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更新日:2024.04.05 / 掲載日:2024.03.18
【2024年版】トヨタ ヤリスVSミツオカ ビュートを徹底比較
トヨタのヤリスは国内新車販売台数1位にも輝いた人気のコンパクトカーです。一方、同じコンパクトカーでもビュートは特徴的な外観を持つことで知られています。
2つの車種はデザイン面だけでなく、様々な点に違いがあります。
この記事では、ヤリスとビュートについて、グレードごとの価格や燃費、安全性能などいくつかの観点から比較していきます。
また、価格・走行性能・装備の点で、どのグレードを選ぶべきかも解説します。車選びの参考にしてみて下さい。

トヨタ ヤリスのプロフィール

ヤリスはトヨタの代表的なコンパクトカーの一つです。先代モデルまでは「ヴィッツ」という車名で販売されていました。
ヤリスは入手しやすい価格帯や小さくて運転しやすいことから、幅広い年代の方に人気があります。特に運転が苦手な方や市街地を走ることが多い方におすすめです。
また、SUVタイプのヤリスクロスを含めて2022年まで3年連続で国内新車販売台数1位という記録を持つ車種です。
ヤリスの現行モデルは、スタイリッシュな外観や燃費のよさでも知られています。ハイブリッド車だけでなく、ガソリン車でも低燃費を実現しているため、車に乗る機会が多くランニングコストが気になる方や、家庭内での2台目として低価格の車が欲しい方にもおすすめできます。
先代モデルとの比較
ヤリスはもともと日本では「ヴィッツ」という車名で販売されていた車種です。現行モデルからグローバルブランドのヤリスに統一されたため、3代目ヴィッツが先代モデルに該当します。
ここでは、2020年から販売されているヤリスと2011年に販売開始された3代目ヴィッツの違いについて紹介します。
3代目ヴィッツには排気量1.3Lのモデルがありましたが、現行のヤリスでは廃止されました。代わりに1.0Lと1.5Lのガソリン車2種類に加えてハイブリッド車が追加されています。
ガソリン車・ハイブリッド車ともに燃費性能が高く、国土交通省による「自動車燃費ランキング」では普通車・小型車部門で2021年度・2022年度の2年連続で1位にランクインしました。
また、先代モデルでは一部グレードのみであった予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」が全車に標準搭載されています。
ミツオカ ビュートのプロフィール

ビュートは光岡自動車が販売するコンパクトカーです。
サイズやパワートレインはベース車の日産マーチとほぼ同様ですが、外装や内装などに独特のデザインが施されています。特にクラシックカーのようなレトロなエクステリアデザインはビュートの特徴です。
なお、2022年に日産がマーチの日本国内向け販売を終了したことに伴い、ビュートも生産終了となりました。現在は中古車のみ入手可能です。
また、2023年9月には後継車となる「ビュート ストーリー」が発売されました。こちらはトヨタ自動車をベースとした車両として話題になっています。
先代モデルとの比較
こちらでは、ビュートの歴史をご紹介します。
初代ビュートは1993年、2代目マーチをベースとして誕生しました。当時から丸みのある愛らしいフォルムで知られていましたが、マーチがフルモデルチェンジにより3代目へ以降したのを機に販売終了となりました。
その後、2005年から2010年に販売されていたのが3代目マーチをベースとする2代目ビュートです。ビュートとして最後のモデルとなった3代目は2012年に発売されました。ビュートらしいクラシカルなデザインを踏襲しつつ、性能も向上しています。
グレードと価格の比較
ここでは、ヤリスとビュートのグレードや価格を紹介します。
ヤリスのグレード (ハイブリッド車) | メーカー希望小売価格 |
---|---|
X( 1.5L・2WD) | 2,044,000円(税込) |
X( 1.5L・E-Four) | 2,287,000(税込) |
G(1.5L・2WD) | 2,299,000円(税込) |
G( 1.5L・E-Four) | 2,507,000(税込) |
Z(2WD) | 2,496,000円(税込) |
Z( 1.5L・E-Four) | 2,694,000(税込) |
ヤリスのグレード (ガソリン車) | メーカー希望小売価格 |
---|---|
X(1.5L・CVT・2WD) | 1,655,000円(税込) |
X(1.5L・CVT・4WD) | 1,888,000円(税込) |
X(1.5L・6MT・2WD) | 1,579,000円(税込) |
X(1.0L・CVT・2WD) | 1,501,000円(税込) |
G(1.5L・CVT・2WD) | 1,953,000円(税込) |
G(1.5L・CVT・4WD) | 2,151,000円(税込) |
G(1.5L・6MT・2WD) | 1,877,000円(税込) |
G(1.0L・CVT・2WD) | 1,799,000円(税込) |
Z(1.5L・CVT・2WD) | 2,154,000円(税込) |
Z(1.5L・CVT・2WD) | 2,352,000円(税込) |
Z(1.5L・6MT・2WD) | 2,050,000円(税込) |
ビュートのグレード (ガソリン車) | メーカー希望小売価格 |
---|---|
12ST(2WD) | 2,893,000円(税込) |
12STプレミアム(2WD) | 3,014,000円(税込) |
12DX(2WD) | 3,206,500円(税込) |
12LX(2WD) | 3,492,500円(税込) |
ヤリスはコンパクトカーをリーズナブルに購入したい方におすすめできる車種です。一方、ビュートはヤリスよりも高価格帯に位置づけられます。予算よりもデザイン重視の方におすすめです。
なお、ビュートに関しては2024年2月現在、新車での購入ができません。中古車を買う場合は年式やグレード、走行距離など様々な要素が価格に影響を与えます。購入を検討している方は複数の中古車販売店を比較してみるとよいでしょう。
外観とボディサイズの比較

