車のエンタメ
更新日:2018.11.01 / 掲載日:2018.06.15

慢心ドライバーに危険運転をやめさせるリアルな恐怖体験!

 自動車メーカー各社は、交通事故による被害を少しでも減らそうと日夜努力を続けています。乗員を守るクルマを作り、事故を未然に防ぐためのシステムを開発しています。

 しかし、安全技術が進歩しても、交通事故はまだまだゼロにはならないですし、事故で亡くなったり怪我をしたりする人もゼロにはなりません。事故を引き起こす要因は、ドライバーにもあります。ところが、やっかいなことに、危険な運転をしているドライバーにかぎって、「なにも問題はない」と思っているものです。

 イギリスで起こっている交通事故の90%は、慢心ドライバーの危険な運転によるものといわれます。ここでご紹介するのは、そんな不良ドライバーたちに、彼らの危険な運転を見直してもらうための映像です。約45分という長い動画ですが、ひとりのドライバーとして、非常に考えさせられる内容になっています。

 一人目の体験者は、コスプレショップを営むジェイソン・レッドショーさん、41歳。愛車はBMW「Z3」ですが、とにかく運転が荒く、ロータリーに進入する際にも減速せず、赤信号も気にせず突破してしまいます。助手席に座った人が「危ないよ」とか「怖いからスピードを落として」と言っても、まったく聞く耳を持ちません。

 かなり先の信号が青から黄色に変わってもブレーキは踏みません。アクセルをゆるめることもなく、赤に変わってから3秒以上経ってそのまま通過してしまいます。完全な信号無視です。

 自身のドライビングを見直してもらうため、スタッフと一緒にシミュレーターに乗り込みます。

 シミュレーターの動きは実際のクルマと連動していて、ジェイソンさんが操作したとおりに、実際のMINIが走ります。シミュレーターのフロント&両サイドに投影されるのは、ミニからリアルタイムに送られてくる走行映像です。つまり、シミュレーターでありながら、実際の走行と高精度にリンクされているというわけです!

 なぜそんな面倒なことをするのでしょう? ふつうにインストラクターが同乗して安全運転講習をすればいいのでは? ……と思うのですが、こんなに大がかりなことをするには理由がありました。

 信号が青になり、クルマを発進させたジェイソンさん。ところが、なぜかクルマが止まってしまいます。「どこがおかしいのだろう?」とあちこち見ている間に、右側からクルマが急接近! 止まってしまったのは、交差点の中央だったのです。スタッフが「あぶない!」と声をあげたときには、2台は衝突してしまっていました。

 突然のことに驚き、放心するジェイソンさん。

 コースでは、実際に2台のクルマがかなりの勢いでクラッシュしています。

 ジェイソンさんが乗っていたミニはこちらです。

 衝突したBMWは、リモート操作していました。

 誰も怪我をする人がいない無人の状態で2台のクルマを衝突させることで、ジェイソンさんはバーチャルながらリアルな事故を体験することに……。

 実際に事故現場を見ながら話を聞いたジェイソンさん。凄惨な状況を目の当たりにして、手の震えが止まらず気分が悪くなってしまうほどの恐怖を感じたそうです。

 続いては、ローラ・ジェーン・タムシットさん。いつも「ながら運転」をしている22歳の学生です。運転中にスマホで自撮りは日常茶飯事。スカーフを巻いたり、愛犬に運転させたり、ブラシで髪をとかしたり。丁寧にハンドクリームを塗るのも、メイクをするのも「いつものこと」だそうです。

 車線を逸脱して、慌ててハンドルを取ることも珍しくありません。

 最近では、とくに若いドライバーの多くが運転しながらスマートフォンを操作しているそうですが、交通安全を促進するイギリスの慈善団体「Institute of Advanced Mortorists」のディレクターは、「アルコールやマリファナよりも危険です」と警鐘を鳴らします。

 60mph(約96.6km/h)で走行している場合、1秒で34m進みます。サッカーのフィールドの長辺と同じ距離、約110mをたったの5秒で走ってしまうのです。

 口紅を引いているのも、ハンバーガーをかじっているのも、運転中です。運転中にスマートフォンを15秒間注視することも……!!!

 ローラさんもシミュレーターを体験。まずはしっかり前を見ながらスラロームを走ります。それほど難しいミッションではありませんね。

 ふだんのようにスマートフォンを操作しながらだと……。パイロンをはね飛ばしてしまいました。

 本人が事故を起こさなくても、ふらついて車線をはみ出してしまったら、どんなことが起こるのかも検証します。駐車車両をよけるために車線をはみ出したローラさん。彼女のクルマを避けながらすれちがった対向車は、コントロールを失って駐車車両に激突してしまいます。

 走っているときには事故に気づかなかったものの、映像を見て、現場を見て、大きなショックを受けたローラさん。

 1か月後。ジェイソンさんは、ロータリーに進入するときに減速するようになり、信号も守るようになりました。

 ローラさんはスマートフォンを操作したりメイクをしたり、「ながら運転」をやめました。

 でも、彼らだけが特別なわけではありません。運転しながら、歯を磨く人、両手をすっかり離してくつろいでいる人、書類を書く人、本を読む人、お皿に盛られた料理を食べる人……。「そんなことをしながら運転するの!?」と驚くようなことをしているドライバーも報告されています。

 ドライバーが運転に集中する、たったそれだけで防げる事故はたくさんあります。この映像の彼らを見て、ちょっとでも「危ない!」とか「怖い!」と思ったなら、割り込みや信号無視、「ながら運転」は絶対にやめてくださいね。

参照元:Barcroft Cars(YouTube)

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グーネットマガジン編集部

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