中古車購入チェックポイント
更新日:2019.01.06 / 掲載日:2015.06.12
より楽しい夏を過ごせる 注目のSUV

まもなく夏のレジャーシーズンの幕開けともいえる時期がやってくる!それに会わせて、今年は居住性だけではなく走破性にも優れたクルマを選んで、より楽しいレジャーを満喫してみてはどうだろうか?そこで今回は、人気度の高いSUVだけを厳選してチョイスしてみた。
CASE1 性能だけではなく見た目も重視オシャレなSUVで夏を決めたい!
性別:男性 年齢:27歳 家族構成:独身

●個性的なデザインのクルマに替えたい
●操作感を楽しめるクルマに乗りたい
●2.0Lサイズ以下で広さのあるものがいい
オススメのクルマ 日産 ジューク(現行型・平成22年6月~)

中古車の相場:92~263万円 流通台数:約1350台 ※平成22年~27年式の相場
ポイント
●個性が際立つフロントデザイン
●1.6Lターボが誇る圧倒的加速感
SPEC
※15RSの場合
全長×全幅×全高:4135×1765×1565mm
車両重量:1200kg
JC08モード燃費:18.0km/L
最大出力:114ps(84kW)/6000rpm
最大トルク:15.3kg m(150N・m)/4000rpm
人目を惹き付ける個性的なデザインが特徴のジューク。3ナンバーサイズのワイドボディで、大きめな印象を受けるが、搭載エンジンは1.5L、1.6Lサイズと実はコンパクト。しかし、パワー、走りという面でもしっかりツボを抑えており、走破性・操作感の充実度もとても高いものがある。そして何よりも、2列シートタイプに抑えていることもあり、荷物スペースの広さには十分すぎる余裕があるのは嬉しいところである。
ココに注目!

フロントサスペンションには、ワンランク上の高剛性を実現する井桁型のサブフレームを装備。路面からの衝撃を左右に取り付けられたサブフレーム前後2ヶ所で受け止め、サスペンションの結合剛性を高めた。
ユーザー口コミレビュー

デザインもさることながら、走行性能も良いと感じられます。装備も充実しているため困るようなことはありません。
人気のSUVカーゆえに安定傾向化に向かいそうだ

下落傾向が長く続き、1年前と比較すると相場の平均価格は10万円程度安くなった。しかし、今年3月に若干上向き傾向に転じたことにより、これからの夏のレジャーシーズンに向けての相場動向は安定した動きとなりそうだ。
CASE2 可愛さの中にも力強さもあるSUVで森林ドライブをいっぱい楽しみたい
性別:女性 年齢:32歳 家族構成:独身

●大きさよりもデザイン性を重視!
●可愛らしさもあるといいかな?
●4ドアのMINIに乗りたい!
オススメのクルマ MINI クロスオーバー(先代型・平成19年2月~平成26年9月)

中古車の相場:72~388万円 流通台数:約370台 ※平成19年~26年式の相場
ポイント
●MINIとしては初の5ドアタイプ
●デザインが豊富で個性重視派には最適
SPEC
※ワン クロスオーバーの場合
全長×全幅×全高:4105×1790×1550mm
車両重量:1320kg
JC08モード燃費:17.2km/L
最大出力:98ps(72kW)/6000rpm
最大トルク:15.6kg m(153N・m)/3000rpm
外観だけではなく、内装の細かな部分まで、デザインにこだわるMINIの5ドアタイプのクロスオーバー。全長も約4mということもあり、取り扱いやすく運転もしやすいサイズだが、足回りの装備を充実させ、安定性を高めていると同時に、車高もやや高めに設定し、雪路や林道をカバーする対応が取られているところは見逃せない。また、荷物スペースが後席使用時でも350L程度分確保しているところも嬉しいところだ。
ココに注目!

