中古車購入チェックポイント
更新日:2018.11.25 / 掲載日:2013.04.19
トヨタ シエンタ (2011年6月~) 中古車購入チェックポイント
トヨタ シエンタ (2011年6月~) 中古車購入チェックポイント
DBA-NCP81G
参考車両:DICE 2WD
初年度登録2011年6月
追加装備:<メーカーオプション>デュアルパワースライドドア、コインポケット、CD+FM/AM (2011年6月)
全体のチェックポイント
どんな使い方をしていた車両か推測しながらチェックしよう。車体まわりの小傷も、あまりにも多いとマイナスポイント。室内をチェックする時には、使い勝手も確認。定期点検整備を受けていない車両も少なくないので、走行機能各部の現状と整備状況を販売店に聞いて確かめよう。
小傷だけでなく大きなダメージを見逃さないように
1.車体に異常がないか見る
1.車体に異常がないか見る
外装のずれなど車体に違和感がないかまずチェック。前面は、バンパー、ボンネット、ヘッドライト、フェンダーなどのバランスを見る。細部では、バンパーの角や下側の損傷。ボンネットやフロントガラスの飛び石傷などにも注意。
2.周辺の状態にも注意
2.周辺の状態にも注意
ドアは、開閉具合をチェック。内側に修理跡がないかチェック。外して修理したり、交換することもあるので、ネジやヒンジの状態も見る。同時に、ドアと関連するピラー(柱)やサイドシル(梁)など周辺の状態も調べよう。
3.縁と奥も覗いてチェック
フェンダーは、ホイールアーチ(タイヤを囲っている部分)の縁あたりも修理跡などがないか。タイヤハウス内も、内側のライナー(泥よけカバー)に異常がないかチェック。
フロントフェンダーは、エンジンルーム側のネジを見て、取り付け状態を調べる。車体内側の鉄板も、歪みや修理/交換跡に要注意。
4.開口部も調べる
後部も、バンパー、テールゲート、フェンダー、コンビネーションランプなどのバランスをチェック。
テールゲートは、スムーズに開閉できるか、全開状態でしっかり止まっているかチェック。テールゲートに損傷や修理/交換跡ないかチェック。開口部も、修理/交換の形跡がないか必ず調べよう。
5.下側に要チェックポイント
5.下側に要チェックポイント
車体側面は、下部のサイドシル(車体の梁)にダメージがないか調べる。床下側も覗いて、損傷や腐食(錆)、修理跡がないかチェック。交換の形跡には要注意。ドアを開けて、ステップ部(サイドシルの上側)も慎重に調べよう。
電動スライドドアは関連機構の作動も確かめる
1.電動機構をチェック
1.電動機構をチェック
参考車両は、オプションの両側パワースライドドアを装備。ドアハンドルやリモコンの操作具合と同時に、スライドドアの動きをチェック。挟み込み防止機構も、正しく機能しているか確かめよう。
2.スライド動作をチェック
スライドドアは、損傷や修理跡がないか見て、ずれなどないか立て付けもチェック。ブラケット(スライドドアを支えている金具)やレール(ローラーをスライドさせる溝金具)などの取り付け状態もチェック。開閉して、スライド動作がスムーズかチェック。
★販売店で点検してもらう
スライドドアの動きが正常かどうか。不明なことや不審な点があれば、販売店に聞いてみよう。
シートアレンジや装備機器の機能もチェックする
1.隅まで細かくチェック
1.隅まで細かくチェック
室内は、シートや内装材に汚れ、傷、破損などがないかチェック。床や天井の状態のほか、ボックスやポケットなどは内部も見る。ボックスの蓋やエアコンルーバーなどは、可動部の破損などにも注意。幼児を乗せていた車両は、頑固な染みなどにも注意したい。
「シエンタ」は、助手席下のアンダートレイ、2列目席のフロアボックス、後部のデッキアンダートレイおよびその下のデッキボックス(FF車)などの状態もチェック。
2.すべての席をチェック
2-3-2の7人乗り。前席周辺だけでなく、2列目席、3列目席、リアデッキの周辺も丹念にチェック。各席に座って、座り心地や足元のスペースなども確かめておこう。
3.装備機器類の作動を確認
パワーウインドウやバックドアロック連動電気式ドアロック、室内ランプなど基本的な部分の作動状態をチェック。エアコンは、特に冷房の効き具合を確認。
参考車両にはオプション装備のCD+FM/AMが付いているので、それも正常に機能するか確かめる。
4.シートアレンジもチェック
5:5分割セカンドシートは、リクライニング、シートスライド、チップアップ、ウォークイン。左右独立サードシートは、リクライニングとダイブイン格納機構。それぞれの動きや固定状態もチェックしたい。
★販売店で点検してもらう
★販売店で点検してもらう
装備機能は、わかるところだけでも一応チェックし、不具合がないかは販売店で調べてもらおう。
走行機構全般の具合と整備状況を必ず確認
1.エンジンをかけてみる
1.エンジンをかけてみる
とりあえずオイル漏れなどがないか、エンジンルーム内の様子を見る。エンジンをかけてもらい、始動具合、アイドリング回転、排気ガスの色などをチェック。大きな振動や異音にも注意。わからないことは販売店スタッフに聞いてみよう。
2.オートマチック動作を確認
CVTのシフトポジションは、P・R・N・Dの他に、坂道走行のS、急な下り坂走行のBがある。関連機構にはSNOWモードもある。走行中に不具合症状が出ないか、販売店でチェックしてもらおう。
★販売店で整備してもらう
★販売店で整備してもらう
エンジンやCVTなどの不調や不具合を判断するのは難しい。ブレーキなども含めて、販売店で正しく点検・整備して納車してもらうようにしよう。
最初に車両の現状を確認する
中古車両の現物を見て「年式・仕様・グレード」を確認。標準装備の他に、メーカーオプション(新車時の注文装備)や後から加えた装備などが付いていないか確認。整備状態も含めた現状を販売店で確認しよう。
目利きはココを見る!
