車のエンタメ
更新日:2016.09.30 / 掲載日:2016.09.30
どんなクルマにも変幻自在! 映画やCMを支える黒子なクルマ
映画やCMで繰り広げられる派手なカーアクション。CGテクノロジーの進歩に伴って、ますますエキサイティングになっていますが、さらにすごい技術が誕生しました。
1990年にロンドンで創業したCGスタジオ「The Mill」が、特殊効果装置の設計と製造を手がける米国の「JEM F/X」の技術者とともに2年の歳月をかけて開発した「BLACKBIRD」。まっ黒ボディのこの1台、じつはどんなクルマにも変身できるんです!
マットブラック1色で、センターにドライバーシートを配した小さなフォーミュラカーのようなスタイルです。全方位カメラとモーションセンサーを搭載したBLACKBIRDは実際に運転することが可能で、BLACKBIRDのシャシーにあらゆるクルマのボディをCGで組み合わせることができちゃうというわけ。
近年、クルマのアクションシーンはCGありきで撮影されています。たとえばレーシングカーがクラッシュするところは、こんな感じ。マットブラックの車両を撮影して動きをスキャンし、コンピューターで解析&肉付けをして、色や質感を出して映像を完成させます。
左側のクルマがわかりやすいですが、画をつくりあげる過程でボディのサイズを変更することも……。デザインと動きは密接に関係しているため、撮影した車両とサイズが異なると自然な感じに仕上げるのはちょっとたいへんです。
BLACKBIRDがすごいのは、ホイールベースの長さやトレッドの幅、車高などボディサイズを調節できること。ホイールも各社のあらゆるタイプが装着できますし、搭載するモーターもプログラミングによって特定のモデルの走行特性を再現することができるんです。
走行中のコンパートメントだって見られます。
異なるモデルを見くらべたければ、CGのボディを乗せ換えることでかんたんに確認できます。
ボディカラーを変えるのなんて、瞬間技です。
1台で、どんなモデルの演出もできちゃうBLACKBIRD。カーアクション映像がこれからどんなふうに進化していくのか、楽しみですね。