中古車購入ガイド
更新日:2023.09.15 / 掲載日:2023.09.15
【中古車選びお悩み相談】EVとガソリン車、維持費はどちらが掛かるの?

中古車選びにまつわる素朴な疑問にお答えするコーナー。今回のテーマは「電気自動車の維持費」について。中古車に詳しいグーネットマガジン編集部がわかりやすく解説します。
質問:EVとガソリン車、維持費はどちらが掛かりますか?
答え:維持費だけならEVのほうが安くなるケースが多いです
クルマを購入する際に気になるのが維持費。クルマをお得に買えた…と思っても、いざ所有してみると定期的な出費が思いのほか痛い。そんな経験はないでしょうか。今回は、ガソリン車と電気自動車、ランニングコストはどちらが高いのか説明しましょう。
クルマの維持費はこんなにある!
ひと言に維持費といっても、さまざまです。まずは税金関係。毎年支払う自動車税、車検のタイミングで納付する自動車重量税があります。前者は排気量によって段階的に高くなるため、大排気量車は納付額が大きくなります。後者も車両重量によって段階的に決まります。また、毎年支払う任意保険料、車検時に支払う自賠責保険料や、新車購入時から3年後(その後は隔年)に受ける車検、オイルやタイヤなどの消耗品、そして燃料代(ガソリンや軽油、電気)、駐車場代などなど。クルマを購入後もお金は継続的に掛かるのです。
EVは自動車税と重量税が安い!
ガソリン車との大きな違いは、なんといっても税金関係が安いこと。自動車税は排気量で決まりますが、EVは排気量がないため最も安い1000cc以下の区分に該当します。例えば2019年10月1日以降に登録した車両の場合(自家用)、自動車税は2万5000円となります。さらに、2026年3月までの期間、新規登録時の翌年の自動車税が減税されるグリーン化特例も適用となります。減税率は概ね75%なので、自動車税は6500円程度となるのです。ガソリン車(1500cc~2000cc)では3万6000円なので、EVは大きな節約になります。
また、重量税にもメリットがあります。こちらは車両重量が0.5トンごとに金額が上がりますが、EVはエコカー減税により新規登録時の重量税が免税されるほか、その後の車検時も減税されます。たとえば2トン以下の車両の場合3万2800円ですが、2回目以降の車検は2万円となるのです。ただし、エコカー減税が適用されるのは、2026年4月末までとなっていることに注意しましょう。いずれにせよ、減税措置が適用されている期間は、ガソリン車よりも維持費が安くなります。

ガソリンと電気、どちらが安いか?
また、走行コストに注目してみましょう。最近はガソリン、電気どちらも高騰していますが、特にガソリン代は右肩上がりとなっています。一般的には、同じ走行距離を走る場合はガソリン代のほうが2倍ほどハイコストと言われており、長く乗るなら圧倒的にEVのほうがランニングコストが抑えられます。
ところで、車両を購入した際のローンも考えてみましょう。現在、同クラスの車両で比較した場合、EVのほうが高額です。例えばEVの日産リーフの新車価格は408万1000円~464万2000円(2023年8月)なのに対し、トヨタ カローラスポーツの新車価格は220万円~264万円(2023年8月 ※ガソリン車のみ)と、日産リーフのほうが2倍近い価格となっています。それゆえ、任意保険料も同クラスの場合はEVのほうが高額です。ただしCEV補助金を使えば100万円以上安く買えるケースもあります。新車でEVを買う際は、かならずCEV補助金の申請をしましょう。
まとめ
単純に維持費のみに注目した場合、同クラスの車両ではEVのほうが安いです。ただし車両本体価格も考慮すると、トータルの出費が多くなるケースがあることも覚えておきましょう。何のクルマを何年乗るのか、どのように使うのかを明確にしつつ、自分のライフスタイルにあったクルマを選びたいですね。