中古車購入ガイド
更新日:2021.12.09 / 掲載日:2021.12.03
ホンダ フリード(2代目)の中古車選びで知っておきたい特徴とグレード構成

2000年代初頭は、国産車のミニバンブームが加速していた時代。さまざまなタイプのミニバンが誕生しては消え、まさに群雄割拠の様相だった。そんななか、フィットのプラットフォームを用いたスモールミニバン、ホンダ モビリオが登場。およそ4mの小さなボディに3列シート+スライドドアを備えるのが特徴だった。扱いやすいサイズと広大な室内空間が大ヒットし、トヨタ シエンタや日産 キューブキュービックなどのライバルが誕生。当時このジャンルは一大ブームとなった。そしてその後、モビリオのコンセプトは2008年に登場したフリードに受け継がれていく。今回は、2016年に登場した2代目フリードの改良遍歴とグレード別装備内容を紹介したい。
ホンダ フリード(2代目)ってどんなクルマ?

2016年9月発売モデルのデータ(G ホンダセンシング 2WD)

新車時価格帯(2016年9月)
2016年9月、フリードがモデルチェンジを受けた。 2代目となったフリードは、3列シートの「フリード」、2列シートの「フリード+」に加え、「車いす仕様車」、「助手席リフトアップシート車」、「サイドリフトアップシート車」など多彩なバリエーションで展開された。パッケージングを見ると、1~3列目のヒップポイント間距離が先代から90mm拡大され、全ての席で快適に座れるようになった。3列シート車はキャプテンシートを採用し、360mmのロングスライドを実現したほか、ウォークスルー幅も拡大。一方、フリード+では荷室の低床化、シートのフルフラット化により車中泊も楽しめるようになっている。
パワートレインは、1.5L 直4DOHC、または1.5L 直4ハイブリッドの2機種を設定。後者はアトキンソンサイクルのエンジンに、1モーター内蔵の7速DCT(スポーツハイブリッド i-DCD)を採用。ガソリン車ではJC08モード19.0km/L、ハイブリッドでは27.2km/Lの低燃費を実現している。先代よりもさらに流麗なフォルムのボディにより、ミニバンではトップレベルの空力性能を達成。そのほか、先進の安全運転支援システム「ホンダセンシング」を設定するなど、安全面でも大きな進化を遂げている。
改良遍歴は?
2017年12月、ホンダアクセスのコンプリートモデル「モデューロX」が登場。専用開発のサスペンション、専用エアロバンパーおよびフロントグリル、ピアノブラック調のインテリアパネル、モカブラウンのシート表皮を採用することで、スポーティな走りと洗練された内外装を実現した。
2019年10月、フリードシリーズがマイナーチェンジを受けた。エクステリアは、フロントグリル、バンパーなどのデザインがリニューアルされ、より親しみやすいデザインに変更。アルミホイールのブラック部分がダークグレーとなり、洗練さをアップ。インテリアは、木目調パネルをウォールナットに変更し、シート表皮も一新された。また、アウトドアに似合うクロスオーバーモデル「クロスター」が追加されたこともトピック。さらに「ホンダセンシング」が全車標準装備となり、安全性をさらに追求している。そのほか、一定のブレーキ操作だけで下り坂を滑らかに走れるステップダウンシフト制御を採用した。
2020年5月、「モデューロX」がマイナーチェンジ。エクステリアが一新され、専用LEDフォグライトで存在感を演出。シート表皮にはプライムスムース×スエード調コンビシートを採用し、ドライバーが滑りにくくなった。
ホンダ フリード(2代目)の主要グレード

2代目フリード/フリード+のグレード構成は、「B」、「G」、「ハイブリッドB」、「ハイブリッドG」、「ハイブリッドEX」、「モデューロX」、「クロスター」で展開される。なお、ホンダセンシング搭載車はグレード名の後に表記されることも覚えておきたい。ここでは主要グレード別の装備内容を見ていこう。
基本的な装備が揃う「G」/「ハイブリッドG」
フリードの中心となる量販グレードがG系。エクステリアは、UVカット機能付きフロントウインドウ/フロントドアガラスを採用。ホイールは15インチスチールが標準だが、Sパッケージ装着車は15インチアルミとなる。また、「ハイブリッドG」ではフロントグリル、リアコンビランプ、ヘッドライトガーニッシュなどが専用デザインとなる。パワースライドドアは、リア左側は標準となるが、リア右側はホンダセンシングのみ標準装備(非搭載車はオプション)。なお、フルオートエアコンは全車標準となる。
上級装備が充実する「ハイブリッドEX」
フロントグリル、バンパー、LEDフォグライト、ドアミラー、15インチアルミホイールなどエクステリアの多くが専用デザイン。テールゲートスポイラーも装着され、スポーティなルックスが大きな特徴。インテリアは、ピアノブラック調のインパネ、専用本革巻ステアリング、ブラック/モカコンビシート、専用フロアカーペット、ETC2.0車載器を採用。サスペンションも専用となり、上質な走りが楽しめる。
スポーティなプレミアムモデル「モデューロX」
フロントグリル、バンパー、LEDフォグライト、ドアミラー、15インチアルミホイールなどエクステリアの多くが専用デザイン。テールゲートスポイラーも装着され、スポーティなエクステリアが大きな特徴。インテリアは、ピアノブラック調のインパネ、専用本革巻ステアリング、ブラック/モカコンビシート、専用フロアカーペット、ETC2.0車載器を採用。サスペンションも専用となり、上質な走りが楽しめる。
クロスオーバー調の「クロスター」
2019年のマイナーチェンジで追加されたモデル。フロントグリル、バンパー、ロアスポイラー、ルーフレールが専用のクロスオーバー調デザインとなるのが特徴。そのほかの装備内容はG系と同等だが、専用デザインの15インチアルミホイールが標準装着される。
※上の記述は、2017年発売モデルについてまとめたもの。年式によって装備内容が異なる場合があります。
まとめ

2代目フリードは、3列シート(フリード)と2列シート(フリード+)があるため、3列目シートの有無を最初に選びたい。いざという時に3列目シートは便利だが、スペース的にも常用できるほど広くはない。ここは実際に車両を見て判断しよう。また、パワートレインはハイブリッドが用意され、燃費を重視するならこちらがオススメ。また、ホンダセンシングはグレード名に併記されるが、2019年以降は全車標準装備化されている。いずれにしてもグレード体系はシンプルなので、迷いにくいモデルといえよう。