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更新日:2018.11.09 / 掲載日:2015.10.27

ホンダ、新型NSXと新型FCVをピックアップ≪東京モーターショー2015特集≫

HONDA01

森野恭行

この記事の目次

 「コンセプト」とつかないネーミングは、市販型であることを示す。日本初公開だけに、ステージの前には長蛇の列ができることだろう。2年前の「コンセプト」からグッと迫力を高めた姿は、ファンの興奮のボルテージを一気に高めるはずだ。
 生産地がアメリカに移ったのは寂しいが、ジャパニーズ・スーパーカーとしての特別な価値や、技術的先進性は2代目にもしっかり継承されている。ツインインジェクター&ツインターボで武装する3.5L・V6(バンク角は75度)が置かれるのは言うまでもなくコクピット後方で、こんどは縦置きのドライサンプ式。約500馬力を生む。それだけでも凄いのに、加えてスポーツハイブリッドSH-AWDを搭載するのだ。
 モーターはフロントが左右独立で2つ、リヤは大きめのユニットが1つ。3つのモーターを合算したシステム出力は570馬力ほどというから、重めの車重を考慮してもパフォーマンスは超絶のレベルにあるはず。
 でも、より以上のウリはSH……つまりはスーパーハンドリングだ。モーターアシストと回生を左右輪で使い分ける後輪のトルクベクトリング機能にプラスして、前2つのモーターを使ってもトルクベクトリングを行うのだから、「ハイブリッド車もここまで来たか」の印象がある。
 これほどの高度な制御は、同じミッドシップ・ハイブリッド・スーパースポーツの成り立ちを持つポルシェ918スパイダーでもやっていないこと。異次元のハンドリングを期待していいだろう。国内での発売は来春の予定だから、この場でしっかり見ておきたい。

  • HONDA02

    世界中のファン待望となるホンダのトップスポーツモデルは、期待を裏切らない完成度の高いフォルムに仕上げてきた。

  • HONDA03

    デザイン面での進化は機能性のためのもの。NSXらしいピュアスポーツのコクピットでありつづけている。

  • HONDA04

    モーターアシストと回生を左右輪で使い分けるという非常に高度な制御を行う。パフォーマンスと効率性の両立を極限まで追い求めているのだ。

新型FCV

HONDA05

 これはワールドプレミアのモデル。東京モーターショーをお披露目の場として、ネーミングや価格などを発表するというのだから、話題性には事欠かない。
 対抗心を燃やすのは、言うまでもなくトヨタが「市販世界初」の偉業をアピールするミライ。後出しじゃんけんで負けるわけにはいかないから、それ相応のスペックとセールスポイントを備える。
 まず注目するのは、水素と酸素を反応させて電気をつくるFCスタックの位置。これまで(FCXクラリティ)は車体センターとしていたが、これをコンパクトにしてフロントに移すことで、パッケージを飛躍的に改善。後席3人掛けの5人乗り(ミライは4人乗り)を実現した。
 そして性能。航続距離をミライの発表値より50km長い700km以上とするのは、後発モデルらしい意地の表れ。モーターもミライより強力なものを搭載する。どうやらFCスタックの能力はトヨタのほうが上だが、リチウムイオン式の2次電池の力を借りれば一気の電力供給は可能。パフォーマンスにも期待していいだろう。
 で、もう1つのウリは、新世代のホンダ車を象徴する「エキサイティングHデザイン」を採り入れたスタイリング。FCXクラリティから、ガラリと雰囲気が変わった。1875mmとワイドな全幅は、取り回し性の面では気になる点だが、ミライよりもグッと低い車高(1475mm)とのコンビにより、ロー&ワイドのプロポーションを形成する。
 最大の関心事とも言える発売は「2015年度末」というから、来年の3月が有力。価格はミライを強く意識したものとなる。

  • HONDA06

    燃料電池車のライバル「トヨタ ミライ」と比べ低い車高が印象的な新型FCVのフォルム。

  • HONDA07

    インテリアは「先進性」を強く感じる空間。質感の高さはシンプルなデザインによってより一層強まる。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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