悪路で痛んだタイヤで道路を作る！　インドのリサイクルが上手い

　インド、金融の中心地でもある都市ムンバイです。経済成長が著しいここインドでは、自動車の台数が急激に増えています。

　ところが一般市民からは、インドは未舗装の道が多く何とか改善してほしいという声が非常に多く聞かれます。こちらの妊婦さんも、道のくぼみを直してほしいと訴えるひとりです。

インドでは交通渋滞が日常茶飯事です。ピーク時ともなると道路はたくさんのクルマで埋め尽くされます。

　そしてこの渋滞の原因のひとつが、道路コンディションの悪さです。インドにはまだ舗装されていない道路が数多く存在します。

　これらは至る所に凹みがあって、深い水たまりができています。オートバイには非常に危険な状況です。

　走行するときには乗っている人が不快であるのはもちろん、クルマやタイヤにもかなりのダメージを与えています。

　このような状況を打開するべくインドのタイヤメーカーCEATは、ある画期的な方法で道路の舗装に乗り出します。

　未舗装の道路ではタイヤがすぐに痛んでしまいます。このメーカーでも日々数多くのタイヤを回収しています。

　使用済みタイヤはほとんどゴミとして扱われていましたが、ここでは細かく砕いていきます。

　そして粉状にしていきます。

　すると道路を舗装する材料に生まれ変わります。ブロック状に成型して、くぼみに埋め込んでいきます。

　これを使ってどんどん道路を舗装していきます。材料はまだまだたくさんあり、加工も非常に簡単ということです。

　そして、しっかりPRも忘れていませんね。

　先ほどの妊婦さんも喜んでいます。

　このタイヤリサイクルによる道路舗装ですが、現在急速に進められているようです。

　使用済みタイヤで、インドの道路状況が変わる。無理のない効果てきめんのリサイクル事業ですね。