パワフルでコミカルな「ビッグフット」の懐かし映像

　とにもかくにもタイヤがデカいです！　 なんと直径10フィート（約3m）、重さは1本あたり2400ポンド（約1089kg）もあります。銘柄はファイアーストーン「タンドラ」で、もともとは1950年代にアメリカ軍がアラスカの陸上列車で使用していたものなのだとか。ホイールに組むだけでも大仕事です。

　公道を走る際には、警察車両（パトカー＆オートバイ）が先導します……。

　ショーでは、並べられたクルマを乗り越えていきます（すでに何度も乗り越えられて、半分スクラップみたいになっていますが……）。

　大きなタイヤを装着したタフなピックアップトラックも、超巨大タイヤの前ではオモチャみたいなものです。

　サスペンションはもちろん特注です。

　なんと言いますか、もう、「クルマ」という感じがしなくなってきますね（笑）

　ビッグフット #5は、ダブルタイヤにもなるのですね。世界でもっとも高く、もっとも幅広く、そして、もっとも重いピックアップトラックとして認定されたというのも納得です。

　こんなに図体が大きくても動きは軽やか。凹凸のあるダートも急な坂もスイスイです。

　車重がヘビーなため、ぬかるみはスイスイというわけにはいきませんが、それでも難なく走破してしまいます。

　高さ3m以上のコンパートメントは、乗り込むのも大変です！

　冒頭の、パレード中のビッグフット #5のタイヤに乗ってる男性は、こんなふうに登っていたのですね。タイヤに後方からしがみついて、タイヤの回転で上までいったところで立ち上がり、ゆっくり後ろ歩き。簡単そうに見えますが、もし立ち上がり損ねてバランスを崩したら、建物の2階から転落するのと同じですし、もしかしたら巨大なタイヤに踏まれてしまうわけで。かなり危険なパフォーマンスなのです。

　ビッグフット4×4のオフィシャルサイトには、ビッグフット #5の詳細や、タイヤが軍用列車に使われていたときの写真も掲載されています。

BIG FOOT（外部リンク）

　ダウンサイジングやエコとは、まったく異なった方向性のカスタムカーは、もはや遠い過去の産物。どことなくノスタルジックに映ります。