車のエンタメ
更新日:2018.11.08 / 掲載日:2016.06.07
トニー・スチュワートはセカンドキャリアを模索中?

モービル1のYoutube公式チャンネルで、レーシングスーツ姿の男性がかなりはっちゃけたチャレンジをする動画が公開されています。この「Tony’s Next Chapter」と題された4本のシリーズは、今季限りで引退を表明しているNASCARの人気ドライバー、トニー・スチュワートが新しい趣味を模索するというコメディです。動画には、チームメイトのケヴィン・ハーヴィックとダニカ・パトリックも、それぞれレーシングスーツ姿で出演。
まず、アメリカのモータースポーツ事情を少しご説明いたしましょう。アメリカはモータースポーツが盛んな国で、F1のアメリカGPも開催され、「スプリントカップ」をはじめとするNASCARや「インディ500」に代表されるインディカー・シリーズ、超巨大なタイヤを装着したオフロード車やトラックがダートでパフォーマンスを繰り広げる「モンスタージャム」など、さまざまな競技が行われています。
しかし、そのなかで圧倒的な人気を誇っているモータースポーツはなにかというと、まちがいなくNASCARでしょう。それも、F1やル・マン、WRCよりも注目度が高いというだけでなく、なんとメジャーリーグ(野球)やNBA(バスケットボール)、NFL(アメリカンフットボール)と並ぶ、アメリカを代表する人気スポーツといわれています。
トニー・スチュワートは、NASCARの最高峰であるスプリントカップで3度の優勝経験を持つ実力者。つまりアメリカではメジャーリーガーやプロバスケットボール選手と並ぶ有名人ということ。日本では「NASCAR界の暴れん坊」と呼ばれるほどの豪快なドライビングが特徴で、年齢を重ねてもやんちゃで愛嬌のあるトニーは絶大な人気を誇っています。
さて、そのトニーはどんなことにチャレンジしたのでしょうか?
Tony Learns French
フランス語の勉強をはじめたのだとか。なるほど、世界で活躍するためには英語以外の言語もできたほうたいいですもんね。と思ったら、スタジオのようなところでまじめな話をしている男性たちのところに行って、いきなりフランス語で話しかけるトニー。「なにか用かい?」と訊かれて「いや、とくにないよ。ありがとう」と答えたトニーは、なぜか最後に「フロマージュ(チーズ)、クロワッソント(クロワッサン)」と言い残し、立ち去るかと思いきや、パントマイムをはじめます。それがまた超へたくそ! レーシングスーツにベレー帽とストールというファッションも、空気をまったく読まないマイペースぶりも、見ているだけで笑えます。
Tony’s Meat Smoker
ガレージのようなところで、白い布をかけた物体の前に立つレーシングスーツ姿の男性がふたり。トニーは得意気に布を引いて、「スチュワート・スモーカーだ」と怪しげなマシンを披露します。ケヴィンは、腕を組み眉間にしわを寄せて説明を聞いています。「洗練されたマシンで燻製がつくれるんだぜ」と言ってふたを開けると、モクモクと煙が……。そのにおいを嗅いだケヴィンは「ゴムの焼けたにおいがするじゃないか」と顔をそむけますが、トニーは肺の奥までその香りを吸いこんで満足げ。おなか壊さないか心配ですね。
Tony Becomes A Cheese Connoisseur
トニーがチーズコンシェルジュに……? 部屋中にいろんな種類のチーズを並べ、カットしては芳香にうっとりしているトニーのところへ、ダニカがやってきます。「ひどいにおいね……」と言われたトニーは「いい嗅覚をしてるね。ちょっと食べてみないかい?」とチーズを差し出すのですが、あっさり断られてしまいます。それでもまだ、「チュチュチュチュチュチュチュチュ♪」と言いながらチーズを差し伸べるトニーに、「電車になったの?」とダニカは呆れ顔で立ち去っていきます。それでもめげる様子のないトニー、いたずらっこみたいでかわいいんです。
Tony Picks Up Painting
油絵に挑戦することにしたトニーは、ケヴィンに中世の兵士のような鉄兜をかぶらせ、鉄の盾と槍に見立てた棒を持たせてモデルにします。「絵画は詩のようなもので……」と芸術について語りながら筆を走らせるものの、ケヴィンはとっても退屈そう。そして「よし、できた」と言って披露した作品はびっくりするほど上出来なんですが、屈強な戦士はケヴィンではなくトニー!? 従者として脇に描かれたケヴィンは褒めるどころか脱力してしまいます。「我々のメタファー(隠喩)だ」とトニーは満足気ですが、ケヴィンには強く否定され……。引退を前に、チームメイトとの友情に亀裂が入ってしまったかも?
なにをやってもマイペースな主演のトニーはもちろん、ケヴィンもダニカも立派な役者っぷり。レースとはちがうエンターテイナーな一面を、もっともっと見たくなりますね。