車両の情報を見る
●「車検証(自動車検査証)」で初度登録年月日や型式などを確認。「保証書」で期限や内容を確認。「車両取扱説明書」の他に、追加装備などの使用説明書が揃っていることも確認。●「定期点検整備記録簿」は、記載内容を必ず確認。定期点検や消耗部品交換などの時期と走行距離を把握しておけば、車両の状態を探る参考になる。
立て付けを見る
●隣接している外板パネルの隙間が均等でなかったり、位置がずれていれば、ダメージを受けているか、修理/交換している可能性がある。●プレスライン(外板パネルを折り曲げている角)やモール(飾り部品)など、外装部品が連なっている線のずれも、立て付けの狂いを見つけるヒント。●外装は、見る角度を変えながらチェックすれば、プレスラインのずれや崩れ、立て付けの微妙な狂いなども判断しやすい。パネル表面を斜め方向から透かして見るようにすると、小さな凹みや浅くて広い凹み、波打ち(しわ)なども見つけやすい。しわが寄っているのは、ダメージ痕か、板金修理跡だ。
塗装の状態を見る
●部分的に色艶が違っていたり、ザラザラした肌荒れ状態になっている箇所は、修理跡の疑いがある。●新しい塗装跡があれば、錆などの補修か、損傷を負って修理したのか、詳しく調べる。●修理や交換で塗装していると、微妙に色調が違って見えることがあるので、隣接しているパネルの色艶も比べてみる。●ドアの開口部などにマスキングした(塗装する部分の周辺にスプレーの飛沫が広がらないようにするためのカバーを粘着テープなどで留める)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、マスキング跡。なんらかの理由で周辺を塗装しているので、周辺を詳しく調べる。●エンジンルーム内は、外装色とは異なっていることがある。●スペアタイヤ収納部などは、塗装の飛沫が付着しているように見える場合もあるので、新車時の塗装か、新しく塗装したのか判断する必要がある。
取り付け状態を見る
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体部品を外す時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれていれば、ネジを回している。●無塗装ネジの場合は判断しにくいので、関連部のネジと見比べる。●ボンネット、フロントフェンダー、ドア、テールゲート(またはトランクリッド)などは、外して修理、あるいは交換することがあるので、ネジを見て、ヒンジおよび車体側のヒンジ固定部周辺も修正跡や修理跡がないか調べる。
接合部を見る
●車体部品を交換する場合は、溶接部分を外すことがあるので、鉄板接合部を調べる。●スポット溶接(鉄板接合部にある丸い窪み)を打ち直している場合は、直径が小さい、窪みが深い、ずれている(2度打ちした)など、新車組み立て時の状態とは異なる特徴があるので注意する。●鉄板の接合部などに塗布しているシーラー(隙間を埋める充填材)は、修理/交換で塗り直していると不自然に見える。●爪で押して、プチッと表面が割れる(表面が硬くても内部が柔らかい)ようなら新しいシーラーを盛っている。●シーラーは、パネルの接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える場合は、車体の左右同じ場所を比べてみる。
今回の車両のプロフィール
●コンパクトな車両サイズ、丸みのあるスタイル、使いやすいセカンドシートなどを特徴とした3列シート7人乗りミニバン。2003年9月に新発売した後、2010年11月で一旦販売を終了。その後、2011年6月にマイナーチェンジして再発売した。
エンジンは1.5L。FF(前輪駆動)はCVT、4WDには4速ATを設定。グレードの「X」は、ハロゲンヘッドランプ、アナログメーター、両側スライドドア、マニュアルエアコンなどを標準装備したスタンダードタイプ。「Lパッケージ」は、Xにディスチャージヘッドランプや左側電動スライドドアなどを追加する。
「G」は、ディスチャージヘッドランプ、タイマー付リアウインドゥデフォッガー、オプティトロンメーター、スマートドアロックリモコント、左側電動スライドドア、オートエアコンなどを標準装備している上級タイプ。
「ダイス」は、専用のフロントバンパー/フロントグリル/リアコンビネーションランプ/アナログメーター/ホイールキャップなどを装着。メッキアウトサイドドアハンドル、プロジェクター式ディスチャージヘッドランプ、本革巻きステアリングホイール、ワイヤレスドアロックリモコンなどが標準装備となっている。
参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード | 型式 | シフト | 駆動 |
X | DBA-NCP81G | CVT | FF |
DBA-NCP85G | 4AT | 4WD | |
XLパッケージ | DBA-NCP81G | CVT | FF |
DBA-NCP85G | 4AT | 4WD | |
G | DBA-NCP81G | CVT | FF |
DBA-NCP85G | 4AT | 4WD | |
ダイス | DBA-NCP81G | CVT | FF |
DBA-NCP85G | 4AT | 4WD |