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更新日:2021.11.05 / 掲載日:2021.11.05
米国トヨタ タンドラでチェイスカーを製作 SEMAショー2021

米国トヨタは現地時間の11月2日から5日、米ラスベガスで開催されているSEMAショーにおいて、2022年型トヨタ・タンドラをカスタマイズした「TRDデザートチェイスタンドラ」を出展すると発表した。
オフロードレースの整備チーム用車両“チェイスカー”
SEMAショーとは、毎年ラスベガスで開催されるクルマのパーツメーカーをメインとする展示会。特殊部品市場協会(通称SEMA)が主催し、多数のメーカーの最新アイテムやカスタムカーが発表・展示される大規模なイベントだ。
「TRDデザートチェイスタンドラ」は、トヨタ・レーシング・デベロップメント(TRD)チームとトヨタ・モータースポーツ・ガレージのマーティ・シュヴェルター氏によって製作された。
普通の自動車レースはクローズドコースのサーキットで行われ、専用のピットでケアを受けられるのに対し、オフロードレースは砂漠などで行われるため、ピットチームはチェイスカーに乗ってレース車両を追跡しながら行う。サポートチーム用の車両であるチェイスカーは、オフロードレースに欠かせない存在であり、本格的なオフロード性能も必要とする。チームがゴールできるかどうか、命運を分けるほど重要な存在だ。
追跡サポートチームに必要な走破性と装備
TRDデザートチェイスタンドラのベースは、2022年モデルの新型タンドラTRD Pro。i-FORCE MAXツインターボ3.5リッターV6エンジンと電気モーターシステムとの組み合わせにより、437馬力を発揮しピークトルクは2,400rpmという低回転で得られる。
このタンドラは過酷なオフロードコースを走破するためTRD設計のロングトラベルサスペンションとワイドボディキットを装着。軽量18インチ鍛造アルミホイールのカスタムセットに、37インチのゼネラル・タイヤ・グラバーX3オールテレーン・タイヤを装着する。
多くのオフロードレースは昼だけでなく夜間にも及ぶが、クローズドコースと違い照明のない環境に立たされる。このタンドラは暗い夜道を照らすため、リアとサイドにリジッドライトを装備し、フロントには最大8個のライトを装着できるリジッドライトバーを設置している。このライトバーは、必要に応じて電子制御で上昇させることができ、また、風切り音を除去して空力特性を向上させるためにルーフラインの下に下げることも可能。
荷台には、カスタムメイドのロールバー、カスタムマウントされたオフロードジャッキ、15ポンドのCO2ボトル、燃料と水のコンテナ、ロールバーに取り付けられた2本のスペアタイヤ、ARB Tred Pro リカバリーボードなど、追跡チームの必需品が入っており、すべてがボルトで固定されている。トヨタの長年のパートナーであるテキサス州のコンプリートカスタムズ社が塗装を担当し、真っ白な塗装を施した。
「チームとTRDが成し遂げたことを誇りに思います」とシュヴェルター氏は語った。「私はオフロードレースでキャリアをスタートさせたので、それは私の血の中にあるものです。ここラスベガスから砂漠はそれほど離れていないので、実際に走らせてその実力を確かめてみたいと思っています」
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