中古車購入チェックポイント
更新日:2024.10.21 / 掲載日:2023.11.22
スバル XV vs スバル クロストレックを徹底比較
この記事ではXVとクロストレックの違いを歴代モデルや性能など、様々な観点から比較検討していきます。

スバル XVのプロフィール

XVは運転がしやすいサイズ感でありながらも、広い室内空間と大容量のラゲッジスペースを兼ね備えた人気のクロスオーバーSUVです。スタイリッシュさとパワフルさを感じさせるデザイン性の高さから、都会と自然どちらのドライブも楽しめる魅力があります。
最低地上高は200mmですが、全高は1,550mmのため低い機械式の立体駐車場にも対応可能です。また、低重心のため安定した走行が可能同乗者もリラックスしてドライブを楽しめるでしょう。
2019年のマイナーチェンジではe-BOXERが搭載され、パワフルでありながら滑らかな発進を実現しています。
スイッチを押すだけで走行モードが切り替わるSIドライブや協調制御するアダプティブ変則制御のeアクティブシフトコントロールにより、通常の走行モードとスポーティなSモードの違いを実感しやすく、快適な運転を実現するだけではなく運転自体も楽しめる機能が充実しています。
高速道路では、アイサイトツーリングアシスト機能により2つのカメラが周りの状況を常にチェックし、アクセルやブレーキ、ハンドル操作を自動で制御可能です。渋滞時にも機能は作動しているため、レジャーの帰り道で疲労している中の運転でも安心できます。
いつもの買い物への道のりから週末のおでかけドライブまで様々なシーンで活躍してくれるSUVといえるでしょう。
先代モデルとの比較
初代XVは2010年~2012年まで販売されていました。形式記号からGH系と呼ばれることもある初代XVはインプレッサの派生モデルとして誕生しました。そのため、初代の名称はインプレッサXVでした。
初代の機能はほとんどインプレッサに近いもので、インプレッサにSUV的な外観デザインを取り入れた車種といえるでしょう。
2代目XVは2012年~2017年まで販売されていました。2代目から名称がスバルXVとなり、車高が高くなりSUVらしいスタイルが感じられるようになりました。
初期モデルではアイサイトバージョン2が搭載されていましたが、2014年のマイナーチェンジではアイサイトバージョン3に刷新されています。中古車を購入する際は、バージョンの違いに注意しましょう。
3代目XVは2017年に発売されました。2代目と比較すると全長は15mm、全幅は20mm大きく変化しています。また、1.6Lエンジンの採用も3代目からです。
次世代プラットフォームであるSUBARU GLOBAL PLATFORM(SGP)とAWD制御システムのX-MODEが採用され、オフロードや雪道などでも安定した走行が可能となりました。タイヤが埋まってしまうような悪路でもXVであれば自力で脱出できることも魅力の一つです。
スバル クロストレックのプロフィール

クロストレックには、先進のハイブリッドシステムe-BOXERが導入されています。そのため、燃費性能と走行性能で高いパフォーマンスを発揮できるモデルです。また、運転支援システムの新世代アイサイトも搭載しており、安全面でも高い性能を発揮しています。
デザインは都会的でスマートな印象でありながらも、最低地上高220mmでアウトドアシーンでも活躍が可能です。都心と自然どちらのドライブも柔軟に楽しめるでしょう。
エクステリアは前身であるXVから前後バンパーとフロントグリルが一新され、より力強いイメージを与えます。
インテリアでは、11.6インチの大型ディスプレイとスマートフォン連携機能が搭載され、さらに新たなブレーキホールド機能や360°ビューモニターが装備されました。
安全面でも、スバルグローバルプラットフォームの進化により衝突安全性の向上がみられます。次世代アイサイトと新型トリプルカメラを採用し、認識範囲が拡大しています。特に新型ステレオカメラの画角はこれまでの約2倍にまで広がっていることも特徴の一つです。
エンジンは1.6Lが廃止され、2.0L直噴エンジンとe-BOXERによる新構成で設計されています。
クロストレックは、スバルの先代SUVやクロスオーバーの魅力を継承しつつ、最新技術を取り入れて今後の新たなスタンダードになることを目指しています。
先代モデルとの比較
クロストレックは、2023年に販売が開始されたばかりのモデルのため、まだ歴代モデルがありません。
ただし、ルーツは2010年に登場した、インプレッサの派生グレードであるインプレッサXVにあります。
グレードと価格の比較
XVのグレード | メーカー希望小売価格 |
1.6i アイサイト | 2,200,000円(税込) |
1.6i-L アイサイト | 2,330,000円(税込) |
2.0e-L アイサイト | 2,650,000円(税込) |
2.0e-L アイサイト スマートエディション | 2,710,000円(税込) |
2.0e-S アイサイト | 2,900,000円(税込) |
アドバンス | 2,960,000円(税込) |
アドバンス スタイルエディション | 2,920,000円(税込) |
クロストレックのグレード | メーカー希望小売価格 |
Touring | 2,662,000円(税込)(FWD) 2,882,000円(税込)(AWD) |
Limited | 3,069,000円円(税込)(FWD) 3,289,000円円(税込)(AWD) |
外観とボディサイズの比較

