車のエンタメ
更新日:2018.10.15 / 掲載日:2016.08.12
真夏の日中、炎天下の車内ではどんなことが起こっているのか?

炎天下、駐車しているクルマのなかは温度が急上昇するというのは常識です。それでも「ちょっとだけだから……」って、お子さんやペットを車内に残したままクルマを降りてしまう人はいなくならず、毎年、痛ましい事故が何件も起こっているという悲しい現実もあります。
日産は、炎天下の車内で引き起こされる熱中症を「熱駐症」と名づけ、車内放置事故の撲滅を目指す「#熱駐症 ゼロプロジェクト」を発足。炎天下の車内でどんな変化が起こるのか、車内に小型の全方位カメラを設置して無人撮影したオリジナルの動画を撮影して公開しました。時間の経過は凝縮していますが、CGによる加工や演出は行っていないそうです。
撮影開始時の室内温度は26.7℃。走行中に稼働させていたエアコンを切った直後ですから、まだ快適です。

約20分で、車内温度は30℃に到達。カップホルダーに放置したペットボトルの炭酸飲料は、未開封にも関わらずフタが吹っ飛びました。

1時間を過ぎると、サーモセンサーの色はほぼ真っ赤に。室温は45℃を越えていきます。

ダッシュボードに置いたゼリービーンズも、融けて一体化。

助手席に置き忘れたスマートフォンの画面には「高温注意」のアラートが表示されています。誰も見る人がいないという状況下での警告がシュールです。

炭酸飲料のアルミ缶も、ついに変形してしまいました。

さらに、クレヨンさえ溶けてしまいます。車内にクレヨンをこんな状態で置いておくか……という点は疑問ですが、クレヨンが溶けるなんて見たことがないので衝撃的でした。

実験開始から約1時間40分で、車内の温度は58℃まで上昇。このチャイルドシートにこどもが座っていたら……と思うとゾッとします。条件によっては、車内温度が70℃近くまであがることもあるんだそうです。

日産では「#熱駐症 ゼロプロジェクト」として、テレマティクスサービス「カーウィングス」を活用して、真夏日となるエリア(県単位)在住のユーザーの車両のナビ画面に警告を表示する「真夏日アラート」を8月6日よりスタート。「絶対に、車内に置き去りにしない」が一日も早く周知され、置き去り事故がなくなることを祈ります。
ちなみに日産は以前にも、「クルマに乗る前に、ボンネットをバンバン叩きましょう」という「#猫バンバン プロジェクト」を立ち上げました。これは、冬場に暖を求めてボンネット内やタイヤハウスに潜り込んでしまった猫たちが、エンジン始動によって傷ついたり死んでしまうことを防ごうとする活動でした。