中古車購入ガイド
更新日:2022.03.16 / 掲載日:2022.02.10
ウナ丼のエンスー的クルマチェック!
クルマは単なる道具ではない。熱狂的なカーフリークにとっては、そばにあるだけで日々の生活に潤いをもたらす、いわば恋人のような存在だ。そんな魅力を持ったクルマたちを紹介していこう!
(掲載されている内容はグー本誌2022年3月号の内容です)

登録者数27万人、約1億回再生を誇る有名クルマ系YouTuber。独特の視点とテンポで繰り広げられるクルマ紹介動画は必見だ。国産、輸入車ともに精通する。愛車は動画にも登場する空冷ビートル。
【今月のクルマ】[日産]S15 シルビア

高揚感が味わえるFRスポーツ
スポーツカー好きから絶大な人気を誇るFRスポーツ。フラッグシップとなるスペックRは、最高出力250㎰を発揮するSR20ターボを搭載。6MTを組み合わせる。NAやATモデルも設定された。
●中古車価格帯 198万円〜780万円
●新車(当時)価格 289万円
●グーネット登録台数 89台
※グーネット 2022年1月調べ。(S15・スペックR)
【SPEC】●全長×全幅×全高:4445×1695×1285㎜●ホイールベース:2525㎜●エンジンタイプ:直列4気筒DOHCターボ●排気量:1998㏄●最高出力:250㎰/6400rpm●最大トルク:28.0㎏-m/4800rpm●トランスミッション:6MT●サスペンション:前・後: ストラット・マルチリンク●ブレーキ 前・後:ベンチレーテッドディスク・ディスク●タイヤサイズ 前・後:205/55R16・205/55R16 ※スペックR・6MTモデル

単なるモデルチェンジではない!? 開発者の熱き思いが注がれた名車
YouTuberのウナ丼さんに、気になるエンスー車の魅力を深掘りしてもらうこの企画。天候が怪しいですが張り切っていきましょう。
ウナ丼:おぉ、これは中古車人気も急上昇中のS15シルビアじゃないですか。今見てもカッコいいですよね。
編集部:5ナンバーサイズのFRスポーツでしたが、当時は爆発的ヒットとはいかなかったようです。
ウナ丼:じつに惜しいクルマなんですよ。大きく、高級志向になり受け入れられなかった先代(S14)の反省から、責任者もスタッフも一新して開発に取り組んだそうです。
編集部:名作ですよね。あまり売れなかったのが不思議なくらいです。
ウナ丼:うまくコストダウンしていれば、今の86/BRZのように生き延びられたのかもしれません。
編集部:エンジンやシャーシも先代型を踏襲していますし、開発費が抑えられている感じもしますが。
ウナ丼:いやいや、S15ではスポーツカーらしい走りを求めて、さまざまなこだわりを注入しているんです。じつは開発責任者はプリメーラやアテーサE-TSの開発に携わっていたお方で、ハンドリングには並々ならぬ強いこだわりを持っていたようです。
編集部:なるほどS13やS14とは、ちょっと方向性が違うんですね。
ウナ丼:そうなんです。気持ちのいい走りにするために、何をすべきかわかっていたんでしょう。たとえば足まわりをキチンと動かすために欠かせないしっかりとした土台。これを実現するために、フロントサスの付け根にガセットプレートを追加。さらにトランク内に補強バーを追加するなど、剛性アップを図っています。
編集部:走りのしっかり感は今のクルマと比べても遜色ないですね。
ウナ丼:また外装デザインも然りで、リアシートの居住性は犠牲にしてもいいからスポーツカーらしいスタイルを追及しよう、といった具合です。
編集部:割り切ってますね〜。たしかにリアシートのヘッドクリアランスは厳しいものがあります。
ウナ丼:リアピラーを寝かせてスタイリッシュに仕上げているんです。フェンダーが一番外に出るように造形されているのでカッコいいですよ。
編集部:エンジンはどうですか?
ウナ丼:過給圧のアップやインタークーラーの仕様変更により250psを発揮しています。闇雲にピークパワーを高めるのではなく、低中間域での過渡特性を重視しているのも、楽しさにつながっていると思います。
編集部:なるほど〜。あ、雪が降ってきました。これじゃあドリフト試乗になっちゃいますね。
ウナ丼:はい。フルカウンター当ててきます! なんちゃって(笑)。
「ウナ丼がチェック!」ここが凄いぜ!! S15シルビア



1.トランク内に補強バーを装備。さらにフロントサスの付け根にも補強プレートを追加するなど、ボディ剛性の底上げを図っている。S15ではハンドルの支持剛性も高められた。 2.リアサスはMID4の技術を取り入れたマルチリンク式。フェンダーの造形も凝っており5ナンバーらしからぬ迫力。 3.ピラーメーターを標準装備。ターボ車に採用されたブースト計は、視覚的な高揚感をもたらすべく針がダイナミックに動くように専用設計された。タコメーターが中央にレイアウトされたのも開発責任者のこだわり。すべては走り優先だ。
購入時はココを気にしたい……

修復歴の度合いは見極めたい
走りの色が強いだけに修復歴がある個体も多い。ちゃんと修理されているかは見極めたい。いい加減に修理されている個体だとまっすぐ走らないことも。それでは、せっかくの走りのよさが味わえない。
判定:特上!


エンジン音をあえて消さず、走りを盛り上げる演出材料としていたS15。ステアリングフィールはなめらかだし、エンジンはトルクフル。ボディもしっかりしていてゆとりすら感じます。そしてめちゃくちゃ運転が楽しい。満点です!
インテグラ タイプRも見れる! ウナ丼さんの動画はこちらから!
ウナ丼 STRUT エンスーCARガイド
https://www.youtube.com/user/enthucarguide1