XV | 全長4,450mm×全幅1,780mm×全高1,550mm |
クロストレック | 全長4,480mm×全幅1,800mm×全高1,575mm |
機械式立体駐車場の多くは全幅が「1,700mm以下」「1,800mm以下」「1,850mm」以下の3つに分けられ、高さの制限はおよそ1,550mmに設定されています。
XVの全高は1,550mmのため、機械式立体駐車場の利用も問題ないといえるでしょう。ただし、駐車場の種類によっては全幅が引っかかってしまう可能性があるため注意しましょう。
クロストレックは全高が1,575mmのため、機械式立体駐車場は利用できない可能性が高いでしょう。
室内の広さを比較

XV | 室内長2,005mm×室内幅1,490mm×室内高1,205mm |
クロストレック | 室内長1,930mm×室内幅1,505mm×室内高1,200mm |
XVは後部座席のヘッドクリアランスに余裕があり、窮屈さを感じさせない空間です。また、室内長が長いため足元の空間も広く快適に過ごせるでしょう。
足の位置や体勢を変えやすいため長時間のドライブでもストレスを感じさせません。フロントシート下の隙間も広めに空いているため、足をのばして足先をすっぽり収めることも可能です。
クロストレックは前後席ともに乗員同士の間に余裕を持たせてあるため、定員人数が乗っても窮屈さを感じさせない作りになっています。
また、足元にも広いスペースを確保しています。厚みのあるシートクッションと合わせて長時間のドライブでもゆったりとくつろげる空間を実現しているといえるでしょう。
燃費性能の比較
XVとクロストレックの燃費(国土交通量審査値)を見ていきましょう。
XV | JC08モード:16.2km/L |
XVは新世代のBOXERエンジンを採用し、高い出力性能と環境性能を兼ね備えたモデルです。また、1.6L水平対向ガソリンエンジンにプラスして2.0L水平対向直噴ガソリンエンジンが追加されています。
2018年にはマイルドハイブリッドシステムであるe-BOXERが追加されました。モーターアシストによりスムーズな加速と軽快な走行が実感できるでしょう。
クロストレック | WLTCモード:16.4km/L 市街地モード:13.6km/L 郊外モード:16.6km/L 高速道路モード:17.9km/L |
クロストレックは全車にマイルドハイブリッドシステムを採用しています。スバル独自に開発された2.0L水平対向直噴エンジンとモーターを組み合わせたe-BOXERは、優れた重量バランスと低重心により安定した走行を実現。モーターアシスト機能によりアクセルを踏み込んだ瞬間からスムーズな加速を実感できるでしょう。
動力性能の比較
XV | エンジン種類:水平対向4気筒2.0L DOHC 16バルブ デュアルAVCS 総排気量:1.995L 最大出力:110kW(150PS)/6,200r.p.m |
2.0Lガソリンエンジンはスバル独自のマイルドハイブリッドシステムであるe-BOXERが全車に搭載されています。また、運転支援システムのアイサイト・ツーリングアシストも全車に標準装備されました。
4WDシステムのX-MODEでは、砂利道や雪道などの滑りやすい道路を走行する際に切り替える「SNOW・DART」と、深雪や泥のぬかるみなどタイヤが埋まる恐れがある道路を走行する際の「DEEP SNOW・MUD」の2つの走行モードを選択できるようになっています。
クロストレック | エンジン種類:水平対向4気筒2.0L DOHC 16バルブ デュアルAVCS 直噴 総排気量:1.995L 最大出力:107kW(145PS)/6,000r.p.m |
クロストレックのパワートレインでは、1.6Lがなくなり2.0Lのe-BOXERに統一されました。変速機はこれまでと同様のリニアトロニックつまりはCVTのみとなっています。
基本的な性能はこれまでのXVと変わりませんが、走行感覚に変化を感じられる場合があります。クロストレックでは、高剛性液封エンジンマウントの装備やオイルパンの改良によるクランクシャフト付近の剛性アップ、CVTの振動やフリクション軽減、エンジン始動時の回転数やクラッチ制御の見直しなど、細かい点で改善が実施されており、スムーズな走行感覚を味わえるでしょう。
タイヤサイズの比較
XVのタイヤサイズ | 225/60R17(1.6i アイサイト AWD/1.6i-L アイサイト AWD/2.0i-L アイサイト AWD) 225/55R18(2.0i-S アイサイト AWD) |
XVのホイールベース | 2,640mm |
クロストレックのタイヤサイズ | 225/60R17(Touring) 225/55R18(Limited) |
クロストレックのホイールベース | 2,670mm |
安全装備の比較
XVにはスバルの代名詞でもあるアイサイトと呼ばれる安全技術とSUBARU GLOBAL PLATFORM(SGP)が搭載されています。アイサイトは、2つのカメラを利用した衝突回避機能です。XVで搭載されている機能は以下のとおりです。
・アダプティブクルーズコントロール
・車線逸脱警告
・車線キープ補助
・自動ブレーキ
・死角モニタリング
・後退時支援警報
またSGPは、衝突を回避できなかった際の衝撃を吸収・消散して運転手や同乗者を保護する構造です。
クロストレックには安全運転をサポートする様々な機能が備わっています。
・衝突を予防するために3つのカメラで周辺状況をとらえる「アイサイト」
・交差点の出会い頭での衝突を防ぐ「プリクラッシュブレーキ」
・見通しの悪い道での衝突を避ける「前側方プリクラッシュブレーキ」
・衝突回避時のハンドル操作をアシストする「緊急時プリクラッシュステアリング」など
その他の衝突対策機能は以下のとおりです。
・後退時ブレーキアシスト
・AT誤発進抑制制御&AT誤後進抑制制御
・後側方警戒支援システム
・エマージェンシーレーンキープアシスト
・車線逸脱抑制
・警報機能
ラゲッジスペースの比較