ミニと言えば、それぞれ違った個性的なデザインが特徴だが、内装部分のセンターメーターにも大いに注目して欲しい。タイプや販売時期によって、表示機能や装備が異なるので購入の際にはきちんと確認しよう!
ユーザー口コミレビュー

足回りも他のミニに比べると、乗り心地はとてもマイルド。ファミリーカーとしても資質は非常に高いといえますね。
台数増加もボーナス商戦の好調で再び価格は上昇し安定傾向に戻る

昨年末にかけて流通台数に大きな変化(増加)が出たことで、相場は素早く反応して一気に下落。だが、12月のボーナス商戦が良かったのか、増えた分以上に台数が市場から減ると今度は相場が急反発。今後の展開予想だが、再び安定傾向と見るのが無難だ。
CASE3 子供と一緒に冒険も楽しめるような可愛いクルマで夏休みを過ごしたい!
性別:男性 年齢:33歳 家族構成:妻・子供1人

●車検時の諸費用が安く済むものがいい
●取り扱いやすいサイズにしたい
●楽しさのあるクルマに乗りたい!
オススメのクルマ スズキ ハスラー(現行型・平成26年1月)

中古車の相場:94~133万円 流通台数:約1300台 ※平成26年~27年式の相場
ポイント
●可愛いデザインで使うシーンを選ばない
●シートアレンジでスペースを有効活用!
SPEC
※Gグレードの場合
全長×全幅×全高:3395×1475×1665mm
車両重量:790kg
JC08モード燃費:29.2km/L
最大出力:52ps(38kW)/6000rpm
最大トルク:6.4kg m(63N・m)/4000rpm
ココに注目!

「遊べる軽」を実践する、アクセサリーが充実しているのは大きなポイント。海やキャンプなどのアウトドアレジャーで活躍してくれる「カーテン&タープキット」などは、ぜひ用意しておきたい装備だ!
ユーザー口コミレビュー

なんと言っても独創的なデザイン。ヘッドライトと大きなタイヤが目を惹くけど、燃費が結構いいのも魅力ですね。
安定下落傾向だが下落幅で見ると少ない額での推移が続く

下落幅で考えた場合は、まだまだ小さな動きだが順調に下落が続いている。ただし最初に登場したモデルでも、次の車検を迎えるまではまだ1年半という時間があるため、大幅な下落傾向になることは予想しづらい時期でもある。
CASE4 生意気盛りな息子も気になるクルマで久しぶりの親子ドライブに出かけたい
性別:男性 年齢:51歳 家族構成:妻・子供1人

●走破性の高いスポーツタイプがいい
●安全性なども重視したモデルが狙い
●荷物スペースが広いクルマにしたい
オススメのクルマ スバル アウトバック(先代型・平成21年5月~平成26年10月)

中古車の相場:117~286万円 流通台数:約200台 ※平成21年~26年式の相場
ポイント
●ワゴンタイプSUVで走破性に優れる
●アイサイトを始めとした安全装備が充実
SPEC
※2.5i アイサイトの場合
全長×全幅×全高:4790×1820×1605mm
車両重量:1540kg
JC08モード燃費:13.6km/L
最大出力:173ps(127kW)/5600rpm
最大トルク:24.0kg m(235N・m)/4100rpm
走破性、走行性に優れたワゴンタイプ系SUVのアウトバック。車体重心が低く、安定した走りを楽しめることだけではなく、シンプルかつ、クルマらしい力強いフォルムを備えているのも人気の秘訣。車内の装備も重厚感があり、高級車並みの乗り心地を味わえるのも魅力の一つ。大人の雰囲気を醸し出す、ワンランク上のSUVで、今年の夏はちょっとシックに家族とのレジャーを楽しんで、より絆を深めたいところだ!
ココに注目!

SUVでも、セダンなみに優雅に乗りこなしたい、という人の心も惹き付ける、ハイグレード感の高い車内装備。そして座り心地も良く、疲れを感じさせない本革シートがドライブをより心地いいものにしてくれる。
ユーザー口コミレビュー

年式が多少古くても、古さを感じさせないところがいい。また、雪道の坂道発進が問題なくできるところもいいですね。
ニューモデルへの乗り替えも進み平均価格も200万円の大台を切る

走行性も居住性もよいSUVということで人気が高く、相場としては下落傾向であっても小幅な動きで高値が続いていたが、現行型への乗り替えも進み始めたことにより、平均価格もついに100万円台に突入した。
CASE5 でっかいだけじゃなく高級感も欲しい!今年はリッチな気分で海水浴に行きたい
性別:男性 年齢:40歳 家族構成:妻・子供2人