こちらでは、ヤリスとビュートのボディサイズを比較します。
ヤリス | 全長4,180mm×全幅1,765mm×全高1,590mm |
---|---|
ビュート | 全長4,515mm×全幅1,680mm×全高1,550mm |
両車種のボディサイズに大きな違いはありません。ただし、ビュートは車体の後部にトランクルームを追加しているため、全長がやや長くなっています。
なお、機械式駐車場には高さ制限を「1,550mm以下」としているところがあります。ビュートの全高は1,550mmである一方、ヤリスは1,590mmのため駐車場によっては入庫できないかもしれません。特に初めて行く場所では注意が必要です。
室内の広さを比較

こちらでは、ヤリスとビュートの室内サイズを比較します。
ヤリス | 室内長1,845mm×室内幅1,430mm×室内高1,190mm |
---|---|
ビュート | 室内長1,905mm×室内幅1,370mm×室内高1,270mm |
ビュートは室内高がある一方、幅は60mmほどヤリスより狭いという点に違いがあります。複数名で乗車する場合はヤリスのほうがゆったり座れる可能性があります。
燃費性能の比較
ここからは、各グレードごとの燃費(国土交通量審査値)を紹介していきます。
なお、ビュートについては燃費情報を確認することができなかったため、ヤリスのみの紹介となります。
ヤリスのグレード (ハイブリッド車) | WLTCモード | 市街地モード | 郊外モード | 高速道路モード |
---|---|---|---|---|
Z(2WD) | 35.4km/L | 35.5km/L | 38.8km/L | 33.6km/L |
Z(4WD) | 30.2km/L | 31.5km/L | 33.2km/L | 28.0km/L |
G(2WD) | 35.8km/L | 36.9km/L | 39.8km/L | 33.5km/L |
G(4WD) | 30.2km/L | 31.5km/L | 33.2km/L | 28.0km/L |
X(2WD) | 36.0km/L | 37.5km/L | 40.2km/L | 33.4km/L |
X(4WD) | 30.2km/L | 31.5km/L | 33.2km/L | 28.0km/L |
ヤリスのグレード (ガソリン車) | WLTCモード | 市街地モード | 郊外モード | 高速道路モード |
---|---|---|---|---|
Z/X(1.5L・CVT・2WD) | 21.6km/L | 16.1km/L | 22.9km/L | 24.3km/L |
Z/X(1.5L・CVT・4WD) | 19.2km/L | 14.5km/L | 20.0km/L | 21.6km/L |
G(1.5L・CVT・2WD) | 21.4km/L | 15.7km/L | 22.6km/L | 24.1km/L |
G(1.5L・CVT・4WD) | 19.2km/L | 14.5km/L | 20.0km/L | 21.6km/L |
G/X(1.0L・CVT・2WD) | 20.2km/L | 15.3km/L | 21.8km/L | 22.4km/L |
Z/G/X(1.5L・6MT・2WD) | 19.6km/L | 14.7km/L | 20.3km/L | 22.3km/L |
ヤリスはコンパクトカーの中でも高い燃費性能を誇る車種です。そのため、月々のガソリン代を抑えたい方におすすめです。
燃費が公式情報に記載されていないビュートですが、ベースとなるマーチの燃費はJC08モードで18.4〜23.0km/Lです。ただし、ビュートの方がマーチよりも重量があることから燃費は落ちるでしょう。
動力性能の比較
こちらでは、ヤリスとビュートの動力性能を見ていきましょう。両車種のスペックは下記の通りです。
ヤリスのグレード | エンジン種類 | 総排気量 | 最大出力 |
---|---|---|---|
ハイブリッド車全グレード | 直列3気筒 | 1.490L | 67kW(91PS)/5,500r.p.m |
ガソリン車1.5L | 直列3気筒 | 1.490L | 88kW(120PS)/6,600r.p.m |
ガソリン車1.0L | 直列3気筒 | 0.996L | 51kW(69PS)/6,000r.p.m |
ビュートのグレード | エンジン種類 | 総排気量 | 最大出力 |
---|---|---|---|
全グレード | DOHC水冷4直列3気筒 | 1.198L | 58kW(79PS)/6,000r.p.m |
ヤリスはハイブリッド車とガソリン車の設定があり、ガソリン車の場合は排気量1Lと1.5Lの2つのエンジンが選べます。パワフルな走りを好む方にはガソリン車の1.5Lが向いているでしょう。
一方、ビュートはガソリン車のみの取り扱いです。全グレードで1.2Lのエンジンを採用しています。
タイヤサイズの比較
ここでは、ヤリスとビュートのタイヤサイズを比較します。
ヤリスのグレード (ハイブリッド車) | タイヤサイズ |
---|---|
X(2WD) G(2WD) | 175/70R14 |
X(E-Four) G(E-Four) Z(2WD/E-Four) | 185/60R15 |
ヤリスのグレード (ガソリン車) | タイヤサイズ |
---|---|
X G | 175/70R14 |
Z | 185/60R15 |
ビュートのグレード | タイヤサイズ |
---|---|
全グレード | 165/70R14 81S |
ヤリスはグレードごとに2種類に分かれている一方、ビュートは全グレードでタイヤサイズが統一されています。タイヤ交換などの際は注意しましょう。
安全装備の比較

