースポイラーや専用トランクスポイラーをはじめ、プライバシーガラス（リア/リアクォーター）、ATTS（左右駆動力配分システム）が追加装備されます。

また、アクティブコントロールABS、レッドステッチ入りパンチングレザーステアリングホイール＆革巻シフトノブ、カーボン調パネル、黒メッキメーターリング、ステッチ入りシフトブーツへと変更されます。

ここでは、プレリュードの型式ごとの燃費の違いと、燃費に基づく年間の燃料代と自動車税からなる年間維持費用をまとめます。
同じ型式でも車両重量などにより若干の差異が生じることがあります。

なお、年間の走行距離は年間1万km、ガソリン単価は無鉛レギュラーガソリン135円/L、無鉛プレミアムガソリン145円/Lと仮定しています。また、自動車税は2018年11月時点で参照したものとなります。

・BB5：2.2L/5MT/FFモデル
使用燃料：無鉛レギュラーガソリン
10モード/10・15モード燃費：13.0km/L
年間ガソリン代：約103,846円（769.2L×135円） ※1
自動車税：年間45,000円 ※2
年間維持費：約148,846円 ※3

・BB6：2.2L/5MT/FFモデル
使用燃料：無鉛プレミアムガソリン
10モード/10・15モード燃費：11.8km/L
年間ガソリン代：約122,881円（847.5L×145円） ※1
自動車税：年間45,000円 ※2
年間維持費：約167,881円 ※3

・BB7：2.2L/4AT/FFモデル
使用燃料：無鉛レギュラーガソリン
10モード/10・15モード燃費：12.4km/L
年間ガソリン代：約108,870円（806.4L×135円） ※1
自動車税：年間45,000円 ※2
年間維持費：約153,870円 ※3

・BB8：2.2L/4AT/FFモデル
使用燃料：無鉛プレミアムガソリン
10モード/10・15モード燃費：10.8km/L
年間ガソリン代：約134,259円（925.9L×145円） ※1
自動車税：年間45,000円 ※2
年間維持費：約179,259円 ※3

※1．ガソリン単価は無鉛レギュラーガソリン135円/L、無鉛プレミアムガソリン145円/Lと仮定しております。
※2．自動車税は2018年12月時点で参照したものとなります。
※3．年間の走行距離は年間1万kmと仮定して1年間のガソリン代を算出し、自動車税を合算して、年間維持費として計算をしております。

プレリュードは大人4人が快適に移動可能なパーソナル性を重視したラグジュアリーなインテリア、美麗で躍動感あふれるモダンなスタイリングに加え、高速道路を使ったドライブでも余裕のある力強いクルージング性能を備えた人気の高いスペシャリティクーペモデルであり、比較的安定した中古車価格を維持しています。しかしながら、販売終了から約18年が経過しており、流通台数がやや少ない傾向にあり、じっくりと時間をかけ、好みにあった最適な1台を探すことをおすすめします。

5代目 ホンダ プレリュード
BB系：19.8～158万円
BB6：35.9～158万円
SiR：35.9～98万円

1996年11月にリリースされた5代目モデルは、2001年に販売が終了しました。
最終モデルから既に約17年が経過しており、高い人気を誇ったモデルですが登録台数は非常に少ない傾向にあります。登録車両を見るとVTEC機構（可変吸気システム）付DOHCエンジンを搭載したスポーティグレードが中心となる中古車相場が形成されています。程度により30万円台から90万円台まで広く分布しており、年式にはあまり依存しない傾向が見受けられます。

走行安定に関しては、4万km未満の低走行車両も見受けられますが、ほとんどの車両が5万kmから15万km未満のレンジに集中しており、やや走行距離の少ない車両が販売されている傾向にあります（上記中古価格帯については、2018年12月4日時点での数値となっています）。

年式やグレード、オプション装備をはじめ、走行距離や程度、ボディカラーなどで個々の中古車販売価格が異なりますので、中古車を価格で選ぶ際には、最新の価格をチェックするようにしましょう。