車のエンタメ
更新日:2018.06.08 / 掲載日:2018.06.08
半生記前のランチアのコンセプトがぶっ飛びすぎで色褪せない!
フランクフルトやジュネーブ、デトロイトなど、世界各地のモーターショーにおいて自動車メーカーから発表されるコンセプトカーたち。そのほとんどは「未来的」に映るものですが、時には常識を超える、とてつもなく独創的な車両が登場することがあります。今回ご紹介するのも、そんな超個性派です。登場は1970年。なんといまから50年近くも前です!
このクルマのメーカーは「ランチア」で、車名は「ストラトスHF ゼロ」といいます。後に競技用車両で登場する名車「ストラトス」とは直接の関係はありませんが、型破りのデザインという意味では共通ですね。
いきなりですが、フロントガラスを開けて乗り降りすることも、ハンドルをまたぐドライビングポジションにもビックリさせられます。このクルマには「常識」なんて通用しません! しかし、スカートの女性が乗るのはちょっと厳しそうですね。
エンジンは車両後方に搭載。エンジンフードの形状も斬新すぎます。積んでいるエンジンは1.6LのV型4気筒で115馬力とのこと。ハイパワーモデルでないことも、かえって個性的に映ります。
そして、見てください。この地を這うが如くに低い車体を。デザインはイタリアの名門「ベルトーネ」が担当したそうです。衝突安全性などという質問は控えましょう。コンセプトカーなのですから。
インテリアも独創的すぎます。シートは固定式ですが、かつてのスーパーカーのように寝そべるポジションです。乗り降りの際に前方に倒れるハンドルも面白いですね。
作られてから50年近く経った今見ても、未来的だなと感じるのだから凄いですね。なんだか夢がたくさん詰まったクルマだなと思います。そんなクルマを、しっかりと走れるように動態保存しているのだから、オーナーさんのクルマ愛にも脱帽です。
高級リゾート地イタリアのコモ湖畔で行われるクラシックカーの祭典「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ」で、今年話題になったクルマをご覧いただきました。それにしても……後方視界がとても悪そうですね(笑)。