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更新日:2021.11.15 / 掲載日:2021.10.14
トヨタ ヴォクシー(3代目/R80系)の中古車選びで知っておきたい特徴とグレード構成

ライトエースノアの後継車として、2001年11月に登場した5ナンバーミニバンがノア。その姉妹車として新たに生まれたのがヴォクシーである。新型ノアはトヨタカローラ店の販売に対し、ヴォクシーは若年層向けのネッツ店から販売されたが、基本的なメカニズムは共通である。以降改良が幾度も加えられ、2014年1月には3代目(R80系)がデビューした。今回は、3代目ノアの改良遍歴とグレード別装備内容を紹介したい。
トヨタ ヴォクシー(3代目/R80)ってどんなクルマ?

2014年1月発売モデルのデータ(ZS)

新車時価格帯(2014年1月)
2014年1月、ヴォクシー/ノアがフルモデルチェンジを受けた。両者とも先代と比べて押し出し感の強いデザインになり、特にヴォクシーは小さなヴェルファイアといった存在感のある佇まいとなったのが見どころ。インテリアは、インパネ位置を低くワイドなデザインにすることで、広々した室内と見晴らしのよさを追求した。また、ダッシュパネルより後方のボディ骨格が一新され、低床フラットフロアを採用することでクラストップレベルの室内空間を確保する。2列目、3列目シートの膝まわりスペースは、従来型と比べて合計140mm拡大。低床化により全高を25mm下げつつ、室内高は60mm広くなった。また、7人乗り仕様には、クラス初となる超ロングスライド式キャプテンシートを採用したこともトピックと言えよう。
パワートレインは、1.8L 直4ハイブリッドと2.0L 直4エンジンの2タイプを用意。トランスミッションは全車無段変速となり、各グレードで2WDと4WDが設定される。低床フロアに対応したフロントサスペンション、新開発リアサスペンションを採用し、旋回時のロールを制御。スポット溶接打ち増しや床下ブレースの追加などにより、ボディ剛性も高められた。先進装備は、ギアをRに入れるだけでスムーズな駐車をアシストする「インテリジェントパーキングアシスト」、広角カラーバックガイドモニターをオプション設定。また、オートマチックハイビーム、緊急ブレーキシグナルなどを設定し、安全性も向上した。そのほか、福祉車両(ウェルキャブ)として、助手席リフトアップシート車、サイドリフトアップシート車、車いす仕様車、フレンドマチック取付用専用車を当初から設定するなど、幅広いユーザーが安心して乗れるミニバンとなっている。
改良遍歴は?
2016年1月、ヴォクシー/ノアに衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ、レーンディパーチャーアラート、オートマチックハイビームをセットにした「トヨタセーフティセンスC」を設定し、一部グレードに標準装備とした。同年4月、専用内外装や15mmローダウンした専用チューニングサスペンション、剛性アップパーツを装着したスポーツモデル「G’s」が追加された。
2017年7月、マイナーチェンジを受けた。エクステリアは、LEDヘッドランプとLEDクリアランスランプを採用し、質感をアップ。また、エアロ仕様の「ZS」は大胆なフロントデザインとなり、ダークグレーメタリック塗装の専用16インチホイールも設定された。インテリアは、天井までブラックで統一した室内にピアノブラック塗装をあしらい、質感をアップ。そのほか、全車に充電用USB端子2個を標準装備したほか、ハイブリッド全車およびガソリン車の一部グレードに、蓋付きセンターコンソールボックスを標準装備とした。
2019年1月の一部改良では、「トヨタセーフティセンス」が全車標準装備となり、昼間の歩行者検知機能を加えたプリクラッシュセーフティを採用。また、アクセルとブレーキの踏み間違いによる衝突被害軽減に寄与するインテリジェントクリアランスソナー[パーキングサポートブレーキ(静止物)]も新設定するなど、安全性をより高めている。
トヨタ ヴォクシー(3代目/R80)の主要グレード

ヴォクシーのグレード構成は、装備内容の違いで「X」、「V」、「ZS」の3つで展開されている。それぞれに1.8Lハイブリッドと2.0Lエンジンが用意されるほか、乗車定員が7人と8人の違い、駆動方式の違いなど、様々な組み合わせの仕様から選べるのが特徴だ。ここでは、グレード別の装備内容を紹介したい。
エントリーモデルの「X」/「ハイブリッドX」
最もベーシックなグレードが「X」。 LEDヘッドランプとLEDクリアランスランプは標準装備。インテリアは、ウレタン製ステアリング&シフトノブ、後席サンシェード、ワンタッチスイッチ付き助手席パワースライドドア、フロントオートエアコンも盛り込まれるなど、必要十分の装備内容となっている。ただし、「X Cパッケージ」は外観がハロゲンヘッドランプとなり、パワースライドドア機能も省かれているから注意。また、「ハイブリッドX」は専用15インチアルミホイールが装着される。「トヨタセーフティセンス」は当初オプション設定だが、2019年以降は標準化されている。
上級グレード「V」/「ハイブリッドV」
エクステリアは、「X」がスチールホイールなのに対し、「V」では15インチアルミホイールを装着するほか、フロントフォグランプも標準装備。また、「ハイブリッドV」はスーパーUVカットガラスも与えられる。インテリアは、本革巻きステアリング&シフトノブ、4.2インチTFTカラー・マルチインフォメーションディスプレイを標準装備。また、消臭機能付きシート、クルーズコントロールなどの快適装備も充実する。
専用フロントデザインを採用した「ZS」/「ハイブリッドZS」
専用デザインのエアロバンパー/フロントフェンダー、大型リアバンパー、リアスポイラー、サイドマッドガードなどにより他グレードとデザインを差別化するのが「ZS」シリーズ。ホイールも、「V」の15インチに対し、こちらは専用の16インチが装着される。インテリアの装備は「V」とほぼ同等のものが与えられる。なお専用エクステリアのため、全幅が1730mmとなり、3ナンバーサイズとなる。
※上の記述は、2014年発売モデルについてまとめたもの。年式によって装備内容が異なる場合があります。
まとめ

5ナンバーミニバン(一部グレードは3ナンバー)の人気モデルとして、ファミリー層を中心に支えられてきたトヨタ ヴォクシー。ガソリンとハイブリッドの2つのパワートレインが用意され、環境性能も優秀なクルマだ。グレードは装備内容の異なる3タイプが用意されるが、エアロパーツをまとった「ZS」は人気グレードの筆頭だ。予算や好みに合わせたクルマ選びをしていこう。

ライタープロフィール
1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。
また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。
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