車のエンタメ
更新日:2018.11.19 / 掲載日:2017.02.03
難易度高し! トヨタ新型「ヴィッツ」のCM制作秘話

近年、「モンスターペアレントや「モンスターペイシェント」をはじめクレーマーが激増していますよね。テレビ番組やCMに視聴者から「ご意見」が寄せられることも増えていて、制作サイドもいろいろと気を遣わなければならないことがあるようです。
トヨタの新型「ヴィッツ」のCM制作現場でも、クライアントからいろんな懸念が提示されてストーリーが大幅に変更されてました。

当初は、犯人がヴィッツで逃走、パトカーとカーチェイス……という設定だったんですが、クライアントの「ちょっと待って」の一言でムービーを一時停止。

「ヴィッツに乗っているのが犯人っていうのはヤバいかもなぁ。“そういう犯罪を是認するのか”みたいな正義をやたら振りかざす人、多いでしょ、最近」とクライアント氏。

「そんなに車間距離を詰めたらアラートが鳴る」、「レーンディパーチャーアラートがあるから、ウィンカーを出さないで車線変更をするとまたアラートが鳴る」と言うんです。そうかー、「トヨタセーフティセンスC」を搭載してるんですね。

そのあとも、ハイブリッドを強調しながら安全運転で、とか、敵のクルマに襲われるんだけどぶつかっても無傷、とか「だったら助けに行く設定をやめたらいいのでは……?」と思うような展開になっていきます。

「新しいヴィッツは“フロント推しで”って言われてるんだよ」というクライアント氏の一言で、「大胆なフロントデザインが見えるように、バックでクルマを停めましょう」ということに。
ありそうで、なさそう。なさそうで、ありそう。ちょっと笑えるコメディタッチに仕上がった新型ヴィッツのCMは、ロングバージョンもあります。こちらは、クライアント氏のよりいっそうのムチャ振りと、制作スタッフの思わずこぼれちゃう本音が見どころですよー。