●2.0Lサイズ以上のSUVに乗りたい
●高級感を感じながら乗りこなしたい
●ラゲッジルームの広さには拘りたい
オススメのクルマ トヨタ ヴァンガード(絶版・平成19年8月~平成25年11月)

中古車の相場:126~268万円 流通台数:約670台 ※平成19年~25年式の相場
ポイント
●視界が高く車体の割には運転しやすい
●乗り心地も良く長距離ドライブに最適
SPEC
※240Sの場合
全長×全幅×全高:4570×1815×1685mm
車両重量:1530kg
10モード/10・15モード燃費:13.2km/L
最大出力:170ps(125kW)/6000rpm
最大トルク:22.8kg m(224N・m)/4000rpm
北米市場向けに開発されたロングホイールサイズSUVのヴァンガード。坂道発進時に車両のずり落ち防止制御や、前後・左右輪に制動力配分を行う電子制動力配分制御などを標準装備するなど、安全性には特に力を入れている。グレードによっては、本革+アルカンターラ仕様のシートヒーター付パワーシートを採用するなど高級感もアップさせている。ワンランク上の上質感をSUVで楽しみたい人には最適と言えるモデルだ。
ココに注目!

後席使用時でも奥行き920mmというワイドサイズを誇るラゲッジルームも、このクルマの大きな魅力。また、2列目シートはレバーを引くだけで収納できるなど使い勝手も良いところはポイント。
ユーザー口コミレビュー

外観もカッコいいですが、装備面においてもバックモニターや空気清浄機などがついているのでとても気に入っています。
生産終了から時間が経過し買いやすい額まで下落してきた

高級指向の強いSUVということで、しばらく相場は高値で推移していたこのクルマ。しかし、生産終了まもなく2年を迎えようとしていることもあり、価格面ではかなりかなり下落幅が増え出し、やっと買い求めやすい額に近づいて来たと言えよう。
※すべての価格は参考価格です
※ユーザー評価は「普通=3.0」が評価時の基準です
※相場、口コミレビューに関してはGoo-net 2015年5月調べ

