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更新日:2020.01.07 / 掲載日:2018.10.26
【日産】坂道発進を支援するヒルスタートアシスト機能の仕組み

「坂道発進」と言えば、マニュアル車の場合、アクセルを少し踏み込み回転を上げ、クラッチを少し繋ぐ「半クラッチ」状態から、サイドブレーキをゆっくり下ろし発進するのが基本でした。坂道発進に失敗するとエンジンが停止したり、車が後退したりします。
しかし、現在はCVTを含め、オートマチック車が主流のため、坂道発進で大きく後退することは発生しにくくなりました。
それでも、急勾配の場合だとオートマチック車のDレンジでも後退します。
それでもなお、ブレーキペダルからアクセルペダルへの踏みかえの際に発生する、僅かな後退を抑えるのがヒルスタートアシスト機能です。
今回は、坂道で後退せず、スムーズな発進をサポートする、日産の坂道発進支援技術「ヒルスタートアシスト機能」の仕組みについて紹介します。
ヒルスタートアシスト機能の働き
坂道発進の際に、ドライバーが車を発進させようと、ブレーキを踏みDレンジに入れている状態で、ブレーキペダルからアクセルペダルに踏みかえる際、ペダルから足が離れた後でも、最大2秒間ブレーキの圧力を保持します。
再度アクセルペダルを踏むまでの時間、停止状態をキープすることで、坂道発進時の後退を防ぐことができます。
ヒルスタートアシスト機能の仕組み
ヒルスタートアシスト機能は、横滑りを防止する車両安定制御システムVDC(ビークルダイナミクスコントロール)で使用している加速度センサーが、車両が坂道にいることを検出してくれます。
加速度センサーによって、坂道であることが検出され、システムが認識した場合には、ブレーキペダルから足を離した後も、アクセルペダルを踏むまで最大2秒間、ブレーキ圧を保持してくれます。
さらに、ドライバーがアクセルペダルを踏んだ場合には、ブレーキ圧は自動で解除になる仕組みです。
つまり、ヒルスタートアシスト機能は、加速度センサーが坂道と検出しない平坦な地面に車があった場合には作動しません。
ヒルスタートアシスト機能の使い方と注意点
オートマチック車のセレクトレバーをPからD、NからDなど、操作した直後は、ヒルスタートアシスト機能が作動しない場合があります。
必ず、セレクトレバーを操作してから、ブレーキを踏んだ状態で約1秒待ってから発進してください。
パーキングブレーキが、足踏み式ではない、サイドブレーキタイプの車は、アクセルを踏むタイミングでサイドブレーキを解除することにより、さらに後退を防ぐことができます。
ただし、VDC警告灯が点灯している場合には、VDCと連動するヒルスタートアシスト機能が作動しないので、注意しましょう。