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更新日:2018.12.01 / 掲載日:2015.10.27
スズキ「MIGHTY DECK」「Air Triser」注目≪東京モーターショー2015≫

森野恭行
懐かしのマイティボーイを連想させるネーミングに、グッとくるファンは少なくないはず。遊び心にあふれた個性派の軽自動車というコンセプトは、ご先祖様(?)に共通する。加えて言えば、脱着可能なルーフ(キャンバストップを採用)を特徴とするエクステリアの仕立ては、どことなくX-90を思わせるところもある。ハスラーで新たな鉱脈を掘り当てたスズキが、次に送り込む「遊べる軽」はこのモデルかもしれない。
ユニークなのはパッケージだ。マイティボーイは純粋なピックアップだったが、「マイティデッキ」は可動するオープンデッキ(荷台)を備える。オープンデッキは自動昇降式というから、そのアクションもきちんと見ておきたい。フル積載の状態とすれば、けっこう大きなものも積めるはず。また、ハッチバック式とは違い、濡れたものや汚れたものを気軽に積めるのもいいところ。シーンに合わせて使い分けができるのが、この提案型コンセプトカーの見どころだ。
アウトドアレジャー派や、誰ともかぶらないクルマを探している人には、大いにウケるはず。市販化も夢ではない、と考える。
可動するオープンデッキ(荷台)が独特のキャラクター性を生むリヤスタイリング。
濡れたものや汚れたものを気兼ねなく積むことができるのでアウトドアレジャーには大活躍だ。
「Air Triser(エアトライサー)」

エアトライサーは、これまでになかったコンパクトミニバンの提案。「ワルっぽさ」と「キュートさ」を融合させた、ユニークなスタイルだけでも注目度は高いが、より以上に提案性があるのはキャビン。フリードやシエンタとはまるで違う、3列シートのレイアウトとなっているのだ。
インテリアのコンセプトは「プライベートラウンジ」。駐車中にはなんと、シート配列を対面型の「リラックスモード」や、コの字型の「ラウンジモード」にもアレンジできる。コンパクトミニバンは「子育て家族の賢い選択」というイメージだが、それを打破して若者層にも強くアピールする個性と魅力を持つ。
気になる心臓は、1.4Lデュアルジェット+ハイブリッドを想定。「こんなミニバンが欲しかった」の声が強ければ、プロジェクトは市販に向かって一気に進む可能性もある。期待が高まる1台だ。
前後スライドドアによる大開口部がデザイン面で強烈なインパクトとなっている。
「プライベートラウンジ」というコンセプトに沿った居心地の良い広々とした室内空間。