ベテラン評論家が独断と偏見で判定を下すライバル対決コラム クルマライバル 勝手にジャッジ
PROFILE 清水草一
PROFILE 清水草一
1962年生まれ。自動車ライターにして交通ジャーナリスト。大の中古車マニアとしても知られ、格安車からフェラーリまで、その生涯で25台以上もの中古車を購入している。
清水草一’s「私の選択」
スズキ エスクード(現行型・2005年5月~) 中古車価格帯:70~210万円
本格派4WDや堅牢なボディ構造を備える
四輪独立懸架式サスやFRベースのフルタイム4WDが搭載された3代目モデル。ビルトインラダーフレーム構造などを備えた本格派SUV。三菱 RVR(現行型・2010年2月~) 中古車価格帯:110~190万円
運転しやすくカジュアルな現代的SUV
RVブームを牽引した第一世代は2003年に生産終了し、復活した現行型は3代目となる。カジュアルな外観に低燃費な1.8Lエンジンを搭載。
総物件数は多くないが、コンスタントに売れ続けており、モデルライフ10年の間から物件が選べる。初期型なら100万円以下で狙える。
「乗り味はおおらかで無国籍なフィーリング」
存在の地味さなら、エスクードもRVRに負けていない。初代は日本でもかなりヒットしたが、2代目から海外市場を重視したモデルになり、サイズがぐっと大きくなってデザインも大味に。国内販売は急減した。
現行型の3代目モデルも、販売の主力は欧米やアジア。コンパクトなのに全幅は1810mmもある。だが日本市場はほぼ眼中にないかのような無国籍なフィーリングは、ある意味オシャレではないだろうか?
搭載されるエンジンはRVRを圧倒する2.0~2.7Lの大排気量を持つ。ミッションが5速MTと4速ATというのも国際派である。なにもかもが日本という枠を意識せずに開発されていて、乗り味はおおらかで本格派。「こんなクルマが売られていたのか!」とすら思わせる。新鮮さ満点じゃないか。
で、新車価格に目を移すと、これが存外安く、200万円ちょっとから。といっても、これほど地味なクルマを新車で買うのは勇気がいる。その点中古車なら、ものは試しと思える部分もあるだろう。
エスクードに乗っていても、周囲はまずこのクルマを知らないはず。誰も乗っていないクルマに乗るというのも快感だ。2013年以降のモデルは新車販売台数が少なく、中古物件も非常に少なくなっているので、狙い目はデビュー初年度から3年以内の物件。
「地味だけど適度にスタイリッシュ」
世の中にはいぶし銀の脇役というのがいる。このRVRはまさに、クロスオーバーSUV界のいぶし銀の脇役だ。
なにせ存在感は地味そのものである。ちょっとしたカーマニアでも、つい車名を忘れてしまうくらい影は薄い。しかし逆にそこがいいというシブ好みもいるはずだ。
見た目は都会の質実剛健派とでもいうのだろうか。地味だけど適度にスタイリッシュで、地に足がついている風だ。
ボディサイズはジュークなどより少し上で、押し出し感はかなり高いが、エンジンはごく普通の1.8Lガソリンのみ。特別なメカは何もなく、このあたりがRVRの地味さの根源だが、逆にそこが味わい深い。「少し愛して長~く愛して」のニッポンの心である。
もちろん三菱自慢の4WDメカニズムを搭載するが、お手軽なFFモデルもラインナップされている。とにかく乗り手に気を使わせない、自然体のカタマリのようなクルマなのだ。いい意味で古女房的なキャラクターといえる。
デビューは2010年なので、最初期モデルで5年落ち。中古車としてはちょうどいい熟れ頃なのではないだろうか。
ライバル興亡史
2005 エスクード
現行型へフルモデルチェンジ。
コンパクトSUVの先駆として先代型から4WD性能を受け継ぎつつ、都会に映えるスタイルとした
2008 エスクード
一部改良。
2.4L直4&3.2L V6という2種類の新型エンジンを搭載させながら、静粛性を向上させている
2010 RVR
現行型へフルモデルチェンジ。
取り回しの良さや見晴らしのいいアイポイントの高さ、優れた燃費性能などをアピールして登場
2011 RVR
新グレード『ローデスト』を追加。
スポーティな専用エアロパーツなどを採用し、都会的スタイリングを強調した新グレードを追加
2012 エスクード
一部仕様変更。
迫力のあるフロントバンパーを採用。特別仕様車『クロスアドベンチャー』をラインナップ
2012 RVR
一部改良。
前後パンバーのデザインを大幅に変更し、フロントグリルを立体感のある造形にして上質感を強調
ボディサイズも価格もおおむね拮抗する2台
RVRの登場が2010年なのに対して、エスクードは2005年。5年の差があるが、同年式なら相場はおおむね拮抗している。5年落ちの手頃な個体がともに160万円前後というところだ。どちらも中古相場は高値安定。やはり流通台数が少ないと、意外と相場は崩れない。
エスクードの場合、後継車と目される「ビターラ」が、すでに海外のショーに出展されている。そう遠くない将来、フルモデルチェンジされるだろう。そうすると現行モデルは値下がりするはず。もともと販売台数が多くないので、大きな影響はない可能性も高いし、エスクードはヘビーデューティな4WD車の面が強く、ガシガシ使うオフロード車として一定の需要がある。あまり買い時は意識しなくていいかもしれない。一方RVRは都会派のクロスオーバーSUVの側面が強く、気軽に乗るならこっちだ。エスクードは全車4WDだが、RVRは流通台数の半分強がFFモデル。都会派ならFFのRVRだし、雪上や悪路を行くならエスクードのほうが骨太だ。
サイズも価格もかなり近いこの2台、地味さでもいい勝負だがRVRのほうがモデルチェンジは先で、それだけ長く現行モデルを味わえる。4WDもFFも取りそろえられていて、幅広い需要に応えられるのもメリットだ。流通台数もやや多い。
ということでこの勝負、応用力の差でRVRの勝ち。
今回のジャッジ

FFだって選べるカジュアルな都会派
いまのところモデルチェンジの予定がなく、ここ5年の物件数も若干多めなので選びやすい。さらに、駆動方式にも自由度があるということで同車に軍配。
※すべての価格は参考価格です
※中古車市場データはGoo-net5月調べ