ここでは、ヤリスとビュートの安全性能を比較します。
ヤリスにはトヨタの予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」が搭載されています。衝突を回避する「プリクラッシュセーフティ」、道路標識などの見落としを防ぐ「ロードサインアシスト」などが主な機能です。
また、駐車や高速道路での車線変更などをサポートする「トヨタチームメイト」機能も備え付けられています。
ビュートも全車において先進安全装置を標準装備しています。主な機能は、アクセルとブレーキの踏み間違いによる急発進を防止する「踏み間違い衝突防止アシスト」、衝突被害を抑える「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」です。
その他、車線を逸脱したときに警報を鳴らすといった安全運転を支援する機能が搭載されています。
ラゲッジスペースの比較

こちらでは、ラゲッジスペース(荷室)を紹介します。
なお、ビュートについてはサイズを確認することができなかったため、ヤリスのみの紹介となります。
ヤリス | 奥行630mm×幅1,153mm×高さ831mm 荷室容量:約270L(2WD)約209L(E-Four) |
---|
両車種ともコンパクトカーのため、ラゲージスペースは小さめです。特に3人以上乗車しているときは大きな荷物を運ぶのが難しい可能性があります。
おすすめグレードの選び方
ヤリスとビュートにはそれぞれ複数のグレード設定があります。同じ車種でもグレードが違えば装備や価格が異なるため、自分に合うグレードを選ぶことが大切です。
ここからは、2つの車種について、価格・走り・装備の3つのポイントからおすすめのグレードを紹介します。
価格重視
車を購入する上で価格は無視できないポイントです。
ヤリスの中でも入手しやすい価格なのはXグレードです。特にガソリン車であれば150万円程度から購入できます。なお、ハイブリッド車を選んでも200万円以下で購入可能です。
低予算で高性能な車を買える点はヤリスを選ぶメリットだと言えるでしょう。
一方、同じコンパクトカーでもビュートは300万円台が中心です。独特のデザインの車は一台ずつ手作りされているため、価格が高くなる傾向にあります。
できる限り価格を抑えたい方は新車価格が約290万円だった標準グレードの12STを選ぶとよいでしょう。現在は中古車のみの取り扱いですが、他のグレードより価格が低い可能性があります。
なお、中古車の価格はグレード以外にも年式や状態のよさなどによって決められます。また、中古車販売店によって在庫状況に違いがあるため、複数の店舗を比較するとよいでしょう。
走り重視
ヤリスは走行性能の高さでも高い評価を得ている車です。3種類のパワートレインのうち、走りを重視する方は1.5Lのガソリンエンジンを採用しているモデルを選ぶとよいでしょう。
なお、1.5LガソリンエンジンのモデルはX、G、Z全てのグレードに設定があります。装備の面でバランスがよいのはミドルクラスのGグレードです。
ビュートは全てのグレードで同じパワートレインを使用しているため、グレードによる走行性能の違いはないと考えられます。ただし、乗り心地などは装備によって異なる可能性があります。装備や価格を比較した上でグレードを決めるのがよいでしょう。
装備重視
快適なカーライフを送るには装備も大切なポイントです。
装備を重視する方はヤリスの最上位グレードであるZをおすすめします。合皮とツイード調ファブリックによる上質感のあるシートや、3灯式フルLEDヘッドランプなどが標準装備されます。
ビュートでは最上位の12LXが最も装備が充実しているグレードです。シート生地にはエンボススエード調トリコット/トリコットを用いており、高級感があります。また、アイドリングストップやエアバッグなど、燃費や安全性に関わる機能も優れています。
※本記事は、2024年2月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。