XVの荷室サイズ | 奥行約820mm~1,631mm×幅約1,090mm×高さ約777mm~830mm トランク・ラゲッジルーム:約385L |
クロストレックの荷室サイズ | 奥行814mm×幅1,090mm×高さ708mm トランク・ラゲッジルーム:約315L |
おすすめグレードの選び方
ここからは、XVとクロストレックのおすすめグレードを紹介していきます。
「価格を重視している方」「走行性を重視している方」「装備を重視している方」の3つの目的に分けて、それぞれに適したグレードを紹介していきます。
価格重視
XVの中でも安価で購入できるのが1.6i アイサイトです。新車価格は2,200,000円(税込)と、他のグレードに比べてお得に購入できます。
1.6i アイサイトはエントリーグレードではありますが、スバルの運転支援システムであるアイサイトコアテクノロジーが搭載されています。含まれる機能は以下のとおりです。
・衝突被害軽減ブレーキ
・ペダル踏み間違い時急発進抑制装置
・ツーリングアシスト
エントリーグレードでも優れた運転支援システムが導入されているため、安定したドライブを楽しめるでしょう。
クロストレックの費用を抑えて楽しみたいという方はTouring(FWD)がおすすめです。新車価格は2,662,000円(税込)です。
Limitedとは400,000円ほどの差額があります。もちろん、金額が高い分Limitedのほうが機能が充実していますが、TouringにもLEDヘッドランプの搭載があったり、アクセルの踏み間違いを防止するAT誤発信抑制制御やAT誤後進抑制制御を標準装備していたりと基本的な走行に必要な機能は揃っているといえるでしょう。
走り重視
走行性能を重視してXVのグレードを選ぶのであれば2.0e-L アイサイトがおすすめです。
2.0e-L アイサイトから走行性を切り替えられる「SI-DRIVE」や「e-アクティブシフトコントロール」が装備されます。また、マイルドハイブリッドシステムである「e-BOXER」も搭載されています。
SI-DRIVEでは、優れた燃費性能での走行を実現するインテリジェントモードと様々なシーンに合わせて快適な走行を実現するスポーツモードの切り替えが可能です。
クロストレックの走行性能を重視するのであれば、Limitedがおすすめです。Limitedではアイサイトの機能がすべて標準搭載されています。安全性の高い走行を求めるなら、運転支援システムが充実しているLimitedを検討しましょう。
装備重視
XVに基本的な機能に加えて充実した装備を求めるなら2.0e-S アイサイトがおすすめです。インテリアにはトリコットと合成皮革シート、パワーシート、シートポジションメモリー、アルミパッド付スポーツペダルなどを装備しています。
また、目に見えない部分でも、以下の内容がセットになったクリアビューパックが標準装備されています。
・リバース連動ドアミラー
・フロントシートヒーター
・ドアミラーメモリー
・オート格納機能
・撥水加工フロントドアガラス
・運転席・助手席8ウェイパワーシート
・フロントワイパーデアイサー
・ヒーテッドドアミラー など
クロストレックに装備やオプションの充実度を考えるのであればLimitedがおすすめです。Limitedにはアイサイトの機能がすべて備わっているのはもちろん、以下のように快適なドライブをサポートする装備が豊富に搭載されています。
・LEDヘッドランプ
・11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ
・運転席シート自動後退機能
・デジタルマルチビューモニター
・運転席10ウェイパワーシート
・助手席8ウェイパワーシート
・運転席シートポジションメモリー機能 など
※本記事は、2023年11月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。